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毎週火曜日は『今週のハウリンメガネ』Vol,46 (2024年11月19日発行) 『兵庫県知事選』を現地から見た結論

2024-11-19 14:28:32 | 『ハウリンメガネ』コラム集

毎週火曜日にご機嫌よう!『今週のハウリンメガネ』

今週も『私の一口コラム』『その週のライブインフォ』をお届け!

日曜の夜。知人に誘われ神戸のライブハウスへ足を運んだ私。

まだ早い時間にお開きとなり、少々飲み足りなかった私はハイボールの缶を片手に、一駅歩くか、と商店街のアーケードをトコトコと歩き出した。

道も半ばに差し掛かった途中で、おや、と立ち止まる。

眼前には黒山の人だかり。はて、もしや事故でもあったか。いや、そういえば今日は神戸マラソンか。応援していた人たちの宴会帰りにでも出くわしたか。と更に足を進める。

が、様子がおかしい。あまりにも人が多いうえに、よくよく見まわせばテレビ局の腕章をつけたカメラマンやリポーターがそこかしこに。そこでようやく気付いた。

あ!ここ斎藤知事の事務所か!

そう、まさしくつい先ほど兵庫県知事選のケリがついた斎藤知事の事務所前だったのである。

あまりの人の多さに辟易しながら足早にその場を後にした私であった。

……

今回の知事選、結果自体は地元民としてはあまり驚きはない(開票開始後、即当確の速報が出たのにはちと驚いたが)

何故か。日々、潮目が変わっていくのを目の当たりにしていたからである。

当初はどうみても分の悪い選挙にしか見えなかった。

主要メディアでは完全に斎藤悪しという報道が流れ、これは首長交代となるだろう、という空気が支配していた。

ところが、選挙期間が始まってしばらくするとネットを中心に妙な噂が出始めた。

今回の選挙の引き金になった件と斎藤知事は無関係だというのだ(正直何が事実なのかは傍観者の立場では藪の中なのでここでは触れない)

一昔前、いや、二、三年前であれば「そんなのネットの噂でしょ」の一言で一蹴されていてもおかしくない話である。

が、今回は明らかにこの噂が風向きを変えた

主要メディアの報道が斎藤悪しに偏っていたところにこの噂が流れ、それを皮切りに怒涛の勢いでネット上に斎藤知事無実説が溢れ出したのだ。

当初はぽつぽつだった斎藤知事擁護派が徐々に数を増していき、さらにここにN国党の立花氏が斎藤知事の選挙戦を補助すると言い、知事選に立候補。

当初はどうなるかと眺めていたが、本当に斎藤知事の補助に終始し、立候補者公開討論、掲示ポスター、辻立ち演説を駆使し、先述の話がネットを見ない層にも徐々に拡大。

この辺りで周囲の空気が変わった。

世間話の中で、

「あの駅で斎藤さんが演説してたけど人が多くて凄かった」

「立花さんが言ってるあの話ってホントなのかねぇ」

「今回の知事選はちょっと興味深いね」

等々、県知事選の話題が増えだしたのである。

選挙期間が進む中、主要メディアは斎藤悪しの報道を続け、ネットでは無実説が飛び交うというカオティックな情報戦が継続していたが、投開票日が近づくにつれ明らかに「本当に斎藤知事にだけ問題があったのか?」という空気に変わっていった。

結果、なんと11年ぶりの投票率50%超。そして斎藤知事再選、という結果と相なったわけである。

先日の衆院選の結果を受けて薄っすら感じていたのだが、今回の知事選で確信した。

世代はついに入れ代わった。

ネットでの情報取得が主流となった世代が票に影響を及ぼす時代が来たのだ。

主要メディアがあれだけネガティヴキャンペーンを繰り広げたにも関わらず、斎藤知事が次席に対し13万票差をつけた、というのはそういう事だ。

これが本当にいいことかどうかはまだ未知数としかいえない。

ネットであろうと主要メディアであろうと出された情報を真と取るか偽と取るかの判断は常に受け手に委ねられるからだ(いつの時代もこの原則は変わらない)

少なくともメインストリームのメディアによる一強構造はこれから変わっていくだろうが、ネットメディアも当然ながら玉石混交、虚実入り乱れる世界。

我々は今まで以上に自分の頭と身体で考えることを要求される難しい時代を迎えたことになる。

それもまたよし。さあ自分で考えよう。自分の頭と身体で生きていくのだ。

俺はそうする。君はどうする?

と、問うたところで今回は筆を置くとしよう。

……いや!筆を置いてどうする!忘れちゃいけない今週のライブインフォ!

【日時】

2024年11月24日(日)

OPEN12:00/START13:00

【会場】

守口Ks 本店

守口市八雲中町1-2-13

大阪メトロ谷町線 守口市駅より徒歩5分

https://maps.app.goo.gl/bwnWByAVJMMmvZgu6

【チャージ】

¥2,000(1ドリンク込み)

【出演(※出演順とは異なります)】

OA.Yuukopiano/きよたん/ゴンザレス/サイレント平山/堀之内伸匡/あさの/sacchan/kami/ハウリンメガネ

また来週!

<ハウリンメガネ筆>

ご意見・ご感想・記事投稿・編集長の講演・演奏・執筆依頼などは『コメント欄』もしくは『ハードパンチ編集部』までどうぞ!

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ハウリンメガネが縦横無尽に吠える「メガネの遠吠え!」(第40回) 『ディレイとリバーブ』その真髄とは?

2024-11-16 10:22:08 | 『ハウリンメガネ』コラム集

……ごぉぉぉぉぉぉん……

……ごぉぉぉぉぉぉん……

……祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり……

……沙羅双樹の花の色、盛者必衰の理をあらわす……  この先は忘れた!

