やあ、読者諸賢、
ごきげんよう。
ハウリンメガネである。
「あれ?出番が早くない?」
と思ったあなた!正解!
Mash氏が諸々の事情で忙しく、
記事を書く暇がない!
とのことで、
「好きに書いていいから!」
という氏の言葉に乗って、
こうして番外編(盤外編!)
をしたためている次第である。
好きに書いて良い…
とのことで
何について書こうかと、
実はかなり悩んだ。
敬愛する作家のこと…
好きな街のこと…
日々の想いや、
なんなら氏が今年再編させたバンド
「マッシュルーム・ハイ」の前ドラマー、
「メガ山口」との思い出話などなど…
ちなみに「メガ山口」
元々は私の友人であり、
私と彼は「メガネ100%」
というバンドを組んでいた。
そんなバンドメイトでもある。
なお、彼とは今でも交流は続いている
盤以外にもこの様に
「様々な強烈なネタ」
が豊富にある私…
あるのだが、
今回は「盤」と共に
私の生活に欠かせないもの、のお話
そう!
「ギター」の話をすることにしよう。
今回は
「最近のMyメインギター」
について語る。
実は一年ほど前からバンドを組んでいる。
仕事やソロ活動の都合もあり、
しばらくバンドを組むのはやめていたのだが、
運良く気の合う人間と会うことができ、
久々にバンドマンとしてギターを弾いている。
「アレサ」や「ジェイムス・ブラウン」
「マーヴィン・ゲイ」など…
ブラックミュージックを愛する人間たち
が集まっており、
プレイスタイルも自ずと
グルーヴを追求するものになる。
そんな中で私がどんなギターを弾いているのか。
それが写真のGibson Les Paul Jrである!
(いつもの如くMash氏から譲り受けた一本!
細かい年式は忘れたが、確か60年製…
でしたよね?Mash氏?)
注)いいえ55年です(Mash)
ウッドストックでの熱演でお馴染み
「マウンテン」の「レズリー・ウェスト」や、
「キース・リチャーズ」あたりのイメージ
が強いこのギターだが、
「イエス」の「スティーヴ・ハウ」や
「エアロスミス」の「ジョー・ペリー」
ニューヨーク時代の「ジョン・レノン」も使っている
(まさしく丁度以前紹介した盤、サムタイム・イン・ニューヨーク・シティの頃だ。まあ、ジョンはフロントにピックアップを追加するなど、バリッバリに改造しているけど)。
ただ、筆者がこのギターを彼らへの直接の憧れから買ったのかと問われると実はそうではない。
筆者が中高生の頃、
「ザ・トランスフォーマー」
という日本のバンドがいた。
おそらく
「ルー・リード」の同名アルバム(大名盤)
から名を頂戴したであろうこのバンド、
まさにあの時期の「ルー・リード」っぽい
ビジュアルに王道のロックサウンドで、
なかなかにカッコよく、
筆者もファンの一人であった。
(残念ながら2007年頃から動きがなくなり、去年(2018年)にはボーカル&ギターの桐嶋直志氏が若くして亡くなってしまった…)
その「ザ・トランスフォーマー」で、
ロバート・クワインよろしく
でかいサングラスをかけたギタリスト、
本郷信氏が弾いていたのが、
何を隠そうレスポールJrだったのである
(筆者のものと同様ブラウンサンバーストのシングルカッタウェイモデル。彼のブログを読んだところ、57年製とのこと)。
彼が持つ「Jr」のルックスと
サウンドに惹かれた私は
それ以来「Jr」を弾くギタリストについて調べ、
色々と探しては聴き、探しては聴き…
を繰り返した。
その結果
ジョンやマウンテン、
キースのサウンドに行き着き、
ますます「Jr」への憧れを
深めていったのであった…
とまあ、このような憧れこそあったものの、
他にも「シェラトン」やら「Style-0」やら
憧れのギターは山ほどあった為、
まだ鎌倉に移転する前の
「亀井野ジェリーズ」で、
壁にかけられたこいつを見ても
(…まだいいか…)と思い、
店に行くたび、なんとなく眺めては
心がどこか疼く…
私にとってこいつはそんなギターであった。
ただ、憧れというのは遠ざかっても消えはしないもので、ある日、店へ遊びに行った時、何故か突然にこいつが気になりだした。
「(Jr…やっぱりカッコいいよなぁ…)Mashさん、これ弾いてみてもいいですか?」
「いいよ!」
弾く、弾く、弾く。
強く、弱く、ピックで、指で。スライドも試す。
やはり良い。買うか?
だが既に手元には十分素晴らしいギターがある。
でも今買わなければ一生「Jr」を買うことはない気がする…
(…このギターを持たない人生に、俺は納得できるだろうか…)
「買います!」
「あいよ!」
以上!(笑)
こいつが私の手元にきた経緯である。
そんな紆余曲折を経て私の手元に来たこいつだが、まあ、まずは写真を見てくれ。
… カッコいいだろう(笑)?
正直、このルックスだけで
十全に筆者の所有欲は満たされている(笑)。
そう、私にとってブラウン・サンバーストのシングル・カッタウェイ・モデルこそが
「レスポールJr」なのだ!
