都知事選の反原発候補として、宇都宮氏と細川氏を一本化すべきだという要請が、市民団体から出ていると報道されている。反原発の票が割れるからという理由からだ。確かに、ふたりいては票が割れるのは間違いない。しかし、どだい無理な話だ。そもそも、原発即時中止を訴えているのは、このふたりだけではない。鈴木達夫氏も反原発を訴えている。なぜ、鈴木氏を無視するのか? おそらくは、政治的立場が違いすぎるから、というものだろう。(鈴木氏は某革命的うんぬんという集団からも支持されている)
考えてみれば、それと同じことが、宇都宮氏と細川氏にも言えるだろう。反原発といっても、政治的な立場が違いすぎるのだ。反原発を主張しているのは、左派に圧倒的に多いが、右派にも少なくない。宇都宮氏は支援政党からも分かるとおり左派であり、細川氏は自民党の元総理が支援する右派なのだ。(政治的右と左の概念は、ノルベルト・ボッビオの主張が適切と考えているが、それについては後日詳述する)
都知事の職務は原発に関連することのみ、というならいざしらず、他にもさまざまことがあるのは、「猿でも分かる」ことだろう。原発以外の考えがある程度一致する、ということがない限り、どだい不可能といわざるを得ない。