 

読者諸賢、ご機嫌よう。ハウリンメガネである。

のっけから己の阿呆ぶりを曝け出してしまったが、冒頭の文はご存知、平家物語の有名な一節からの引用。

私はこの「祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり」という言葉の響きが好きで、時折口から零すことがある。

鐘の音に諸行無常を感じる、という感覚は日本の鐘、和鐘の持つ響き、あの、ごぉぉぉぉぉぉん……という一音の響きが延々と続き、ゆっくりとフェードアウトしていくあの音でないと生まれないように思う(西洋の鐘は薄く(といっても勿論ある程度の厚みはあるのだが)作られた鐘を内側の舌(金具)が振り子運動で叩き続けることで音を鳴らすが、和鐘は分厚く鋳造された鐘を外側から撞木で撞くことで音を鳴らす)

何故こんな話をしているのか。

先日、ディレイについて書いていた際にふと思ったのである。

ディレイリバーブの違いはある種、西洋の鐘と和鐘の違いに例えられるのではないか、と。

先に述べた通り、西洋の鐘は内部の舌が繰り返し鐘を叩く事で音を繰り返す。

繰り返す=ディレイである。

これに対し和鐘は一音の響きが延々と引き延ばされ、ゆっくりと失せていく。

響きを引き延ばす=リバーブである。

こう捉えてみると私がディレイよりリバーブを好むのは、もしかすると日本人的な好みなのではないか。

思うに和鐘の残響音、リバーブの響き『音の面影』なのである。

先程まで鳴っていた音が消えゆくまでの残響と間。

ここに日本的な侘び寂びがある。

祭りのあと、皆いなくなった境内の静けさに人々の賑わいを観るように。

岩と砂利で作られた枯山水の景観に流々たる川の流れと瀑布を観るように。

そこに在ったもの、その面影だけが残ることで、在ったものの存在が強烈に鮮明に想起される。

これが残響、リバーブが生み出す魅力なのではないか。

鐘の音は長く響けどやがて消え失せ、諸行は無常であり、往く河の流れは絶えずしてもとの水にあらず。

我々の奏でる音もまたその瞬間に発生した空気の振動に過ぎず、鳴った音はすぐさま消え失せども、その残響は音の面影として誰かの心の琴線を震わせる…… なんてなことをリバーブの量を調整しながら考えた、物思いにふける秋の夜でありましたとさ。

以上!御粗末様!また次回!

<ハウリンメガネ筆>

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毎週火曜日は『今週のハウリンメガネ』Vol,45 (2024年11月12日発行) 『ディレイ』の秘密!

2024-11-12 08:38:01 | 『ハウリンメガネ』コラム集

毎週火曜日にご機嫌よう!『今週のハウリンメガネ』

今週はライブなし!(来週はあるぞ!)

故に『私の一口コラム』のみお届け!

ディレイ……再考中!

なんだコノヤロウ!ついこの間ギターの本質がどうだこうだと吐かした舌の根も乾かぬうちにまたエフェクターの話に戻りやがったか!やはりテメエはただのエフェクターファンの唐変木のコンチキチー!

と、怒られそうな気もするが、いやいや、事態は逆であります。

弾き方が変わると同時にエフェクターを使って出る音もまた変わってきたのです(故に"再考中"なのです)。

その中で俄然評価が変わってきたのがディレイ。

これまでも折に触れてディレイについては書いてきた気がするけれど、ディレイというエフェクターは大雑把にいえば「エコー」としての使い方と、「リピートサンプラー」としての使い方に分かれる。

私はどちらといえば後者、つまりディレイのリピート音を活かすようなジ・エッジ、アンディ・サマーズ的なアプローチに偏っており、前者の「エコー」としての使い方についてはアンプのリバーブがあればディレイは別に……という考え方であった。

ところが最近、右手と左手のタッチで音をコントロール出来るようになると(未だ修行中の身の癖に偉そうに書いているのは御容赦くだされい)ディレイのエコー感(リピート音の音量)ギターのタッチでコントロール出来るようになることに気づいた(我ながらビックリ)

こうなると面白いことに、リバーブの質感を調整するエフェクターとしてディレイを使えるようになるのである

リバーブの残響は気持ちいいけれど、あまり深くかけると残響が鬱陶しい、でもリバーブ感は多めに欲しい。

そんな時、ショートディレイをオン。

ロングトーンの消え際に長めの残響が欲しいけどリバーブを深くかけてもちと違う。

そんな時、ロングディレイをオン。

アンプのスプリングリバーブ自体の音は気持ちいいけど、少し暗めの響きに変えたい。

そんな時、ハイカットしたディレイをオン(こうするとディレイ音だけハイカットされるので原音は素のまま残響のトーンだけ暗くできる)

……こう書くと一般的なディレイ/エコーの使い方そのものなのだけど、今までの私だとリピート音と実音のコントロールができておらず、どうにもリピート音が目立ってしまい、「これならリバーブだけの方が……」と、なってしまっていたわけです。

が、今!

ようやくギターの音の出し方が分かってきた今の私なら!

ディレイをリバーブと組み合わせることでギターの残響をより美しく響かせることができる!という歓喜とともに……ディレイの使い方!再!考!中!ということだったのですねぇ(そもそもディレイ自体、単独でリバーブ的にも使えるエフェクターではあるのだけど、私の場合はあくまで先にリバーブありき。リバーブの良さをより補強、補完するためにどうディレイを使うか?というのが今の課題なのでございます)

というわけで決して掌を返して「やっぱりエフェクターだよ!エフェクター!」となっているわけではないことを念押ししつつ、また来週!

……あ、今週の土曜は私の担当か。また土曜!

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毎週火曜日は『今週のハウリンメガネ』Vol,44 (2024年11月5日発行) 『ギター選び』は楽し過ぎるゾ!

2024-11-05 09:59:01 | 『ハウリンメガネ』コラム集

毎週火曜日にご機嫌よう!『今週のハウリンメガネ』

今週と来週はライブなし!故に『私の一口コラム』のみお届け!

ど、れ、に、し、よ、う、か、な!

やあやあ皆さま。久々にギターのチョイスに頭を悩ませているハウリンメガネであります。

ここ何回か、火曜の当コラム及び土曜の「メガネの遠吠え」で書いてきた通り、ギタープレイへのアプローチが少々変化した私。

今までの感覚でのギターのチョイスの仕方は「こういう曲ならこのギター、ああいう音ならこのギター」というように「求める音によってギターのチョイスを変える」ものだったのだけれど、「両手のタッチで音は変えられる」という感覚を理解出来た今だと「このギターでもああいう音は出せる、でもこの音はこのギターで弾いた方がより活きる」、もしくは「このギターでこのアプローチを使うとどうなるか?」というように「このギターじゃないと」ではなく、「このギターをどう使うか」というようにチョイスの仕方に変化が起きたのである。

こうなると今まで使いどころがいまいちピンと来ていなかった(ある種無理矢理使っていた)ギターが俄然として面白く立ち上がってくる。

あれはどうだ、これはどうだ、と諸々試しているうちに今回の三連休も終わってしまった……まあ、それもまた良し。

これでライブに持ち出すギターをどうするか選ぶ楽しみが生まれたわけだ。

さて、次はどのギターを使ってみようか……

といったところでまた来週!

