つまがリズム

きままな、ひとりごと

フランクル『夜と霧』 その2

2019年10月31日 | 読書感想
2019年10月31日

フランクル『夜と霧』を、読んでメモ
その2
河原 理子著
平凡社出版
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番外編

1985年の日航ジャンボ機事故で9歳の次男をなくした宮谷島邦子さん。
事故から5年経ったあるとき、息子がストンと心に入ってきて、それからずっと一緒にいるという。
新幹線に乗るとき、たまたま新型車両が来た。それまでは電車好きの息子の床を思ってすぐ涙があふれたのだが
息子が乗ったことのない二階建て新幹線がホームに入ってきたので
「健ちゃん、ママと一緒に乗ろうね」とつぶやいた瞬間、健ちゃんが心の中にストーンと入った。

『その日から、健は私といつも一緒にいる、心の中で生きている、そう思うことが出来るようになった。
事故後、2~3年は、この仏壇やお墓がなければ、健は戻ってくると思えた。
そばにいても一緒にはいなかった。
しかし、5年目のその日から、ずっと一緒だ。いつも一緒。
そして、なぜか私は、その日から強くなれた気がする。』


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フランクル『夜と霧』 その1 

2019年10月31日 | 読書感想
2019年10月31日

フランクル『夜と霧』を、読んでメモ
河原 理子著
平凡社出版
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フランクルとは、ヴィクトール・エーミール・フランクル(1905~1997)
ユダヤ人の精神科医。
妻や両親ともども強制収容所に送られ、1945年に4つ目の収容所で解放されウィーンに戻ったのが40歳の時。
再会を夢見た家族は帰って来ず、深い失意の中で書き上げたのが「一心理学者の強制収容所体験」
のちに世界でベストセラーになる。
日本では、『夜と霧』という書名で出版された。

どんな運命に見舞われたとしても、人は運命に翻弄されるだけの存在ではなく、
不条理を引き受け、運命に対してどんな態度をとるか決める精神の自由がある。
『それでも人生にイエスと言うことができる。』
そうした考えを、フランクルはあの強制収容所の生活のなかで確かめたのだ。

「長く平和で豊かだったはずの日本で、なぜ、フランクルが人気があるのだろうか」
→  経済成長にはびこった経済至上主義と、それに役立つ人間のみに価値を見出す考え方は、
  一人一人の人間の尊厳とは相容れない。だから生きる意味への渇きは、むしろ深まった。
  生きる意味が感じにくい社会であることも、フランクルが求められる背景にあるのではないか。

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〇人間の尊厳は、利用価値と混同されてはなりません。

〇人は、人生がその人に問いかけてくる問いに応答しようとし、それに応答することによって、
 人生が差し出してくれる意味を満たしているのではないだろうか。

〇強制収容所での全ての苦しみにもかかわらず、、、
 「考えてみてください。私はいったい誰を憎めばいいんでしょうか。私が知っているのは犠牲者です。
  加害者は知りません。少なくとも個人的に知っているわけではありません。」
 「私は、集団に属するために誰かを有罪とすることに反対します。これは、私が強制収容所から解放された日から
  言い続けていることです。当時、公的に集団的罪科に異議を唱えることは、嫌われ者になることでした。」

〇人間はただ品性のある人種と品性のない人種の二つあるだけで、
 品性のある人は少数だったし、これからも少数派にとどまるだろう。
 そして、政治体制がならず者を押し上げて権力の座につければ、
 どんな国でもホロコーストを起こしうる。

 

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『世界最新の太らないからだ』 を読んでメモ

2019年10月31日 | 読書感想
2019年10月31日

『世界最新の太らないからだ』 を読んでメモ
ジェイソン・ファン著
サンマーク出版
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Ⅰ インスリン抵抗性はどうやって肥満を引き起こすか。
①インスリン抵抗性が主に発現するのは、脳・肝臓、筋肉
②1箇所の抵抗性は他の箇所の抵抗性には影響しない
 例えば、過剰な炭水化物を摂ると肝臓にインスリン抵抗性が発現するが
 脳や筋肉は無関係。
 運動不足な状態が続くと筋肉にインスリン抵抗性が発現するが
 脳や肝臓は無関係。
③肝臓や筋肉にインスリン抵抗性が発現しても当初は「脳」には影響を与えない。
 しかし、多量に分泌されるインスリンが脳に達すると、インスリンが体重の設定値を上げる。
④肥満になる。


Ⅱ インスリン抵抗性はどのようにして発現するか
【正常な場合】
①10個のカギ(インスリン)を産出すると仮定する。
②1個のカギが1個の細胞のドアを開け、2個のグルコース分子が中に入っていくとする。
③カギが10個あれば20個のグルコース分子が中に入っていく。

【インスリン抵抗性のある場合】
(通常より多いインスリンを投与するなどインスリンの分泌量を増やすと、カギ穴が鈍くなる)
①カギのかかったドアを大きく開けることができない。
②1個のカギが1個の細胞のドアを開け、1個のグルコース分子しか中に入っていけない。
③カギが10個あっても10個のグルコース分子しか中に入っていけない。
   ↓  ↓  ↓
④③を補うために、体は20個のカギを作るようになる。
 (すると20個のグルコース分子が中に入っていくが、インスリン量は増加)
⑤このようにして、インスリンの分泌量が増える悪循環。


Ⅲ インスリン抵抗性が発現しないにはどうすればよいか
①多量インスリン分泌の状態が長い→ → インスリン抵抗性が発現される。
②したがって、1日のなかでインスリンの分泌量が少ない時間があればよい。
③具体例
  1日3食間食なしの場合→ 寝ている時間は食べないので低インスリンとなる。(発現しない)
  1日3食間食ありの場合→ インスリン抵抗性が発現しているので、就寝中のインスリン値も高くなっている。
④重要なこと
  「何回食べるか」 > 「何を食べるか」

Ⅳ 食べてよいもの、悪いもの 
 ◎ 食物繊維、良い脂質
 〇 豆、酢、乳製品、緑茶、骨スープ、
 × 添加物、小麦粉、砂糖、加工食品(繊維部分が全捨てになっている)、精糖された穀物
 〇「コーヒーとクリーム」(「コーヒーと砂糖」はダメ)
 ※『炭水化物』も『たんぱく質』もインスリンの分泌を促す、『脂質』はインスリンの分泌を促す力が最も弱い。  
 


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