平成26年6月5日(木)
孫崎享著、戦後史の正体を読んだ。
1945~2012年の間の日米とのかかわりに焦点をあてて書かれている。
<対米追随派>か、<自主独立派>か、という切り口から、わかりやすく分析してあった。
以下はメモとして
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(1)「終戦」から占領へ
<再び米国にたてつかないよう徹底的に改革する>
・吉田茂(対米追随路線)と重光葵(自主独立路線)の対立→ 吉田政権へ
・占領時代、日本は米軍駐留経費として大変な額を支払っている
・「隠匿退蔵物資事件捜査部」(→東京地検特捜部)
(2)冷戦の始まりと朝鮮戦争(1950.6)
<ソ連に対する防波堤+経済力をつけその軍事力を利用する政策>
(3)講和条約と日米安保条約(吉田茂)
<独立と対米追従路線がセットでスタートし、日本の進む道がきまった>
(4)55年体制と安保改定(岸信介)
<岸信介が保守勢力をまとめ安保改定にのりだすが、本質的な部分には手をつけられずに終わる>
・安保反対運動の不思議
(5)自民党と経済成長の時代
池田隼人(ライシャワー大使)→佐藤栄作(ニクソン)→田中角栄(ロッキード)→三木武夫(暫定政権)→福田赳夫→大平正芳→鈴木善幸→中曽根康弘(レーガン/プラザ合意)→竹下登
(レーガン前) 米国が貿易で負けても自由貿易を支持していた。
(レーガン後) 米国産業が輸入品に負けるのは、相手国が市場閉鎖など不正なことをしているからに違いない。相手国の不正には、米国政府自身が特別チームを作って叩けばよい。米国は正しく、相手国が悪い。
1981 自主規制(自動車他・・)
1985 プラザ合意(1ドル=240円→1ドル155円(10か月後))
1986 日米半導体協定(日本政府は日本市場の20%以上を日本が購入することを保証せよ)
通商法301条(不公正な取引上の観光に関して制裁措置をとることができる)
1988 スーパー301条
1988 BIS規制
1989 日米構造問題協議
(6)冷戦終結と米国の変容
<冷戦が終わり、日本の経済力が米国の脅威となる-日本をどう米国の軍事戦略に組込みお金を使わせるか>
(7)911とイラク戦争後の世界
<唯一の超大国となった米国の暴走と日本への協力圧力>
以上。