水本爽涼 歳時記

日本の四季を織り交ぜて描くエッセイ、詩、作詞、創作台本、シナリオ、小説などの小部屋です。

世相ユーモア短編集 -85- 水と氷

2025年02月14日 00時00分00秒 | #小説

 最近の世相を水として捉えれば、どうも濁っているように思える…と秀光は、はたと考えた。^^
『では、どうすればいいか? という話になるが、織田信長公なら、何か策はあるかっ! とお訊ねになられるに違いない。策はあることはある。濁った水は元には戻せないから、濁っていない頃の水を凍らせた氷を融かす他はない。となれば、大量の氷を必要とするが、濁っていない頃の水を凍らせた氷を融かしたその一部を大量生産するしかないだろう。濁った水をどうするか? だが、汚染水として幾度も浄化することにより、元の濁っていない水に近い水にするしかない…』
 この発想が信長公に認められることとなり、秀光は近江坂本に知行五万石を与えられて織田家最初の城持ち大名になったということはなく、そこで秀光は夢から目覚めた。^^
 どうも最後の足利将軍家の頃の世相の夢のようですね、秀光さん。^^

                   完


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