羊日記

大石次郎のさすらい雑記 #このブログはコメントできません

俺物語!! 11

2015-07-09 23:05:10 | 日記
大丈夫だから!」「そうですよね、ホントだ。猛男君を信じたらいいんですよね。なんか前にも同じようなことでお姉さんに励ましてもらって、あぁッ! なんかウチだめだぁー!」「いいから、ほら、行ったぁ!」「あっ」大和は鞄から何やらゴソゴソと取り出し始めた。「何? どうしたの?」「これ、お姉さんに、お世話になったので、コーヒーシフォンです」愛はコーヒーシフォンの袋を渡された。「じゃあ、猛男君、見付けて来ます!」大和は駆けて行った。
「凄いッスね、あの子。ケーキとか焼いちゃうんだ」「焼いちゃうんだよ、ふふ。食べよっか?」愛は織田と二人して座れるようになっている植え込みの囲いにすわり、コーヒーシフォンにかじり付いた。「なるほど、砂川さんのイメージね。コーヒー味だから、ちょっと苦いッスけど、これ、甘さが優しいッスね」「ケーキが優しい味でさ、綺麗な花に似てるって2回も言われてさぁ、あたしはぁそれでいいわ! あの二人、会えるかなぁ。猛男、物探すの下手だったからなぁ」「大丈夫でしょう? 本当に大事なモノって、なんでか、何回も見付かりますよ」織田も夜の人混みの中から、愛を見付けていた。「探しているのは猛男君だけじゃないし」織田はそう続けた。
当の猛男は人混みの中、大和を探し回っていた。(人、人、人! 大和! 大和! 大和!!)振り返ると、大和がいた! 大和も猛男に気付いた! 手を拡げる猛男。大和は笑顔で駆け寄り、猛男に抱き付き、二人は笑い合った。「大きいから見付けられた」「そうか、デカくてよかった!」「でも、なんかウチ、会える気がしてんだよ」「会えると思えば、会えるんだ!」「うん」二人は大きさの違う手を握って、キラキラパレードを見た。「さっきね、猛男君に会いたくてね、二人でパレード見たいなって思ったんだ」「うん、そうか。
     12に続く

花咲舞が黙ってない

2015-07-09 23:03:52 | 日記
行員のガラケー普及率ッ! 一期と原作は知らないが、水曜はこれにしよう。続編ということで小慣れた感じでポンポンすすんで見易い。同じ原作者でドラマ化されたようこそわが家への会社パートと比べるとかなりポップだ。まあ、あっちは基本はシリアスなミステリーだったけどさ。連ドラの話数が多いからすぐに解決できなくてドリルの確認、ドリルの確認、ドリルの確認で牛歩せざる得ないことになってたけど、あれはあれで面白かったな。
花咲と相馬の程々な関係性がいい感じ。ベースになる原作ストックは今回で終わりっぽいから、諸々きっちりケリが着くんだろな。途中まではエンタメ化し辛そうな銀行ドラマを噛み砕いていいテンポで進めていたが、最後は案外感情論で押し切っちゃってた。相馬が後から来た時、なんか決め手を持ってきたのかと思ったが、そんなことなかったぜ。
銀行といっても、デフォルメされた結構昔の銀行のイメージらしい。随分わかりやすい『悪者』だったしな。解決パターンがどれくらいあるのかが骨だろうか? より悪そうなのが出てきたから、生瀬役とは最終エピで共闘しそうだ。やっぱ生瀬がラスボスってのもな。校長先生みたいだもんな。

俺物語!! 1

2015-07-09 23:03:46 | 日記
「俺、猛男君と大和さん引き離します。砂川さん、猛男君に告白して下さい」「告白? 私が、猛男にっ。ハァァッ!!」出発前に織田に囁かれ、動揺する愛。「想像で爆発するくらい、まだ好きなんじゃないですか!」「無い! あたしの中ではもう終わってんの!」「カラオケで西野カナとか歌って、自分でダメージ受けてるのとか、もう止めてほしいんです!」廊下の向こうで小声で言い争う二人を猛男と砂川は見ていた。「モメてるね」「ああ」(いい男だと思うんだが、上手くいかねぇもんだな)「そろそろ行かないと」砂川に促され、振り向く愛と織田。「行くよ、話終わり。猛男と二人きりなんかなんないからね、絶対ッ! ふんっ」愛は宣言して、砂川達に続いた。(ちゃんと終わらしてくんないと)「いつまでも俺のターンになんないじゃん」織田は呟いた。
「凄い人だね、皆MMランド行くのかなぁ?」大和は海辺を千葉方面? へ走る電車の中を見回した。混んでる。「連休だからねぇ」「入場制限とか、なんないといいけど」織田と砂川が答えた。「あー、ヤバい。ケータイ忘れた」スマホで調べようとして、持ってないことに気付いた砂川。「大丈夫だよ、ウチ持ってるぅ」「俺も持ってるぞ」アピールしてくる大和と猛男。「それ、あんまり解決になってないよね」「ハグれたら、猛男君目印にすればいいよ」「そうだな!」織田のアイディアに猛男も乗った。「もし、ハグれても探さなくていいから」「砂、寂しいこと言うな!」などと言ってるうちに、それらしい『城』や洋館が見えてきた。
「MMランドへ、ようこそ!!」アナウンスが入る、入り口付近は凄い混雑! 「皆、パスポート頂戴。俺、纏めてスピードパック取ってくるよ!」勢い込む織田。何気に進んでるが、今回総額はそこそこな金額だ!!「俺も行こう! 人手があった方がいいだろう?」「いや、別に、のあッ?!」
     2に続く

