今年の目標の一つに、『御嶽山のドラゴンアイを見る』がある。
あのアクアマリンのような透き通るブルー。写真を見るたびに、ぜひ行きたいと思っていた。
都合がついたのは6月。
YAMAPの写真を見ると池の氷がだんだんと小さくなっていく・・・間に合うか⁉
計画を練る。天気予報は、都合のつく日が雨、翌日が晴れ予報。
飛騨頂上に着く濁河温泉の登山口は瀬戸から3時間余り。
皆さん車中泊するぐらいの感じで駐車場に入るようで、広くなった駐車場はいつもいっぱいである。
それで日帰り登山して、帰り道の3時間も考えると『う~ん』となる。
しばし考えた。
雨なら登山者は(車も)少ないはず、その日は五の池小屋に泊まろう。
小屋泊ならいつもの早起きで大丈夫だ。9時に登り始めれば昼過ぎには着くだろう。後はのんびりだ。
そして翌日、ドラゴンアイを楽しんで、摩利支天や三の池を一周したりと遊べるではないか。
下山も早めで帰宅も早い。よしよしとニヤケル。😁
その前に五の池小屋の予約だ。今時、飛び入りで泊まれる小屋はほとんどない。
テントでさえ予約が必要なところが多い。
サイトで確認すると、ぎり空いているではないか。早速電話して予約完了。
雨なのにそんなにいっぱいなのだろうかと少し不思議に思うが、自分だって行くのだ(笑)。
その後サイトを確認すると、また空きが出ていたので、キャンセルする人もいることが分かる。
当日、瀬戸はまだ降っていない。高速に乗ると進む方角にスゴイ雨雲が見える。やっぱり雨だな(笑)。
駐車場に着くと、今日の登山客か、これから降りて来る人のかは分からないが10台ほど車が止まっている。
雨の中準備して出発!
見事に雨。💧
樹林帯の中だから雨はそれほどだろうと思っていたが、足元が川のよう。
しかし木道は滑りやすく、ステップの土はぬかるんでいる。😅
いつもよりかなり慎重に足を運ぶ。やっと7合目。
苔むした大岩がオブジェのよう。
ジョーズ岩に到着。ジョーズ知らない世代もいるだろうね~(笑)。
本家。1975年作、スピルバーグ監督の傑作のひとつ。
効果音楽は50年近くたった今でもいろんな番組で使われている。😆
まだ2時間少しある。
コースタイムは、3時間半から余裕見て4時間ほど。この状態でどれくらいになるかな~。
階段も慎重に。
対岸の沢の音が響く。白竜か(笑)。
岩が多くなってきた。
ペイント蛙は・・・
蛙岩の上(笑)。
避難小屋で小休止。
雨に滴るバイカオウレン。綺麗だ。早春の花だが、標高が高いのでまだ咲いている。
ちなみに花は黄色い部分、花びらに見える白いところは萼(がく)である。
雨のやむ気配はない。
8合目に到着寸前に雷が瞬間的に真上で鳴る。
ゴロゴロ鳴らず瞬間的にドーンと来たので焦った。『ヤバい!』と思って身構えたがそれ1度きりだった。😅
行者さんが上から降りてきた。『上は雪ですよ!』と言う。五の池小屋前は5㎝ほど積もっていると。
前日までは登山道に雪は全くなかったようで、驚いた様子だった。
話しているうちにここも雨からみぞれに変わってきた。😲
森林限界に来た、あとひと登りだ。ナンバー32は頂上までのカウントダウン。
約100mごとに振ってある。頂上はナンバー42。あと1㎞ね。😆
トラバースひとつ目。キックステップでチェーンスパイク出さずに慎重に横切る。
ここは落ちたら止まらない。が、先ほどよりステップが平ら。
抜けるといよいよ最後の登り。ジグザグジグザクと進む、降り始めの雪なので岩とのミックスだが特に問題なし。
完全に保護色!😲
風速10m近い中を羽毛を膨らませて歩くつがい。良いね~。😍
余裕の4時間よりさらに30分かかって、ようやく五の池小屋に到着。😂
雪雲に覆われて視界無し。
中に入ると登山者が多いのにビックリ⁉ 乾燥室で、カッパやら靴を脱いで小屋のサンダルに履き替える。
受付けを済ましてザックを指定された寝床に運ぶ。乾いた服に着替えてやっと人心地を取り戻す。
一休みして、広間へ。ほっこり空間である。
外は雪で視界もなく、することがない。小屋には数冊本があるほか何もない。
乾燥室へ行って乾き具合見たり、持参した安ウィスキーをお湯割りにしてまったり過ごす。
夕飯となる。これが山の上とは思えない豪華な食事なのだ。グラタンは薪ストーブでオーブン使用。
メインはお肉。柔らかく煮込んでありソースも美味。
デザートまである。😍
食後は、宿泊者専用のラウンジでゆったり過ごす。
こちらにもお洒落な薪ストーブ。
外はホワイトアウト。
そうこうするうちに、これまた宿泊者限定でピザが出る。
調理に特化したイタリア製の薪ストーブ。上部で薪を焚いた熱が下に回ってから煙突に抜けるという優れもの。
ヤカンを置いてある表面温度は400℃にもなるそうだ。気になるお値段だが、現在は物価高もあり99万円するらしい。
いっちゃんこと小屋番の市川さん。ピザを焼き上げる。
火加減の習得に時間がかかったそうだが、今では見事に使いこなして美味しい料理を作る。😆
夕食後なので一切れずつ宿泊者に振舞われる。
五の池小屋には常連さんも多く、小屋の料理や雰囲気を目当てに登山する者も多い。
スタッフに何度目ですかと聞かれて、2度目と答えたが、それは新しい小屋になってからの話。
最初に来たのは26年前。こんなお洒落な山小屋ではなく、本当に小屋だった(笑)。
お客さんも少なく、いっちゃんと紙パックの焼酎を飲みながら談笑したことをこちらはよく覚えている。
小屋番いっちゃんはそんな昔のこと覚えていないだろうけど。
御嶽山にはそれからも何度か登っているが、五の池小屋には寄らずにいたので今回いっちゃんと話せてよかった。
早い夜が更けていく。
さて、明日は無事晴れてくれるかな~。
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