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ハウリンメガネが縦横無尽に吠える「メガネの遠吠え!」(第39回) 『ギターのコツを手に入れた!』名手への道はコレか!

2024-11-02 10:13:02 | 『ハウリンメガネ』コラム集

なんてこった!ギターって弾かなくていいんだ!

のっけから「何を言い出したんだこの馬鹿は」「ギターばかり弾いていてとうとうオカしくなってしまったか?」と思われた読者諸賢、ご機嫌よう。

心配ご無用。ドンと正気ハウリンメガネである。

ここ何回か繰り返し書いている通り、この数ヶ月間ピッキングの改善に集中的に取り組んでいた私。

これまで『柔らかく』弾く『力まず』に弾く『弱く』弾く、というキーワードを書いてきたものの、前回の「メガネの遠吠え」で書いた通り、ファンク、それも王道ど真ん中の黒人ファンクのカッティングを真似ようとして「どうにも力む瞬間がある」ことにつまづいたのは皆さま御存知の通り(御存知ない?是非バックナンバーをお読み下さい)↓

https://blog.goo.ne.jp/12mash/e/cd232ba4d1bbe4753c16ff9df3256544

毎日毎日ひたすらに力を抜いた状態でカッティングを繰り返し、ピックを落としては拾い、落としては拾いを繰り返し、それでもやはり力みは抜けず「ああ、やはり俺にはファンクネスが足りないのか、このまま柔らかくファンキーなカッティングが弾けない男として己の生を終えるのか……」と煩悶しつつ、それはそれ、これはこれ、という事で気分転換にダーティーに歪ませたトーンでギターを弾いていたある夜の事。

急に私のアンプから今まで出た試しのなかったキース・リチャーズ御大のような音が出たのである。

なんだ!?今、俺どう弾いた!?

力を入れず弾いた?柔らかく弾いた?弱く弾いた?

……違う!『弾かなかった』!

その瞬間、私の右手が掴んだ感触、それは『撫でる』だったのである。

感触を忘れないよう弦をピックで『撫で』続ける。

太く歪んで柔らかい、あのロックンロールの音が確かに出ている。

そこではた、と気づく。

『弾く』という文字を「ヒく」と読むにせよ「ハジく」と読むにせよ、そこにはアタック感のあるパン!とハジけるイメージが付き纏うことに。

ギターのボリュームを絞り、クリーントーンにロールバックさせる。

羽箒を振るうようにピックで弦を『払って』みる。

新品のカッターで薄紙を切るようにピックを弦の上で『滑らせて』みる。

拇印を捺すように弦を縦に『押しつけて』からハジいてみる。

……ああ、こんなに単純なことだったとは……

柔らかく太いリードも、ソフトでシャープなカッティングも、唸るようなトゥワンギーなサウンドも、弦を『払い』、ピックを『滑らせ』、時に『押し付ける』ようにハジくことで出せるではないか。

そう、ギターは『弾く』だけの楽器ではない。

弦を『払い』、ピックを『滑らせ』、『押し付け』、『撫で』て音を出す楽器なのである……我ながら気づくのが遅え!

いやはや考えてみれば当たり前のことなのに、ギターを『弾く』という言葉で自らマインドブロックしていたのか、全くもって『弾く』以外の表現で演奏することを思い浮かべることがなかった。

ギター弾きならびに楽器弾き(って書くのがいかんな。まあ普遍的な呼び方なのでこう書くけど)のご同輩諸賢。

是非色々な言葉で演奏を表現しましょう。

言葉一つで世界が拓けることもある。音と言葉が生み出すイマジネーションは無限大だ!

といったところで今回はお開き。

また次回!

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毎週火曜日は『今週のハウリンメガネ』Vol,43 (2024年10月29日発行) 『選挙』が終わり『ライブの日々』 へ戻る!

2024-10-29 19:12:20 | 『ハウリンメガネ』コラム集

毎週火曜日にご機嫌よう!『今週のハウリンメガネ』

今週も『私の一口コラム』『その週のライブインフォ』をお届け!

これは……中々……悪くないんじゃない!?

はい、日曜に夜更かしをしてしまったせいか、この原稿を書いている月曜20時現在、睡魔に襲われているハウリンメガネであります。

選挙マニアでこそないけれど実を申せば結構選挙戦好きな私。

今回も開票速報を眺めつつ、ある小選挙区で早々に当確が出たのを見ては「まあ、あそこはあの一族の城下町みたいなもんだしな……」と冷めた目で見てみたり、「あれっ?この人まだ当確出てないの?えっ!結構競ってる!」と見入ってみたり(実際、今回は結構なジャイアント・キリングもあちこちで起きたわけで)

今回はまともに具体的な政策を出した党がちゃんと結果を残せたようで、与党もまさかまさかの過半数割れ。これでようやく国会に議論の余地が生まれたわけだ(「決められない政治なんて」という方も居られようが、「決められる政治」が続いて今の状況に至っている以上、時間がかかろうが議論とバーターを繰り返し少しでもマシな形の法案、マシな形の予算が通る議会の方がいいように思うんですな。私は。)

残念ながら私が「この人国会行ってほしいなぁ」と思って入れた人は落ちてしまってがっくり来たものの、政治のいいところはリターンマッチが可能なところ。その人がやる気でさえいてくれれば継続して応援すれば次回は国会に行ってくれるかもしれん。

皆さまも今回応援、投票した人が落ちたとしても、その人がやる気であるなら是非応援し続けて頂きたい。そういう積み重ねこそが民主政治の根本なのだと私は思うのであります。

なんでも「あなたの一票ではなにも変わらない」とTVでのたもうた元議員がいたらしいが、何を言っているのやら。

万という数字、千という数字、百という数字、十という数字は「一」が積み重ならなければ生まれないのである。

一票という小さな「一」が積み重なり、大きな動きを生み出した今回の選挙戦。久々に見応えのある選挙戦でございました。

……あ!ギターの話をしてねぇ!ま、それはまた次回ということで、今週のライブインフォ!

