本年は伝教大師最澄1200年大遠忌の前年にあたりますので、徳一との一三権実論争に関する講演会やシンポジュウムを前向きに企画しております。この論争は日本思想史上の最大の出来事ともいわれており、これをきっかけに仏教が日本化したわけですから、意義のあるイベントにしたいと思っております。
干支がネズミということもあり、隅から隅まで光が照らすような世の中になることを願っております。今の時代は自分のことを棚に上げて他人を批判することがまかり通っています。伝教大師は「願文」において、自らを「愚が中の極愚」と卑下されたのでした。人間には謙虚さが必要であることを説いておられたのです。そこから自利利他の精神が生まれ、他人を利する菩薩道に通じるのです。
また、本年は東日本大震災から9年目を迎えます。「災害は忘れた頃にやってくる」ともいわれますので、あの時の教訓を肝に銘じるべきだと思います。
本年も皆さんとともに、伝教大師の教えを学び実践していきたいと願っておりますので、何卒ご指導ご鞭撻のほどよろしくお願いいたします。
合掌
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