梅雨もそろそろ明けようかという今日この頃ですか、
この季節になると思い出す絵があります。
久隅守景(くすみもりかげ)の国宝夕顔棚納涼図屏風です。
最近まで、この作品は暑い日の夕方家族三人水入らずでのんびりと寛いでいる、
そんな風情の絵かと思っていました。
両親がいて、子供がいて、何をするというでもなく、
ただぼんやりと暑さをしのいでいる幸せな家族・・・
ところが良く見ると、
右端の女性は左で寝転がっている男性のつれ合いにしては若すぎる。
そうするとこの絵はお父さんと二人の子供。
お母さんは何処に?と言う疑問・・・
想像するに、この家族のお母さんは既に亡くなり、 残された家族がお盆を迎え、
亡くなったお母さんを偲んでしんみりとしているのかなとも・・・
お盆が近づくこの時期、亡き母を想い出しながらこの絵に思いをはせるのです。
以下は、東京国立博物館の国宝夕顔棚納涼図屏風のURLです