真向かいに十津川警察庁舎が建っている、ここは道の駅『十津川郷』。
早朝から車がひっきりなしに国道を通る。それもそのはず今日は月曜日だ。
仕事車が自販機に寄ったりトイレを借りたりしている。村の朝だ。
道の駅スタッフのおばちゃんは5時ぐらいには来ていたように思う。早い。
晩秋の山の中、朝は冷え込む。お湯を沸かしコーヒーを淹れ一息つく。
朝食の準備をしていると、不思議なことが起こった。
昨夜、夕食を済ませ車に入るとき、翌朝まとめてゴミを片付けようと思い、車の下に空き缶などをまとめて置いたのにそれが見当たらない。
車に入れたかと思い探し回るが見つからない。カラスが持っていくわけないしどうしたものだろうと考えているとハッと気が付いた。
あのおばちゃんスタッフだ!
朝早いなと思っていたら、こちらが寝ている間に数台留まっている車の周りを歩きゴミを片付けていたのだ。
恐縮である。ちゃんと持ち帰るつもりだったのに。ありがとうございます!
ただ、海岸で拾った趣のある流木も外に出しておいたのでそれも片付けられていた。😂
おばちゃんにプレゼントである。本人はゴミとしか思ってないかもしれないが(笑)。
今日はまず、世界遺産になっている『玉置神社』(たまきじんじゃ)を目指す。ここから30分ほどである。
マップで見るとかなり曲がりくねった道だが、本当に30分で着くのだろうか。
十津川村は山の中である。それがさらに山道に入っていく。
世界遺産に選ばれたからだろうか山道は曲がりくねっているが、きちんと舗装されて走りやすい。
広い駐車場に着いた。ここからの眺めが素晴らしい!
紀州の山々。
大峯奥駈道(おおみねおくがけみち)は、2004年「紀伊山地の霊場と参詣道(さんけいみち)」として日本で12番目の世界遺産である。
大峰奥駈道は修験や登山などTVで時々取り上げられて聞き覚えがあるが、玉置神社は良く知らない(笑)。
調べてみると神武天皇とか崇神天皇(すじんてんのう)とかの名前が出てくる。
日本史には疎いのでよく分からない。ただいま勉強中である。😅
地球の歴史や自然科学の方に関心が強い、もと理系である。今は芸術系だけど(笑)。
しかしこの自然環境がそういう伝承を生み出したのだろうとは想像に難くない。
そしてそれを実感する神社である事をこの境内を歩いて知る。
この山、いたるところに巨木がそそり立つ。
樹々だけを撮ってもその大きさが伝わりにくい。
少しは迫力が伝わるかな。
適度に日が射しこむ午前中の山の中。清々しい気分だ。
見上げるばかりの大木だ。
柵で囲われ、大杉とあるがこの写真ではその大きさが伝わらない。
引いて撮影する。人物と比較すると、その大きさが分かるだろうか。
あまりにも高く(50m)真下から撮らないと画角に入らない。
このような巨木があちらこちらに立っている。樹齢は何百年から千年越えという時間だ。
遺跡と違い、時間がギュッと詰まった生きた存在を目の前にしたとき、見る人の心に何かを呼び起こす。
夫婦杉、下部で2本がつながっている。このような樹を時々見かけるが不思議である。
神代杉。推定樹齢3000年、樹高20m 幹周り8.3m。見上げるばかりである。😅
ここに、これほど巨樹があるとは思っていなかったので驚きであり、よく残っていると感心しきり。
また平地で見る巨木と違い深い山の中で見ると一本の木を見ながら山全体の奥深さを感じる。
そして今日は晴れているが、もし霧の中にたたずんでこれらの巨樹を眺めれば、
その生命力から霊場となる信仰の地になることは容易に理解できる。
朝から素晴らしい体験をした。😃
大樹に見とれすっかり忘れていたがここは由緒ある神社である(笑)。
巨樹の森を抜けて、山頂へ出る。
玉置山、標高1076m。開けた頂上に立つ。
ここから紀伊山地の山々が眺められる。
標高はさほど高いわけではないが、山深い。
青空に浮かぶ白雲が気持ち良い、秋の終わり。
帰り道は、温暖な紀伊山地の紅葉を楽しみながら戻る。
意外と広い道が駐車場まで続く。先ほどの原生林とはずいぶん違う。
さて、今日は始まったばかり。次の目的は十津川村と言えば『谷瀬の吊り橋』である。😁
ここを初めて訪れたのは、塾講師の時代でかれこれずいぶん昔である。
個人的に思入れがあり、その時のことを書くだけで1話できてしまうのでここでは割愛する(笑)。
『谷瀬の吊り橋』長さ297m高さ54m。
約300mを正面から見るとその遠近感がなかなか。😆
ちょっと横から見ると。ワイヤーの曲線がキレイ!
観光スポットではあるが、地元の方の橋なので別に料金がいる訳ではない。駐車場代は必要(笑)。
地元民は、自転車で通るし郵便配達員もバイクで通る。慣れるとそんなものかもしれない。
当然だが向こう岸まで行ったら戻ってこないといけない。2度楽しいのである。
離れたところから見るとやはり長く高さがある。下はキャンプ場。
最後に訪れる場所は、『高野山』。
云わずと知れた空海が修禅の道場として開いた日本仏教における聖地の1つである。
・・・ぐらいしか知らない。💦
高野山という山はなく、山全体に様々な建物が備えられて境内となる。
金剛峯寺(こんごうぶじ)は、高野山と同義。峯寺をぶじと読むのを知らなかった。😅
境内は紅葉が最盛期。キレイ。
小川が流れている。
入った場所は奥之院。
しかし、あまりにも広くどこをどう歩いていいやらさっぱりである。
適当に歩いていくとすっと伸びる木があった。それも林立している。奥之院参道だ。
奥之院:高野山の信仰の中心であり、弘法大師が入定(にゅうじょう)されている聖地。一の橋から御廟まで約2キロメートルの参道には、おおよそ20万基を超える諸大名の墓石や、祈念碑、慰霊碑の数々が、樹齢千年に及ぶ杉木立の中に立ち並んでいます。(観光サイトより)
そして巨木。
墓石が並ぶ中、かなり入念に手入れがされているのが分かる。
落ち葉や木の枝が落ちていないのである。朽ちかけた木も見当たらない。
人の手によって完全に管理されている樹々である。高野山と樹木の歴史は古く、大火と植林の歴史である。
大火を免れた巨木。
動画を撮ってみた。人と比べるとその大きさが分かる。
今度ここに来るときはもう少し勉強してこよう。歴史を思ってじっくりと歩きたい。
和歌山ジオパークと世界遺産は実に奥が深くまだまだ興味が尽きないがここで旅は終了。
最後を高野山にしたのは旅の締めとして良かったと思う。
次は改めて熊野古道リベンジだ。😀
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