【日時】

2024年11月2日(土)

OPEN12:00/START13:00

【会場】

京都四条大宮Ks(京都市下京区四条大宮町27-4 KODOビル2F。阪急京都線・大宮駅、京福嵐山線・四条大宮駅より徒歩1分)

https://maps.app.goo.gl/VReMVJt7kq9AwdK26

【チャージ】

¥2,000(1ドリンク込み)

【出演(※出演順とは異なります)】

金木博之/crossbreed/渡辺一郎/いくそん/しげゆっきー/美和/かこ/ハウリンメガネ

ではまた次回!土曜のハウリンメガネでまたお目にかかろう!

<ハウリンメガネ筆>

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毎週火曜日は『今週のハウリンメガネ』Vol,42 (2024年10月22日発行) 『ギター弦の高騰』も『選挙で解決』出来るのか?

2024-10-22 10:10:33 | 『ハウリンメガネ』コラム集

毎週火曜日にご機嫌よう!『今週のハウリンメガネ』!

今週も『私の一口コラム』『その週のライブインフォ』をお届け!

急に冷えてきやがったなおい!

土曜の記事で「秋風と夏日を繰り返し〜」なんぞと書いていたのが嘘のような涼しさ!

皆様お風邪など召されぬようどうぞ体調にはお気をつけくだされい。

さて、空気は冷えてきたが世間はちょっと熱を帯びている気配。

今回、ちょっと衆院選、盛り上がってないかしら?

実を言うと日曜に「各党政策は見えてきたし、とっとと期日前投票を済ませてしまおうか」と思ったのだが、各党の演説を見ていると、こちらが元々入れようと思っていた党が意外なほど声援を受けていたりしているのである。

こうなると、「こっちの党がこれだけ盛り上がってるなら票は取れるのか?であれば俺はこの党と近い政策の別の党に入れたほうがいいのか?」等々の考えが頭をもたげてきて「もうちょっと様子を見たほうがいいのかも」と珍しくギターを弾く手を止めて色々と各党の主張を見直してみたりしている今週の私なのであります。

私と編集長も政治経済については意見が割れることも多々あり、お互いに「なぜその考えに至る?」というディスカッションを繰り返し、「ああ、それなら理解できます」やら「いやぁ、それは腑に落ちませんなぁ」やら、やり合って今に至る。

民主制の基本にして根本は異論、議論の積み重ね。

投票という行為は少しでも自身の意見に近い人間を議会に送り込み、自分の代わりに議論をしてもらう為のアクション。

どうぞ皆様、自分の意思表示の代行者を議会に送り込む為に一票入れに参りましょう!

そう!ギター弦の値段を下げる為にも!(ジョークに聴こえるかい?結構マジだぜ?)

ってなところで今週のライブインフォ!

【日時】

2024年10月26日(土)

OPEN12:00/START13:00

【会場】

深江橋Ks(大阪府大阪市東成区神路1-5-12 GALAXYビル7F、大阪メトロ中央線深江橋駅より徒歩3分)

https://maps.app.goo.gl/Dt5Yaf8Nr1muKzYU6

【チャージ】

¥2,000(1ドリンク込み)

【出演(※出演順とは異なります)】

えっちゃん/岡田俊彦/たっくん/MICHIKO★Y/Boggy/おっくん/てらにしけんじ/ハウリンメガネ

さあ世間がどう転ぶかはまだ分からんがまた来週!

来週私が何を書くことになるのか……お楽しみに!

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ハウリンメガネが縦横無尽に吠える「メガネの遠吠え!」(第38回) 『黒人ファンク』に奮闘中!

2024-10-19 10:51:14 | 『ハウリンメガネ』コラム集

土曜日にご機嫌よう!

秋風が吹いたと思えばまた夏の暑さがぶり返す日々だが、皆様如何お過ごしか。ハウリンメガネである。

私?あいも変わらずギターばかり弾く日々が続いている。

またその書き出しかい!飽きないねぇ、と苦笑い、匙を投げる方も居られようが、ご容赦願いたい。

だって飽きねぇんだもの!

家でギターを弾いていて「ギター、飽きたなぁ。今日はもう弾かなくていいや」と思うこと自体は何度でもある。が、そう思って他の事に手を付けてから小一時間もすれば「……あの音ってこのアプローチなら弾けるのか?」とまたギターのネックに手が伸びる……とここまで書いて思ったが、こりゃ一種の中毒だわな(まあ体に悪い行為ではないからいいけど)。

そんなこんなで今日もギターを爪弾く私。最近はここでも散々書いているようにピッキングの改善に執心中の真っ只中。

これがやればやるほど面白い。

以前書いたようにピッキングに力は不要ということがようやく腑に落ちたまではよかったのだが、その先でまたもや躓いた。

力を抜いて弾いていても、カッティングすると出音が強くなってしまうのである(それ、力が抜けてると思い込んでるだけでは?とは仰るな。分かってるから)。

ロックのカッティングは出音が強くても別にいいのだが、問題はファンク!

ジェームス・ブラウンパーラメントアース・ウインド&ファイヤーシック出音は柔らかいのにシャープなカッティングが跳ね回っている。

ソフトな出音をキープしたままシャープなカッティングをする……これに今苦戦している最中なのである。

とはいえヒントがまるで見えないわけではない。

やはり最重要なのは脱力できているか否かであり、「あっ、いま俺、強く弾いたな」と思った時は間違いなくどこかに力みがあるのは分かっている。

分かってはいるが……難しいのぉ!

ソフトなピッキングをキープしたまま、シャープなカッティングをキメ続けるのがこんなに難しいとは!

偉大なるキャットフィッシュ・コリンズも、アル・マッケイも、ナイル・ロジャースもみんなどうやってあれをやり続けてるんだ?やはり天性のファンクネスが必要なのか?弾き続ければ俺にもあれが出来るようになるのか?

道は長いですなぁ……そりゃ飽きてる暇なんかねぇよ!

