楽しいブログ生活

日々感じた心の軌跡と手作りの品々のコレクション

7月の源氏物語を原文で読む会

2010-07-24 22:41:51 | 

平安時代の頃の政治といえば、天皇を頂点とする貴族たちが執り行っているのだが、大きな影響力を持つ主軸の交代により、権力の勢力図がみるみる変化していく様子というのは、民主主義国家となった現在の日本とさほど変わらないのではないかという感慨を抱く。
事実上の実権者であった桐壺院が亡くなって、息子である朱雀帝の御世になるのだが、温厚な性格の朱雀帝はきつい性格の母君、弘徽殿女御や性急な祖父の右大臣の勢いに押されて、憎くも無い源氏につらい仕打ちを強いていくことになる。もとより仲の悪かった左大臣には(内内に息子=朱雀帝の嫁にと葵<左大臣の娘>を申し入れしてあったのを、源氏に嫁がせたという経緯があるため、根が深い)厳しい冬の時代到来という流れとなる。
源氏物語は政治の世界についてはあまり詳細に触れてはいないものの、有為転変の政情は世の常、バックグラウンドにさりげなくそうした変化を織り込んでいることが、物語に深みと広がりを与えているという事実はあると思う。
対立軸も上手に役割をふって、やっぱり物語性に優れた文学なんだなぁということをつくづくと感じてしまうのだ。
写真は山陽堂さんの水饅頭と砂糖菓子(うちわの形がこの季節らしいですね)。
水饅頭は漉し餡の入った下のと2種類ありましたのよ。上画像の分にはみかんが入ってます。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする