昨日『国産のオールド・ギター』について少し書いた。
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https://blog.goo.ne.jp/12mash/e/2c506493b148b589d17dba60106c52d7
そして先日『スターマン』が書いた記事では73年製のモーリスについて少し触れていた。
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https://blog.goo.ne.jp/12mash/e/8d77394570ef2893f7220eef48ffce04
と言う事で、今日はそのスターマンが所有する『1973年製 Morris B20-12』について書いてみたいと思う。
彼が書いていた通り、12弦ギターという楽器は良い状態でキープすることがとても難しい楽器であり、音も状態も良いブツには実際なかなかお目にかからないのが現状である。読者の中には「欲しいんだけれど良いブツが無いのよぉ・・・」と嘆く方もおられよう。
本器は実に状態が良いのだが「ミュージシャンが実使用していたギターだから」という点が大きな理由である。50年間メンテナンスも怠らず、手を入れながら生き抜いて来たブツであり、ステージでも弾かれて来たものだから、間違いないブツなのだ。
現在ハードにモーリス研究を進めている俺なのだが、コチラはラベルから森平社長サインが読み取れ、なぜか社長のみ『特別シリアルナンバーが付与される』のが特徴だ。そして森平社長ラベルのギターは音が良く、造りも良い。レアな仕様も見受けられ、何か特別なものを感じている・・・そんな俺だ。
本器は高級機種ではないにも拘らず『シッカリとしたネック』が付き、12弦の張力をものともしない!12個の独立ペグが付き、チューニングも安定していて、音の響きは豊かだ!こう書くと「モーリスは良いギターを造っていたのか!」と早合点しがちだが、「必ずしも全部が全部そうではない」と言わねばなるまい。特に12弦は良いものを見たことが無いのだ・・・。
では、なぜコレが良いのだろうか?俺が思うにコイツがまずは『森平社長ラベル』であり、まだ出荷が極度に増える75年以前の『73年製』であることが大きいと思われる。そもそも、この時期のモーリスは『森平楽器』がメインとなり、OEMで『寺田楽器』『飯田楽器』それぞれにも委託製作をお願いしていたワケなのだが、個々に造りにはバラツキがあるのが実体であり、当たりハズレが多い!のだ。
やはり力関係として『森平社長ラベル』がトップに君臨していないと話にならんだろうから、このラベルこそ「造りも音も良いギターに付与されていたのではないか?」と俺は考えている。実際、この12弦は合板ながら素晴らしいクオリティのサウンドが得られ、音も美しくパワフルで大きく響き渡る!のだよ。素人が聴いても一目瞭然!プロ・サウンドがバイ~ンと出て来るのさ!
サウンドは「もちろんマーチン寄り!」であり、『美しい鳴りを追及している』点がモーリスの企業理念であったであろうから、『まだ追求を始めたばかり・・・』といったこの時期を狙うのはベストな選択かもしれない。ただ、中古市場に溢れるモーリスとは言えども『良いコンディション』の物が少なくなった今、音まで良いブツとなると・・・発掘は困難を極めるはずである。
今後も俺は大いにモーリス研究を続け、どんどんと記事にしていく!期待してくれてイイ!
今日はココまで!
《編集長& Jerry's Guitarオーナー「Mash」筆》
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