たまにはタイムリーな話題を。
8月13日夜に東日本から北日本にかけての広い範囲でペルセウス座流星群が
観測できるらしいです。
今日はその撮影方法について説明しましょう。
と、いっても天体マニアが使用する機材で説明しても意味がないので、
一般的な機材で説明します。
まずカメラ。
原則、どんなカメラでもいいのですが、バルブ(シャッター開けっ放し)機能
のあるカメラが必要です。
マニュアルモードのシャッター速度の設定にあるはずです。
理想はフィルムカメラ。
意外でしょ。
デジカメは長時間露光に向いていません。
どうしても黒(何も写っていない部分)にノイズが乗ります。
レリーズ、又はタイマー機能。
レリーズはシャッターを押しっぱなしにできるロック機能が必要です。
そうでないと、ずっと指で押していなければなりません。
バルブの時間を設定できるカメラはそれを利用することもできます。
三脚。
カメラの手振れ補正機能でカバーできるレベルではありません。
分単位のシャッター速度になります。
まずカメラにレンズをセットします。
標準から中望遠くらいがいいです。
ズームの場合はそれくらいにセットしてください。
ただし、街の灯りが入ると露出が難しくなりますので、最初のうちは
空だけ入るようにしたほうがいいです。
また、流星群はどこに流れるかわからないので、広い範囲をカバーできる
ようにあまり望遠にしないほうがいいです。
カメラの感度設定は標準(ISO100~400)から低くらい。
「暗いから高感度じゃないの?」
いいえ、高感度にしても効果があるのは月くらいです。
高感度はノイズが多くなりますので、なるべく避けてください。
とくに自動感度設定になってるカメラは注意が必要です。
カメラのモードはマニュアル。
絞りはf5.6~f8.0くらい。
今のレンズは絞り過ぎるとかえって解像度が落ちます。
シャッター速度はバルブ。
オートフォーカスは効かないので、マニュアルにして無限大(∞)にします。
カメラを三脚にセットして空に向けるのですが、
星が流れてからシャッターを押したのでは間に合いません。
あらかじめ、開けておいて待っているようにします。
私はだいたい10分くらい開けています。
意外に大事なこと。
カメラはシャッターを開けているとき、バッテリーを消費し続けています。
シャッターユニット(メカシャッターの場合)は無通電状態の時は閉まっているのです。
撮影の前に充電しておいたほうがいいかもしれません。
今の季節は良いですが、冬などは暖かい場所から急に寒いところへ
カメラを出すと、とたんにレンズが曇ります。
結露はカビの原因になります。
ですから天体マニアはカメラを出しっぱなしにして、自分はテントで待機してるのです。
バルブを使った作例
喜多方市の花火大会
シャッターを開けっ放しにしているので、車のライトが線になっている。
本当は1発ずつ上がっているのだが、開けっ放しなので複数の花火が
1度に上がっているように見える。
おまけ
長時間露光をすると星は線になります。
地球を含めた天体は動いているためです。
星を点で撮影したいときは、特定の星を追尾できる赤道儀という
機械を使います。
赤道儀については専門のサイトを覗いてください。
意外と思われるかもしれませんが、天体写真は特殊写真なのです。
一部の写真編集ソフトで、画面の四隅が判別できなかったり、自動補正
機能が働かなかったりします。
それはガマンしてください。