―写真は孫文—
中国どう付き合うべきかについては、私も頭を抱えてしまいます。地理的にも近い国であり、まったく無視できないからです。私の親の世代の多くは中国大陸に兵士として出かけています。アメリカとの戦争に付いては、日本人の一部に肯定的な見方がありますが、中国への侵攻となると、日本の暴走以外の何物でもありません。
私は二本松市出身ですが、右翼の巨頭といわれ、ロッキード事件で有名になった児玉誉士夫氏とは同郷です。その児玉氏が作詞し古賀政男が作曲したのが「民族の歌」です。藤山一郎が歌いましたが、その九番に「攻防千里大陸に 砲火にまみえしその敵は 同じ亜細亜の朋にして 永久にぞ悔いを残したり」というのがあります。アジア人同士が戦ったことを後悔しているのです。
私の知り合いは中国人も多く、体制の違いを超えて仕事もさせてもらっています。わたしどもの天台宗も、もとをただせば中国浙江省東部に位置する天台山と深い関係があり、そこで天台宗の開祖である智顗が天台教学を確立したのです。
中国がロシアのようなことにならないように、私たちは警戒をしなくてはなりませんが、それと同時に、民間の交流は積極的に行うべきだと思います。その積み重ねが日中関係の改善に結び付くからです。
岡倉天心以来、日本ではアジアは一つというスローガンがありました。そこに向かって行くには、日本も中国も変わらなくてはなりません。中国は王道を目指すべきであり、日本もアジア全体の視点を持たなくてはなりません。魯迅の研究家であった竹内好氏のように、私たちは、アジア人であることを再確認しなくてはならないのです。欧米一辺倒であってはならないのです。
新型コロナが沈静化すれば、早い機会に私も中国を訪れたいと思っています。南京などでは、私は現地の人と一緒に風呂に入り、裸の付き合いをしました。同じ人間同士ですから、争うことよりも、協力し合うことが大切なのです。
合掌
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