白鑞金’s 湖庵 アルコール・薬物依存/慢性うつ病

二代目タマとともに琵琶湖畔で暮らす。 アルコール・薬物依存症者。慢性うつ病者。日記・コラム。

Blog21・京橋駅前広場伝説

2024年09月27日 | 日記・エッセイ・コラム

懐かしいエピソード。

 

「JRと京阪の改札口をつなぐ連絡広場は、ぼくにとって京橋を象徴する場所だ。路上ライブをしている若者、聖書を片手に往来をほほえみ続ける人、きなくさい保護犬保護猫団体と地面に突っ伏して眠る老犬、昼間には献血カーが乗り付けていることもあり、そこには常に異種格闘技戦の会場となっていた」(市街地ギャオ「0番地の市街地ギャオ」『群像・10・P.228』講談社 二〇二四年)

 

さらに。

 

「八十歳は越えていると思われるその老婆は、JR側の柱の前を陣取って、ぎっしり文字が書き込まれたA2サイズの紙を往来に向けてかざしていた」

 

ともある。

 

市街地ギャオが生まれる十年くらい前すでにそうだった。人間は入れ換わり立ち換わりしていたが、もっと遡っても似たような光景を覚えている人はたくさんいるだろう。

 

「JRと京阪の改札口をつなぐ連絡広場」

 

すっきりし過ぎてしまい異空間性が消滅したのが残念な気がする。三十年ほど前はときどき飲み屋街へ立ち寄って帰り際に電車を利用していたんだけど、あの「広場」へ出ると色んな世界が錯綜していてとても楽しかったんだな~。とりわけ「路上ライブ」。

 

携帯電話もスマートフォンもない時代だったがそれなりに情報が集まり人だかりもできていた。

 

大学在学中はもっと小さなスペース、例えば阪急電車淡路駅の高架下とかね。京橋の広場に比べれば比べものにならないくらい小さいわけだけど、でも路上ライブやってる人ってのは知人も含めてそこそこ見かけてて、それでふつうの感覚だった。

 

三上寛、友川かずき、J・A・シーザーとかアングラも結構やっていたが、ドラマ「高校教師」で有名になる遥か前から有名だった森田童子とかロックに行く前のカルメン・マキとかレパートリーが広くて面白かったね。


2 コメント

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白鑞金さんこんばんは (ガーベラ)
2024-09-27 21:08:43
最後の行に反応しています。

三上寛や友川カズキ等は団塊の世代が夢中になったような。
少々過激に聞えた音楽でしたが
何故か引込まれたのでした。

薄っぺらな人生歩んで来ていないところに
共感持てたような。

時々聴きたくなるのです。
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こんばんは (白鑞金)
2024-09-27 21:49:55
>団塊の世代

だけで消えたわけじゃ全然なかったです。

バブル全盛期の大阪でもやや下町っぽいところの路上ライブではしょっちゅうリクエストがありました。

当時まだ二十代の学生がごく普通にレパートリーにしてましたよ。リクエストする側も年齢はそれこそ色々で特に団塊世代に限りませんでした。

夜になって繁華街が息を吹き返すと空っぽだった体にせっせと中身を取り戻そうとみんな無意識のうちに一緒に歌ってたような気もします。

いま聴いても力がありますよね。説得力も、と思います。

それにしましてもときどき話が通じるようでこれまた不思議なものですね。
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