というわけでファンキー&ソフトにギターを弾く練習に戻るのでまた次回!

<ハウリンメガネ筆>

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毎週火曜日は『今週のハウリンメガネ』Vol,41 (2024年10月15日発行) 「弦の値段が高い!」それなら『選挙』に行かなきゃ!

2024-10-15 14:11:35 | 『ハウリンメガネ』コラム集

毎週火曜日にご機嫌よう!『今週のハウリンメガネ』!

今週も『私の一口コラム』と『その週のライブインフォ』をお届け!

高っかっ!

土曜の夕方、を買っておこう、と立ち寄った楽器屋の店頭にて己の口から思わず零れた独り言であります。

ギター弦……値上がりしとりますなぁ!

1年ほど前に「このコストプッシュが続くと間違いなくまた上がる」と予測してある程度の量をストックしておいたのだけど、その頃に1パッケージ800円程だった品が1140円!

(マジかよ……)と国内メーカーの弦を見てみたものの、こちらも値上がりしてダダリオアーニーボールとほぼ変わらないお値段(多少は安いが)

char氏が昔インタビューか何かで「俺が子供の時はアーニーのスリンキーとLP1枚の値段が同じぐらいだったからさぁ」と言っていたけれど、このまま行くとその頃と同じ状況になりかねん。

これで可処分所得がインフレと共に上昇するなら実質的な値段(負担感)はイーブンで済むのだが、今の日本は一握りの企業を除き、物価上昇率に対して賃上げが追いついていないスタグフレーション状態

現在の物価上昇の多くの要因が海外のインフレに起因するコストプッシュである以上、国内に対して打つべきは可処分所得(名目賃金、実質賃金ではなく手取り)を増やす政策であるべきなのだが……何故か与党も某野党も逆を行ってますなぁ(嘆)

なんの因果かちょうど今日から衆院選も始まった。

選挙に行くのは大前提として、有効票としてカウントされない、白票や立候補していない人・党を記名するようなアクションも(意思表示という意味で理解はするが)やめたほうがいいと私は考える。

残念ながら『投票という意思表示』は投票システムの上で実効力を持ったアクションでないと、意思表示と見なされないのである(そのシステム自体どやねん、というのはあるけれど)

どこを・誰を支持するかについてはその人の選択なので私からどうこういう気はさらさらないが、『ベスト、ベターな選択肢を選ぶ』という視点ではなく、『ワーストの選択肢だけは避ける』という視点で見てみると取るべきアクションも変化するかもしれぬ。

小さな意思表示も積み重なればデカい声。

あなたのアクション次第で弦の値段も下がるかも?

と希望的観測を述べたところで今週のライブインフォ!

【日時】

2024年10月19日(土)

OPEN12:00/START13:00

【会場】

深江橋Ks(大阪府大阪市東成区神路1-5-12 GALAXYビル7F、大阪メトロ中央線深江橋駅より徒歩3分)

https://maps.app.goo.gl/Dt5Yaf8Nr1muKzYU6

【チャージ】

¥2,000(1ドリンク込み)

【出演(※出演順とは異なります)】

Konsuke/ホーリー/たいさ/丹羽明/きよたん/MORIMORI/中納大輔/なわミン/ハウリンメガネ

ではまた次回!

<ハウリンメガネ筆>

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毎週火曜日は『今週のハウリンメガネ』Vol,40 (2024年10月8日発行) 『フリーセッションが最高』よ ♪

2024-10-08 10:57:01 | 『ハウリンメガネ』コラム集

毎週火曜日にご機嫌よう!『今週のハウリンメガネ』

今週も『私の一口コラム』『その週のライブインフォ』をお届け!

やっぱりフリーセッションが一番面白いんだなぁ

みつを

 

はい、藪から棒に人間だもの風に始まりました『今週のハウリンメガネ』

実は先週末ライブはないとお伝えしておりましたのは、知人のドラマー『CoRo』さんに誘われてセッションに行っとったからなのであります。

今回のセッションCoRoさん「ドラムで合わせたい」というミュージシャンを呼び、ミュージシャン各位対ドラムでそれぞれワンステージセッション、という、ドラマーがホストでないと中々思い浮かばないスタイルのセッション。

メンバーもバンジョーあり、フルートあり、チャランゴありと普段セッションで会うことの少ないプレイヤーが揃っており「やはり世の中広いのぉ!」と私もニヤニヤとしておった次第。

私は私で「どうセッションしようかなぁ」と少し考えもしたものの、そこはCoRoさんも経験値の高いベテラン。以前ご一緒した際にどう弾いても合わせてくれることは分かっていたので、ここはもうジェリーズ直伝、フリースタイル一本勝負!と決め込み、臨んだのであります。

A.O.Rライクなジャジーなナンバーも、B.B.キング御大からフレーズを借用したマイナーブルースも、トーキング・ヘッズ風のアフロフューチャーファンクも、ジョン・リーライクなブギナンバーも引っくるめて、気分の赴くままにドラムとギターと歌で押し切ったが、いやはや、一緒にいたセッションメンバーのウケもよく、終いにはついつい編集長のバンドマッシュルーム・ハイ」のようにボブの「アイ・シャル・ビー・リリースト」までやっちまった(もちろん全編ストラトにアンプ直オンリーでやり切ったったわい)。

セッション終了後もメンバーから「面白かった!」とお声がけ頂けたので、ここは流石にジェリーズ一期生としての面目躍如ってところか?などと自画自賛、呵呵大笑……といっても、こういうことが出来るのはちゃんと合わせてくれるドラマーがいてくれてこそ。大阪の名ドラマー、CoRoさんに感謝である(また遊んで下さい)

しかし、昔のジェリーズセッションでフリースタイルの面白さに慣れきってしまったせいなのか、曲目が決まったセッションはどこか窮屈に感じてしまう私(それはそれでやる分には嫌いではないけど)

その場のフィーリングでバッ!と合わせた時に出る面白さというのはやはり格別なのであります(そして常にそれが出来るよう日々鍛錬なのであります)

やっぱりフリーセッションが一番面白いんだなぁ

みつを

はい!天丼を重ねたところで今週のライブインフォ!

