うみ、そら
ふたりの元気は
明け方、ふいに目が覚めた。
嫌な夢のせいもあるけれど
漠然とした不安感にじわじわと侵食される。
動悸。異常に早いバクバクという心音にどんどん支配されてゆく。
ああ、まただ。
半身を起こし、右手首に左手を重ね
早鐘の鼓動を感じつつ、ゆっくりと深呼吸を始める。
「大丈夫。大丈夫。」
声に出して呟きながら。
新型コロナウイルスの影響で
日本はもちろん、世界中が大きな危機を感じている。
重大な出来事は、見事に世の中の光と影を浮き彫りにする。
人の心のあらゆる側面が露呈してゆく。
そこには、思わずひれ伏したくなるくらいの崇高さや気高さもあれば
邪悪で卑劣なものも多く存在している。
先の見えない状況から生じた
恐怖、不安、疑惑、焦りや不信・・・
そんなネガディヴなパワーが
世の中に蔓延し始めていて
そして、いつの間にか
私までもがそのパワーに取り込まれそうになっていた。
今こそ
客観的な事実のみを冷静に把握しよう。
感情のフィルターを通して物事を見てはいけない。
ネガティヴな思いに気づいたら、そっと流そう。
”ああ、そうか。今、不安なんだね、私”
自分に優しく語りかけた後に、そっと手放そう。
こんな時に大切なのは、自分の意識をどこにフォーカスするのか、ということ。
「私は反戦運動には参加しません。でも、平和のための活動になら喜んで参加します」
有名な、この言葉のように。
恐れや否定、反発は、却ってその物事を呼び込んでしまう。
病気にかかりませんように、ではなく
「皆が健やかでいられますように」
不安や心配がなくなりますように、ではなく
「穏やかで心落ち着いた気持ちでいられますように」
そして
今、ここに生きていること
生かされていることに心から感謝しよう。
全てのことはみなひとつだから。
今こそ、みんなの平穏と安息を祈ろう。
愛にフォーカスしよう。
この子たちとの穏やかな生活を守ろう。
愛で満たそう。
今こそ、世界中に、愛の力を・・・!