川塵録

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『姉と弟 捏造の闇「袴田事件」の58年』

2025年02月14日 | 法律・海外法務
『姉と弟 捏造の闇「袴田事件」の58年』

■ 「心証は無罪なのに死刑」の、58年前の地裁判決の一部

犯人が工場を歩いたのち、着衣類を脱ぎ、そのうち被告人のパジャマを着て、(どこで、どうして着替えたかは不明であるが)石油缶から混合油を持ち出して放火に使用した

 …この「どこで、どうして着替えたかは不明であるが」あたりに、無罪心証を持っていた、熊本裁判官の、「頼む、高裁よ、これに気づいて、死刑判決を覆してくれ」という悲痛の叫びが読み取れる

■ (地裁判決裁判長の)石見裁判官と(右陪席の)高井裁判官が、有罪を指示した理由については、一連の過熱報道の影響を挙げる。

石見さんも高井さんも非常に真面目な人だから、あれだけの報道に接したら、無罪とは言えなかったのではないか

 …え、、、
  「真面目な人」だと報道に左右されるのか。。。
  裁判官が「真面目」だったら、世間になびく判断をするのか、、

■ (袴田巖さんの姉の秀子さんも)

最初の報道は酷かった。警察が発表するままの報道だったけれど、あれを見て『そんなことはない』とは言えないんだ。だから、へたなことは言わない方がいいと思って、息を潜めていました

■ アメリカ?あたりの有名な 著書 『ジャスティス』 

裁判官が広い暖かい心の持ち主で、絶えず自らの足りなさを思い、これに悩む謙虚な人柄の人物であるか、それとも総ての問題を論理的・事務的に割り切って怪しまれない、いわゆる官僚タイプの人間であるかによって、審理の進め方、証拠の評価、結論などに大きく相違を生じ、同じ結論でも、関係者に与える印象は著しく異なったものになる

■ 袴田巌さんは、1984年のクリスマスイブ 洗礼を受けた

 ちょうど40年前ですね

■ 袴田さんが精神を病んだのは、ある意味、あえて(自発的)だった

いつ死刑執行があってもおかしくない状態にさらされて、恐怖に打ち勝っていくには、自分が袴田巌ではないので死刑はできないんだというふうに思い込む、と言うより、そういう世界に行った

■ 2014年に、再審開始&釈放した、村山浩昭裁判長の、静岡地裁の、以下のフレーズは、日本司法史に燦然と輝く。

 拘置をこれ以上継続することは、耐え難いほど正義に反する

 …12.5年も監禁された後藤徹さんを「引きこもり」呼ばわりするのも、耐え難いほど正義に反する。

■ 姉の秀子さんが61歳の時、白壁のマンションが完成 
 倉庫として利用していた民家の二階にただ住み込み 
 18年後にローン完済して79歳でその自宅に住む。
 81歳で弟の巖を迎える。

 
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