今週は私が大阪で長年お世話になっている『ありす』さん(チンペイ、ベーヤン、キンちゃんの御三方の方じゃねえぞ)がやっている食堂のオープン1周年イベント!

【タイトル】

おむすびライブ Vol.3

【日時】

10月13日(日)

OPEN12:00〜

【会場】

ぱんだ食堂

大阪府守口市日吉町2丁目12−2

https://maps.app.goo.gl/wnzSRqMRY9EnVDop7

【チャージ】

¥1,000(おむすび2個付き)

【出演(※出演順とは異なります)】

キャノゆき/谷田一心/Moko&Harris/しげとありす時々うっしー/小谷眞一/鹿三匹/かなあと/マダムとワカガエル/ハウリンメガネ

じゃまた来週!

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ハウリンメガネが縦横無尽に吠える「メガネの遠吠え!」(第37回) 俺はマニアなミュージシャン!

2024-10-05 11:03:27 | 『ハウリンメガネ』コラム集

土曜日にご機嫌よう。ハウリンメガネである。

編集長が先日書かれた記事

    ↓

https://blog.goo.ne.jp/12mash/e/13b59938ab2d15d5ef0cb881b55d4f05

書かれている内容はこちらとしても「御尤もです」というのが率直な感想。

上記の記事でも書かれている通り、編集長とは長い付き合いなので「ここまで書かなくても分かりますよね?」という感覚がどこかにあり、私もコラムでは細かい説明を省いていることが多々ある。

このところエフェクターの話ばかり書いており、読者諸賢に誤解を与えそうなので一度明言しておこう。

私はアンプ直結派です!

普段もライブでは自前のアンプを持ち込み、そこにギターを直結してセットアップ完了、というスタイルでやっている。

エフェクターをいじっているのはあくまで家でギターを弾く時のお話なのであります。

Q.じゃあなんでよくエフェクターの話をするの?

いい質問だ。

A.それは私がギターサウンドマニアだから!

外で客席に向かってギターを弾く、という行為と家でギターを弾く、という行為は似て非なるもの。

観客を前にして演奏している時の私は曲がりなりにもミュージシャンだが、家でギターを弾いている時の私はただのギターサウンドマニア!

そのマニアとしての側面が前面に出ているのがエフェクターについて書いている時の私のコラムだと思って頂きたい。

マニアは実にタチが悪い。

エフェクターを前にミュージシャンの己は「それ要る?使わないでしょ?」と言う。

が、マニアの己「うるせぇ!」の一喝でそれを退ける。

マニアはそれを使って何かをしようなどと考えない。それを使うとどうなるのかを知りたいが為だけにそれを欲する。

「アンディ・サマーズのコーラスサウンドってコーラスっぽいけどちょっとニュアンスが違うんだよなぁ……(資料を漁る)……あ、コーラスじゃないんだ。フランジャー、それもエレハモのエレクトリック・ミストレスなんだ。ふぅん……」

「へぇ、ロリー・ギャラガーってアンプ直かと思ってたらレンジマスター(トレブルブースター)使ってるんだ。ん?マーク・ボランもレンジマスター使ってんの?ほん……あの独特なドライヴ感はそういうことか……?」

「エディ(・ヴァン・ヘイレン)の音って薄っすらモジュレーション感があるんだよなぁ。でも足下のフェイザーとフランジャーとは違う感じ……もしかしてテープエコーのワウフラッターか?ふぅむ……」

私はこういった仮説の組み立てと答え合わせがしたいからエフェクターを使うのであって、彼らの音を自分の音に反映させたいのではない。

ミュージシャンとしての己とマニアとしての己はレイヤーが違うのである。

だからエフェクターの話をしている私はただのいちギターサウンドマニアでしかないのである(で、どうせだったらネタにしてしまえ、というのでついついコラムに書いてしまうワケ)。

ただ、そんなマニアとしての行為がミュージシャンの己にとってムダかと問われるとそれは否である。

「ああ、ディレイを薄くかけるとリバーブ側のミックスを上げなくてもリバーブ感が補強されるのか」

「なるほど、レンジマスターを使うと低音がばっさり削れるからベースとぶつからない帯域だけグッと前に出てくるのか」

このようにエフェクターの効果を正しく把握していれば、本当にエフェクターが必要なシーンに遭遇した際に、迷いなく必要なペダルだけを導入できる(『使えるけど使わない』と『使い方がわからないから使えない』は雲泥の差である)

さらに言えばこういった知識を実体験で理解しているとエフェクターを使わなくてもサウンドメイクが変わってくる。

例えば前者。

リバーブ感を強調したい時はアンプ側のリバーブの量を上げるのではなく、リバーブに突っ込むインプットレベルを上げてやればいいことに気づく(具体的に言えばギター側のボリュームを絞った状態でアンプのリバーブが薄く聴こえる程度にかけておき、ここからギター側のボリュームを上げてやればリバーブの音量も上がるためリバーブ感が強調される)。

例えば後者。

バンドでベースの音と被ってギターの抜けが悪い時、思い切って低音をばっさり削ってしまっても、バンドアンサンブルでのギターのオイしい帯域には実は影響しないことに気づく。

こういった経験知はマニアとしての己がなければやはり気づけなかったであろう、と考えるとマニアとしての己とミュージシャンとしての己はレイヤーこそ違えどやはりリンクしているのである。

私も昔散々やらかしたから分かっているが、マニアというのは導入した機材をすぐに実戦投入したくなるものである。

だがそれは己の欲求が前面に出た状態であり、観客に何をどう届けるかという視点が抜けた状態である。

前者がない音楽は面白味に欠け、後者がない音楽はただの独りよがりに過ぎない。

肝心なのは内へと深く潜るマニアとしての己と、外へ何かを伝えようとするミュージシャンとしての己の切り分けと同居の匙加減である、と結論したところで今回はここまで!また次回!

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毎週火曜日は『今週のハウリンメガネ』Vol,39 (2024年10月1日発行) 『ワウる秋の夜』筋肉痛・・・

2024-10-01 10:46:44 | 『ハウリンメガネ』コラム集

毎週火曜日にご機嫌よう!『今週のハウリンメガネ』

今週も先週に引き続きライブなし!故に『私の一口コラム』のみお届け!

なーんか腰に違和感が……?

