「Jerry's Mash」のアナログ人で悪いか! ~夕刊 ハード・パンチBLUES~

「Jerry'sギター」代表&編集長「MASH & ハードパンチ編集部」が贈る毎日更新の「痛快!WEB誌」

ハウリンメガネが縦横無尽に吠える「メガネの遠吠え!」(第22回) 早速、編集部はRock談義!Led Zeppelin『In through the out door』編!

2024-01-07 10:24:40 | 『ハウリンメガネ』コラム集

読者諸賢、ご機嫌よう。ハウリンメガネである。

本来ならば「明けまして!」といきたいところなのだが、新年早々、痛ましいニュースが立て続けに耳に入ってくる以上、呑気に祝いの挨拶をする気分にはなかなかなれない。

今は現地の方々の無事を祈りつつ、今後の復興にどういうアクションが出来得るかを考えるしかあるまい。

とはいえ、私がここでその話を続けてもなにができるわけでもない。せめていつもの話で皆様の気が紛れることを願いつつ話を変えよう。

年明け。
実家からの帰阪前に『編集長』『スターマン☆アルチ』と待ち合わせ、年始の挨拶・編集会議がてらファミレスで鼎談としゃれこんだ我々。どういう流れだったかは忘れたが、確かテクノとはなんぞやという話からシンセの話となり、事もあろうにツェッペリンの話に雪崩れ込んだのだった。その場では以下こんな会話が繰り広げられた。

編集長
『イン・スルー・ジ・アウト・ドア』ってジョンジーが当時出たヤマハのシンセにハマってしまい曲もバンバン作って、スタジオでも凄え楽しそうに弾いていたらしくてさぁ!
ペイジが「あ、これは邪魔しないほうがいいな……」って思い、あーいうアルバムになったみたいよ!」

メガネ
「ヤマハのDX7でしたっけ?」

編集長
「DXだっけ?某先生によるペイジの雑誌インタビューでペイジがこう言ってるんだよ。
「僕が体調不良だったとか君は言うけれど、僕の冴えたギタープレイはちゃんと聴いてくれているのかい?」
って逆に凄まれちゃっててさぁ・・・先生が誌面上とは言え、タジタジになっていたのを覚えてるよ(笑)しかし、シンセも色々あるよねぇ!」

メガネ
「FMとアナログだと発音原理からして違いますからねぇ」

スターマン
「あ、そうなんですか?」

メガネ
「そうそう、FMはモジュール回路は一種類なんだけれど、それが複数あって接続順と役割を変えることで音を変えてて、あーでこーで……」

スターマン
「(まーた始まったよこの人、という顔)」


そしてあっと言う間に時は過ぎ、場面は変わり帰宅の新幹線車内。

(あれ?自分で言っといてアレだけど、あのアルバムってDX7みたいにキラキラした音入ってたっけ?)

と独り自問自答しだしてしまった私。

帰宅後、旅の疲れを無理やり押し込み、レコード棚から『イン・スルー~』を掘り出して聴き直してみたところ、やはりシンセの音こそ全面的に使われているものの、DX7つまりFMシンセの音はしない。
調べてみたらこのアルバムで使われているのはヤマハはヤマハでもDX7じゃなくてGX-1。
アナログシンセなんですな!
(FMシンセとアナログシンセはその発音の仕組み的に得意な音が異なる。FMはアタックの強いキラキラした音が、アナログはボトムの効いた図太い音が得意。ちなみにDX7はブライアン・イーノも好んで使っていた名機)。

さて、自分の記憶を確かめる為に引っ張り出した『イン・スルー・ジ・アウト・ドア』だが、改めて聴くとやはりいい。

元々ツェッペリンの中では鍵盤の音が多い分、ギターの派手さはない印象だが、リフで引っ張るプレイがない分、ペイジのフィルインや、他の音に対するコール&レスポンス的なアプローチがとても良く、ペイジがカントリーブルースをバックボーンにしていたギタリストであることがよく分かる好サンプルといえる(先述のインタビューのとおり" 冴えた"プレイがよく聴こえる)。

そしてなによりボンゾの音がいい。
ボンゾといえばヘヴィなグルーヴというのが代名詞になりがちだが、『フール・イン・ザ・レイン』のハーフシャッフルを聴くとボンゾが "スウィング" できるドラマーであることがよく分かる、というか、ボンゾのあのヘヴィなグルーヴは根っこにスウィングがきちんとあるから成立するのであって、それ故に未だ越えられない壁として多くのドラマーが彼をリスペクトしているのである。

うーむ、やはり今年も温故知新。
聴き直すことで得る発見は多い。
(勿論今の音も聴くけど)

皆も是非!オールドスクールと呼ばれようが、なんと呼ばれようが、己の耳の赴くまま好き勝手に聴きまくり、己の感じたままに感想を述べまくれ!

本年からは月2回連載+昨日発表済みだが毎週ミニコラム付きの『ハウリンメガネ・ライブインフォ(今週のハウリンメガネ)』を掲載していくので本年もどうぞよろしく。


最後に少しだけ。
能登半島地震の被害にあった方々の安全を祈ると同時に、ここから復興する為にも、今年こそ緊縮財政論が打ち破られることを願う。

確実に政府は復興増税を言い出すと予想しているのだが、税とは民間から資本を回収する装置であり、復興時に必要なのは増税ではなく減税と国債発行だ。ゆめゆめ騙されるなかれ。
そしてできる事なら、できる人は当地の準備が整ってから寄付やボランティアなど、できることで寄与してみてほしい。

災害大国のこの国ではいつ自身が災害に合うかわからない。遠方の地であっても助け合いの精神を。できる範囲で。

ではまた!

<ハウリンメガネ筆>

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