仏壇で使う蝋燭は達磨印の4時間。
直径が2cm程あるずんぐりむっくり。
一日に12分ほど灯すから20日分ということになる。
しかし、実際には1ヶ月持つ。
その為には努力も必要である。
新品の蝋燭に火をつけて消えるまでに4時間がメーカーのテスト結果。
努力の1は『芯を切ること』
芯を短くすることで炎の大きさを小さく抑えることが出来る。
芯が短ければ燃える蝋の量も少ない。
努力の2は『たれを抑えること』
これはなかなか難しい。
まず直角に立たせることが第一条件。
しかし、炎が大きすぎると垂れることが分かった。
だから『努力の1』は重要な要件ということになる。
蝋燭は火が着くと炎の近くから溶け出す。
溶けた蝋は芯を上って燃え、炎になる。
だが、芯を上り燃える蝋よりも溶けて溜る蝋の方が多い。
芯はほぼ真ん中に位置するから蝋燭の炎の下は半球状の池が出来る。
炎が大きすぎると池の縁を溶かして流れ出す。
炎が小さいと温度バランスが良くて縁は溶かさない。
しかし池の大きさより溶け出した蝋の方が多いので表面張力で縁より高くなる。
この時蝋燭が垂直に立っていないと蝋が垂れてしまう。
垂直であれば、芯の下部が蝋に沈むので炎が更に小さくなる。
小さい炎は池に溜まった液状の蝋をゆっくりと吸い上げ燃える。
すると池の水が減り出して蝋燭の外周があらわになる。
あらわになった蝋燭は炎の直射熱で溶け出して池を満たす。
これを繰り返して良い具合に蝋燭が燃える。
但し放っておけば芯がだんだん長くなり、遂には蝋が溢れ出す。
朝のお参りが7分、晩のお参りが5分。
蝋燭を消した後で時間が空くのも大切である。
芯が乾き、燃えて黒くなった芯の部分を指で折ることが出来る。
短く折ってしまうと芯が池の水面下になり消えてしまう。
芯を適切な長さにしておくことが蝋燭を長持ちさせることになる。
家では仏壇に2本の蝋燭を立てるが、2本とも垂れずに燃え切ったことは今まで一度も無い。
しかし、今回初めて15日以上垂れ無しで燃えている。
こんなつまらないことにも一生懸命になる私が可愛い。