実は今朝(これを書いている9/30)から腰の右側、腰骨の辺りがウズウズするのである(痛みも動きづらさもないけど)

秋の気配がしてきたこともあり、土日両日ふらりふらりと普段より長めの散歩をしたのだけれど、まさかそれか……?加齢……なのか……?

けれど、それにしては脚はなんの痛みも熱もない。健康そのものだ。

とすると、寝る時の姿勢が悪かったのか?だがその割には首も腕もなんの問題もない。

一体なにが悪かったんだべか?と訝しみつつ出勤。

仕事中も椅子から立ち上がった時に疼きを感じる程度でなんのトラブルも起きず。

まあ、別に痛むわけでもないし……と放っていたのだが、休憩中になんの気なしにつま先を上げ下げしていてふと原因に思い至った。

そうだ!土日にワウを踏み倒していたのだ!

ここ数日、自分にとって最小限のペダルとはなんぞや、と手持ちのペダルをとっかえひっかえしていたのだが、その中でもやはりワウの使い勝手の良さに改めて感心し、この使い方はどうだ?こんなアプローチならどうだ?この弾き方と組み合わせたらどうだ?と土日にずーっと右足でワウワウ唸らせていたのである(この途中で気分転換に散歩に出たのだ)

小僧の頃からずっとワウペダルは足元にセットしているのだが、まあ、これほど潰しの利くペダルも中々ない。

定番のファンキーなカッティングに合わせたリズミックな踏み方からつま先側に踏み込んだ状態のトレブルブースター的なサウンド。逆に踵側に踏み込めばクリーム時代のクラプトンのようなウーマントーンも出せるし、半踏みで止めればマイケル・シェンカーのようなクワッとしたミッドブーストサウンドも出せる。

ゆっくりと開閉すればフェイザーともフランジャーともつかないフィルターモジュレーションとでもいうような効果になるし、半踏みの状態で踏みこみ加減を細かくいじればどこかリングモジュレーターにも似た、唸りと不可思議な倍音が混ざったトーンも出せる(このリアルタイムに足でトーンをコントロールできる、というのがワウペダルの利便性をここまで引き上げているのでしょうな)

そんなことを改めてやり倒していたら普段使っていない右腰に負荷がかかっていた、というわけだ(まさかワウペダルの踏みすぎで筋肉痛(みたいなもん)になるとはクライド・マッコイでも思うまいよ。あ、マッコイはラッパ吹きだからそもそもペダルは踏まんか)

少しずつ気温の下がってきたこの頃。冷えは筋肉の大敵!皆さまも体調にはお気をつけて。というお話でございました……え?ワウペダルの踏みすぎで筋肉痛になるのはお前ぐらいのもんだって?

五月蝿え!踏め!ワウペダルを!筋肉痛になるまで!

以上!また来週!

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ハウリンメガネが縦横無尽に吠える「メガネの遠吠え!」(第36回) 本当に必要な『エフェクター』とは?

2024-09-28 11:05:21 | 『ハウリンメガネ』コラム集

やればやるほど泥沼じゃのう!

仁義なき戦い風にご機嫌よう!ハウリンメガネである。

当ブログで私の記事をご拝読頂いている読者諸賢であれば御存知の通り、このハウリンメガネという男はいつも「問題に悩む→解決策をひらめく→解決したと思った所から別の問題が見つかる→悩む」の無限ループを繰り返すのが常。

先週までは問題の発見と解決がスムーズに回転していたのでニコニコと朗らかな気持ちで日々を過ごしていたのだが、ここ数日でま〜た煩悶期に入ってしまった。

俺にとって、本当に必要なエフェクトってなんだろう?

……はい!ペダル大好きなギタリストなら皆一度はぶつかる問題でございます。

あの音も欲しい、この音も欲しい、と書くとブルーハーツの曲が流れてきそうだが、ディレイ、コーラス、フェイザー、フランジャー。ファズにオーバードライブ、ディストーションにギターシンセ等々、巷に溢れる様々なエフェクトと、それらを使いこなす幾多の先人たちが紡ぎ出してきた魅力的なサウンドを聴くとつい先程のように「あれも欲しい!これも欲しい!」と、駄菓子屋に来た子供のようになってしまうのが人間の欲というものなのでございます。

そこで出てくるのが先程の問い。

自分にとって『本当に必要な』エフェクトとはなんなのか。

先述の通り、幾多の名曲を彩ってきたエフェクトの効いたギターを聴くと「ああ、この音いいな、使いたいな」となりがちなのだけど、こと『自分のプレイに本当に必要な音色』となると話が変わってくる。

まず私にとって基本の音色というのは、いい具合にクランクさせたアンプにちょいとリバーブを効かせて、ギターを繋いだ音である。

大半のシーンではこの状態でギターをコントロールして出すクリーン〜クランチで弾いている

問題は『これ以外に本当に要るのは何なのか』だ。

『ジミヘンやるならワウは要るよなぁ』

Q.ジミは何故ワウを使った?

『ポリスやU2みたいなことするならディレイは要るよなぁ』

Q.アンディさんやエッジがディレイを使ったのは何故だ?

『フリップ先生みたいなロングトーンを出すならマフ系のファズは欲しいなぁ』

Q.何故フリップ先生はロングトーンを出す為にファズを使っていたのか?

A.彼らの欲しい音を出す為にそれらが必要だったから

ギターを喋らせる為にジミはワウを使い、バンドアンサンブルの隙間を活かすためにアンディさんやエッジはディレイを使い、果てしなく伸びるロングトーンを出す為にフリップ先生はファズディストーションを使ったのである。

エフェクトが先だったのではない。彼らの頭で鳴った音が先だったのだ(発売日のような時系列云々ではなく、音としての話ですぞ)

そこで我が身を振り返る。

己の出したい音に必要なペダルはなんだ?と。

こう問うと「これは本当に必要なのか?」という自問自答に入り込み、ペダルひとつ繋いでみてはあーでもないこーでもない、と取捨選択を繰り返し……やればやるほど泥沼じゃのう!

音楽の本質はエフェクトに非ず、己の頭で鳴った音である、という、どうにもしばらく解決しそうにない問題に頭を悩ませつつ……また次回!