…そりゃジョンのブツはレッドだし、
キースはTVイエローのダブル・カッタウェイ
だけどさ…
これはもうしょうがない(苦笑)。
ファーストインパクトが
如何に人の記憶に刷り込まれるのかが
よく分かろうというものだ(笑)。
…これはギターを買う人へのアドバイスだが、
ギターを買うとき、音はもちろんだが、
ルックスについても絶対に妥協してはいけない。
実は筆者、学生時代に
90年代の「Jr」(TVイエローのWカッタウェイ)
を持っていた時期がある。
まだ金もなかったし、
(これはこれでキースっぽいし、いいか)
と思って買ったのだが、
弾けば弾くほど違和感が募っていくばかりで、
結局一年も経たずに手放してしまった。
ギターのルックスは
音以上にプレイヤーのテンションを左右する。
自分が心からカッコいいと思えない…
そんなギターでプレイが冴えるわきゃないわな。
話を続けよう。
ブリッジはキース同様
「オリジナルバダス」に交換済み!
そしてピックアップは
ドッグイヤーの「P-90」がリアに一発のみ!
以上!
というなんとも無骨なギターである。
そして肝心のサウンドなのだが、
このギター、出力が大変高い!
なにせ世間的に歪まないと言われている
RolandのJC-120ですらこいつだと簡単に歪む!
ギターのボリュームを全開で6弦をガツン!
と弾くと「ズ太い丸太でぶん殴られたような」(笑)
音塊がアンプから飛び出す!
「ああ、だからレズリー・ウェストとかキースが使ってたのね」
と思ったあなた…
そう、あんたのことだよお客さぁぁぁん!
違うんだなぁ。
このギターの本質はそこではない!
考えてみてくれ、ギターのボリュームとトーンは
なんの為に付いている?
そう!
このギター、本体のコントロール次第で
いくらでもサウンドバリエーションが出せる逸品!
ハードなサウンドはあくまでも
その一面にしか過ぎない!
例えばフェンダーのツインあたりにプラグインして手元のトーンを絞り、親指でオクターブ奏法をしてみれば…
おお!
まるで俺はウェス・モントゴメリーだ!
と言いたくなるジャジー・サウンドが飛び出す!
そこからトーンを戻し、アンプを軽くクランチさせてピックで軽やかに弾いてやればそのものズバリ、キース・ライクなサウンド!
さらにアンプをドライヴさせてやれば、
おお!これはまさに
「クリーム時代のクラプトン」
のようではないか!
まだまだバリエーションは出るぞ!
手元でボリュームを下げて
ブリッジ近くでタイトに弾けば
ソウルやジャズファンクにバッチリのカッティングサウンドが跳ね回り、
さらにボリュームを落として優しく弾いてやれば
アコースティック・ギターのような
美しいサウンドまで出る!
これだけのバリエーションが
ギターとアンプだけで出せるのだぁぁぁ!
… 少々興奮してしまったが、
本当に素晴らしく、
幅広いサウンドを持つギターなのである。
こいつを弾くときのコツは
「手元でコントロールすることを覚える」
という一点に尽きる。
1ピックアップ
1ボリューム
1トーン
という「オール1」
こう書くと「落第点」と思いがちな諸君!
シンプル極まりないこのコントロールがポイント!
とにかく右手のタッチが音に出る!
ピッキングポイント、
ピックで弾くのか?指で弾くのか?
指ならばサムなのか?フィンガーなのか?
これらの要素がダイレクトに音に出てくる!
だからこいつをプレイする時に
エフェクターなんか要らん!
アンプにダイレクトイン!
で後は全て自分の腕次第!
これぞまさしく男の、否、漢の!ギターである!
いいヴィンテージを一本持てば、
上達も早いというのは、
つまりこういうことなのだ。
音を追求すれば自ずとギターが応えてくれる。
ギターが「こう弾け!」と教えてくれる。
そして一回ヴィンテージの音を理解できれば
近年物のギターでも、
どうすれば良い音に近づけられるのか?
が分かるようになる!
逆に言えば
「音への探究心のない奴」
がヴィンテージを弾いたって
一生何もわかりゃしないのさ。
ちょっと宣伝のように聞こえてしまうかもしれないが、こういうギターに触れてみたいのなら
「Mash氏のプライベート・ストック!」
に触れるのがイチバン!早い(笑)。
ここで「ジェリーズ・ギター」ではなく
氏の「プライベート・ストック」と書いたのは
何やら「鎌倉のジェリーズ」では
「ギターの取り扱い」について、
この春に「重大発表」があるとか…
まあ、とにかく
筆者だってほとんど
「Mash氏のストック」を譲り受け永遠、
氏とず~っとこんな話をしているうちに
「上記のギター論」にたどり着いたのだ。
…いやあ、やはりギターの話も楽しいな(笑)!
Mash氏からも
「どんどん書いてくれていいぞ!」
とのお達しもあったので、
機会があればまた今回の様な番外編(盤外編!)をしたためたいと思う次第である。
という訳で読者諸賢。
次回は盤の話でまたお会いしよう!
ハウリンメガネでした。
( 企画・編集・校正・加筆リライト「Mash」)
俺のバンド「Mashroom High」公式ホームページ
にて、演奏映像公開中!
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ゲスト・ライター陣紹介
〈ハウリンメガネ〉
俺「Mash」の店「ジェリーズ」に
16歳の時に来店!
来店初日から「サン・ハウス」の話をし
俺に強烈インパクトを与える。
以後数々のバンド活動を続けながら
ソロ活動も「ハウリンメガネ」として活躍。
この明石のブルースマンが繰り出す
「ハウリンメガネShow」は一見の価値有り!
ジェリーズ軍団では
「Starman☆アルチ」
「ジョーカーウーマン」
と共に、音楽専門ライター陣
「ロック・マニアックス」
を2019年新規結成。