最近の世相(せそう)は、見ざる言わざる聞かざる・・の三原則を忘れ、見たくもないものを見せたり、つまらないことを言ったり、情報が多過ぎて知りたくもないことで一喜一憂させたりする悲しい時代になってしまった。^^ 孰(いず)れも、明るい気分が暗く沈んでしまうから、ああ、嫌だ嫌だっ!! さぞ、お猿さんも、呆(あき)れていることだろう。^^
とある街の居酒屋で二人の客が話をしている。
「おいっ! 客は俺達だけだぜっ!」
「阪急事態ナントカのせいじゃねぇ~かっ!」
「宣言だろっ! 毎日、数字が増えてるなっ!」
「一週間前月曜より増えてる・・とかだろっ!?」
「悪く言わないで、昨日よりは減ってる・・とかなんとか安心させてくれないのかねぇ~」
「油断させないためだろっ!?」
「治療法はどうなってんだっ! 治療法はっ!!」
「そんなこと、俺に言われてもっ! 見ざる言わざる聞かざる・・じゃねぇ~のっ!」
「ああ、そうかもなっ!」
「検査よりワクチン、治療法じゃないっ!?」
「確かに…。そういや、今夜も偉い教授が話してたな。検査じゃ防げねぇ~のによぉ~」
「あの…こんなこと言いたくはないんですけどね、お客さん。もう店を閉めさせていただきますので…」
店主がいい気分で明るく飲み食いする二人に、暗い顔で釘(くぎ)を刺した。
「いやっ! それは親父さん、言わないとっ!」
二人は立ち上がると、支払いを済ませて暗い顔で店を出た。
見ざる言わざる聞かざる・・は、上手(うま)く遣(つか)わないと、せっかくの明るい気分を暗くするから注意が必要となる。^^
完
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