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毎週火曜日は『今週のハウリンメガネ』Vol,38 (2024年9月24日発行) 『ストラト』の音作り!

2024-09-24 10:55:01 | 『ハウリンメガネ』コラム集

毎週火曜日にご機嫌よう!『今週のハウリンメガネ』

今週はライブなし!故に『私の一口コラム』のみお届け!

ちょっとは暑さが抜けてきたか?蒸し暑い日々を吹き抜ける秋風の訪れに一息ついているハウリンメガネであります。

ここ最近思い至ったピッキング、手元のボリューム操作に対する意識の変化に伴い、アンプ、ペダル側のサウンドメイクも見直し真っ最中。

家だとストラトばかり弾きがちな私。ストラトの音作り中にふと思いついたことがあったので、ここで綴ってみようというのが今回の次第。よろしくお付き合い願いたい。

「ノーマルな配線のストラトだと手元を10(フル)から下げると高域が削れる(音がこもる)」という話を聞くことがある。

これは確かにその通りで、手元をフルから少し(一目盛り二目盛り)下げると急激に高域成分が減る(この挙動を嫌うプレイヤーもおり、そういう人向けにボリュームにハイパスコンデンサを噛ますことでトレブルはそのまま音量だけ下がるようにするという改造も一般的に行われている)

この挙動を「こもって聴こえる」と捉えるか「ファットに聴こえる」と捉えるかはプレイヤー次第ではあるが、確かに私自身も昔から「何故ボリュームと共にトレブルが落ちるこの回路がストラトのデフォルトなのか?」と疑問に思っていた。

が、先日の気づきを経てようやく思い至った。

もしかしてこれ、話が逆なのではなかろうか。

最近私が理解した「アンプのボリュームは上げておき、ギターの手元のボリュームをゼロから上げて音を作る」という視点でこれを見てみると、「目盛りを10から下げるとトレブルが削れる」という挙動はそのまま「目盛り8辺りまでは普通で、9〜10に上げた途端にトレブルが突き抜けてくる」にひっくり返るのである。

実際、この考え方でサウンドメイクして弾いてみると、手元を目盛り8まで上げて、音量も歪みも足りているがもう少し音が抜けてきて欲しい、というときに手元を10まで上げきるだけでトレブルが抜けてくる、という利便性に気づく。

さらに言えばこの発想で音を作るとワウをオンした時のローの削れ具合、トレブルの跳ね上がり具合もあまり気にならないレベルまで抑えられるし、ファズフェイスのような手元のコントロールにピーキーに反応するファズも途端に扱いやすく感じられるようになるのだから視点の変化というのは面白いものである。

こう色々と思い至ると、レオ・フェンダー御大が「ようやく気付いたかい?こっちの方が便利じゃないかね?」と空の彼方から微笑んでいるように思えてならんのですなぁ……

なんてことを少し涼しくなった初秋の空を見上げながら考えたひとときでありましたとさ。

ってなところでまた次回!お粗末!

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毎週火曜日は『今週のハウリンメガネ』Vol,37 (2024年9月17日発行) 全ての『ギター弾き』へのワンポイント!

2024-09-17 09:51:03 | 『ハウリンメガネ』コラム集

毎週火曜日にご機嫌よう!『今週のハウリンメガネ』

今週も『私の一口コラム』『その週のライブインフォ』をお届け!

最近右手の使い方が変わってきたせいか、色々と意識改革中のハウリンメガネでございます(詳しくは先日のバックナンバーをご笑覧あれ)

https://blog.goo.ne.jp/12mash/e/a321c66b62f35e27fb606823ec5062ad

音楽に限った話ではないが、気づきというのは面白いもので、一つ何かを解決できると連鎖的に「あれもそういうことか?ということはこれもその応用で解決するのか?」と雪崩式に一気に多くの物事が解決することがある(昔、ほぼ日刊イトイ新聞で「一つのアイデアで複数の問題を解決できるアイデアを『いいアイデア』というのです」という記事を読んで「おう、なるほど」と膝を打った覚えがある。今もアーカイブされているのでよければ読んでみて頂きたい)

https://www.1101.com/iwata/2007-08-31.html?srsltid=AfmBOorlkVwaEfnQzRT9_ZCrdSWCihMpdxVUs0fdxZf70osj1ZJLSA2g

例えばボリューム奏法。

今までどうにもゼロボリュームからリードの音量に到達させるのにポットを回さなくてはならない量が多く「上手くいかんなぁ」と思っていたが、前回書いた通りの発想で手元のボリュームを少し開けた時点である程度の音量が出るようアンプを設定してやれば驚くほどスムーズに弾ける。

例えばタッピング。

これまたどうにも通常のピッキングと比べると音の太さが足りぬ、と悩んでいたけれど、これも上記のようなセッティングで通常のリードより少しだけ手元のポットを回してやればちゃんと音量も太さも出せる(その分ミュートが難しいけど。精進せねば……)

こういう事があるたびに「ああ、ギターってやっぱり面白ぇなぁ」と思い、未だに音楽を続けているのだけど、敢えて偉そうに申し上げれば、私の気付きは所詮あくまで私の気付き。

私の考え方と全く異なる方法論でいい音を出す人だっていくらでもいるし、そもそも「いい音の定義とはなんぞや?」という前提が違えば気づくポイントも自ずと異なる。つまり私の気付きは誰かのヒントにこそなるやも知れぬが、決して答えではないのである。

どうぞ御同輩の皆さま、己の両手と機材に向き合って御一緒に考え続けましょ(そして俺にまだまだヒントをくれ!)

な〜んてことを昨日見た先輩のバンドのライブで思ったとさ。……上手かったなぁ……

といったところで今週のライブインフォ!

【日時】

2024年9月21日(土)

OPEN12:00/START13:00

【会場】

京都四条大宮Ks(京都市下京区四条大宮町27-4 KODOビル2F。阪急京都線・大宮駅、京福嵐山線・四条大宮駅より徒歩1分)

https://maps.app.goo.gl/VReMVJt7kq9AwdK26

【チャージ】

¥2,000(1ドリンク込み)

【出演(※出演順とは異なります)】

OA. きっちー/ゆみちゃん/渡辺一郎/さりー/よっさん/たっくん/Tac&Toshi/ハウリンメガネ

ほんだばまた次回!