俺物語!! 2

2015-07-09 23:03:41 | 日記
猛男は織田が断る前に走って行ってしまったが、すぐに走って戻って来た。「どこへ向かえばいいんだ?」織田と大和と愛は笑った。映ってないが、たぶん砂川もちょっと笑ってると思われる。織田はチラッと愛を見た。「サイズ感に慣れてきてらすっげえ面白いねぇ、猛男君!」織田は猛男とスピードパックとやらを買いに行った。
「う~ん、猛男君超いいッ!」M耳カチューシャショップでカチューシャを付けた猛男に大喜びの大和。猛男の頭が大き過ぎて頭頂部辺りを挟んでいるだけになってる。大和は普通に女子ようのM耳カチューシャを付けていた。ここまで大和が小さ過ぎてよくわからなかったが、大和はカーディガンを着ていた。髪は両サイド纏めて前に垂らしていた。他の3人はUFOキャッチャーみたいと少々呆れていた。「大和も超いいぞ」「砂川さんは付けないの?」「似合わないからね」「ええ?」不満気な織田。「ここは現実を忘れていいところなのに」「誰が決めたそんなルール?」「姉さんは似合うと思うな」「うんうん」猛男が不意に言い、大和も同意した。「はぁぅっ!」簡単に気を変えた愛はわかりやすいハート型のカチューシャを付けだした。「よいしょっと」弟と織田は呆れるやら感心するやら。「はっ?! 何よ!」視線に振り返る愛。「何も言ってないッスよぉ」緊張感が漂う。「ねぇねぇッ!」織田は猛男達に話掛け、アトラクションに乗ろうと退散してゆき、砂川もそれに続いた。残った愛は不満顔だった。
「きゃーっ、落ちるぅッ!」丸太型アトラクションで一同はプールに突入する! 大和は興奮!「きゃーっ、めっちゃ速ーいッ!」ジェットコースターらしいので一同は加速する! 興奮する大和! さらに、メリーゴーランドで一同はグルグルした。(楽しい、遊園地というのは、こんなに楽しいものだったかなぁ!)「猛男君、楽しい! 笑い過ぎて頬っぺ痛ぁい!」
     3に続く

俺物語!! 3

2015-07-09 23:03:36 | 日記
未知の超材質のM耳カチューシャを揺らして大和は喜んだ。「俺もだぁッ!」表情筋がえらいことになってる猛男。同じく跳ねながら同じ所を周り続ける馬に乗せられた他の3人はやや状況を持て余していた。一通り乗り終えると、織田は露骨に猛男と大和を引き離す隙を探りだし、愛はそれのカットに入っていた。いつも以上に気配を消す砂川。
「あ、MMだッ!」大和は客の子供達と記念撮影しているMMを発見した。正式名称MMッ! 決して本名は名乗らない!!「猛男君、一緒に写真撮ろ、はぁッ?!」大和はMMランドの3大ジンクスを思い出した。一つ、MMと写真を撮ると別れる100% 二つ、キラキラパレードを見た二人は別れる100% 三つ、MMランドでデートした二人は一年いないに別れる200% やたら高確率な破局率! 200%って本人達をハミ出して他のカップルも別れさせるというのか? もはや呪いの類い!!「猛男君とばっかり遊んでたら、デートになっちゃうのかなぁ?」怯える大和。「じゃあ1回、俺となんか乗ろう?」「なんであんた? 大和さん、あたしと乗ろう」「ちぇっ」大和、愛、織田は3人でアトラクションに向かってしまった。「乗る?」「おお」砂川と猛男は二人で乗ることにした。
雄のMMと牝のMMがタイタニックごっこをしている小さな飾りの付いた小舟型の乗り物に乗り、薄暗い沼のような施設の中を進む猛男と砂川。「砂、ジンクスつーのは、なん」「オギャーッ!!」「おわーッ?!」滝の所で骸骨のような奴が出てきて悲鳴を上げる猛男。砂川はスルーした。「ジンクスっていうか、現実だよね」「現じ、だげぇッ?!」逆さ吊りの骨が落ちてきてビビる猛男。「実際、ここに来て一生付き合うカップルと別れるカップルだったら、別れるカップルの方が多いに決まってるからね。上手くいく恋愛の方が、少ないんだと思う」
     4に続く