目指せ! 標高1122メートル

山の神にお供して歩きつづける、ある山のぼら~の記録。ネイチャー、冒険の本もとりあげるよ。

笹原とカラマツ林を抜けて小金沢山へ

2021-05-09 | 山行~中央線沿線・大菩薩

小金沢山(雨沢の頭)標高 2014.4m 天狗棚山 1957m 山梨県

2021年5月1日(土) 晴れのち雨のち晴れ 

メンバー 山の神と私

コースタイム 7:50甲州市市営駐車場--上日川峠8:10--小屋平--9:06林道登山道入り口9:16--石丸峠--10:06天狗棚山10:15--11:06小金沢山11:17--12:40林道登山道入り口手前の旧道分岐(昼食)13:15--小屋平小休止--14:10上日川峠--14:25駐車場

5:15山の神とマイカーで自宅を出発した。勝沼で中央道を下りた後に通り道にコンビニがないとわかり、上がる前にコンビニに立ち寄り、昼食と行動食を購入。高速道に上がると、非常事態宣言が出ている割には、われわれと同じように近場ならOKと考える人が多いのか、渋滞にはならずとも、それなりの交通量があった。朝食のため談合坂SAに入ると、同様にそれなりに車も人もいる。

順調に進んで勝沼ICが近づいてくると、南アルプスの峰々が前方に見えてきた。おお、だいぶ雪が多いねえ、あの真っ白なのは甲斐駒か? おっと違うなと話していると、目の端に勝沼の出口がちらっと見えた。やってしまった。勝沼ICを通過。仕方なく次の一宮御坂ICで下りた。せっかく遠回りにならないように地元のコンビニに寄っていたのに台無しになった。


左:甲州市市営駐車場 右:上日川峠登山口(公衆トイレ直下)

大菩薩ラインに入って、事前にカーナビに入力しておいた目的地「ロッジ長兵衛」(ロッヂ長兵衛の登録はなかった)に向けて走っていくと、途中で見慣れぬ道に曲がれと指示が出る。はて?近道かと思いながら、その通り走っていくと、「一葉のみち」と標示がある。間違いじゃないかといぶかしんでいると、変な場所で案内が終了した。使えないカーナビだ。

ちょっと遠回りしたものの、7:50上日川峠の甲州市市営駐車場に到着した。昨年の夏に訪れたときに比べれば、停まっている車の台数は少ない。峠の公衆トイレに寄って8:10山の神とともに出発した。


左:なだらかな笹原の道を下っていく 右:山の神、レイヤー調整

上日川峠から福ちゃん荘へ登っていく人は続々とやってきたが、石丸峠を目指す人は皆無だった。しばらく静かな山歩きとなる。気温は11℃くらいだが、陽射しがあってポカポカ陽気。歩いていいるうちに瞬く間に汗が噴き出す。さっそく山の神は一枚脱いでレイヤー調整をした。


左:親水広場界隈 右:小屋平バス停

少し下っていくと、沢を横断することになる。流れの下方に目をやると、優雅にも奥のほうに1張ピラミッド型テントが見えていた。そこからなだらかな斜面を登っていくと、小屋平のバス停(林道大菩薩初狩野線。上がっていくと上日川峠)に出る。道を横断し反対側の斜面に取り付く。結構登りでのある道で長く感じる。


左:林道を歩いて次の取り付き点へ 右:気持ちのいいカラマツ林が続く

やがて上部の林道に突き当たる。道を挟んで反対側にあった登山道は台風で崩れたため、この林道を150mほど奥へ移動することになる。そこでザックを下ろして休憩だ。出発するころ、家族連れがやってきて、さすがは連休だと思い知らされる。

再び歩き始める前にクマ注意の看板を見て、クマ鈴を装着。斜面を登っていくと、カップルが下山してきた。もう下山なのかと思いつつ、気持ちのいいカラマツ林を横移動していく。すると今度は前方に7,8人の家族連れがいた。意外に人は多いのかもと思いながら先へ進んだ。


笹原の向こうに小金沢山

そのうちカラマツ林がなくなり、バーンと開けた場所に出る。これから登る小金沢山が遮るものなく、目の前に現れた。


石丸峠

やがて大菩薩峠からの道と合わさる石丸峠にたどりつく。


左:いずれは縦走したい牛の寝通りへの分岐 右:天狗棚山

石丸峠からすぐのところに牛の寝通りへの分岐に出る。牛の寝通りは、いずれは歩いてみたい草原の尾根だ。そこから指呼の間で天狗棚山に到着する。反対側から単独者が来る。


左:地図に書かれていた通りの悪路 右:小金沢山山頂

10分ほど休憩して狼平に入る。この頃から徐々に風が強まり、予報通り天気が崩れそうだと山の神が心配気に足早になる。

地図に記載されている通り根方が張り出し、また岩場もあって非常に歩きにくい道になる。天候もどんどん怪しくなり、青空は姿を消し、冷たい風が頬を刺し始めた。

やたらと長く感じるこの稜線を進んでいくと、最後のひと登りのところでトレランっぽいパーティに抜かれた。あっ、もうそこが山頂だと山の神のほうを振り返る。小金沢山の標柱が見えた。


左:富士山は裾野ビュー 右:冷たい風にさらされて山の神爆走中

11:06小金沢山の山頂に到着。秀麗富岳12景の一座なのだが、富士山は裾野をうっすらと見せるのみで、雲に包みこまれていた。

ここで昼食にするには冷えすぎだと、行動食として買った安納芋パイだけを食べて11:17下山に入る。石丸峠辺りまでは暑くて汗をかいていたのが、まるで嘘であったかのように冷え込んでいる。谷をなめてくる風がすこぶる冷たく、しかも強く吹いて真冬のような厳しさだ。時折雨粒も落ちてくる。たまらず山の神は飛ぶように下山していく。


左:昼食ポイント(撤収中) 右:上日川峠に戻ると青空

昼食どころじゃないねえと、食べるタイミングを逸してひたすら下ることになった。12:40林道に出る手前まで来て、ようやく風をしのげて落ち着けるポイントに出た。ここでレジャーシートを広げてメシにありついた。山の神はもうクタクタのようで、持ってきたみそ汁はいらないという。ここで昼食を済ませ、午前中に歩いた道を戻る。

小屋平を過ぎるころから、下り坂の予報を完全に裏切って晴れてきた。上日川峠に出ると、何事もなかったかのようにおだやかな晴天に変わっていた。

(冒頭の写真は登山道の傍らで咲いていたタチツボスミレ)

登山道が整備された源次郎岳へつづく

 

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静かなハイキングコース、日連アルプス

2021-03-21 | 山行~中央線沿線・大菩薩

金剛山 標高 410m 峰山 423m 八坂山 420m 鉢岡山 460m 宝山 374.4m 神奈川県

2021年2月14日(日) 晴れ 

メンバー 山の神と私

コースタイム 7:50日連(ひづれ)神社駐車場7:58--ローソン・スリーエフ8:28--8:38金剛神社鳥居(登山口)--9:08金剛山山頂9:18--峰山--八坂山--9:45杉峠--10:10鉢岡山(烽火台跡)--10:30杉峠10:40--10:55頃 日連山山頂(昼食)11:40頃--12:10駐車場

花粉が本格的に飛散する前にお山に行こうと山の神と画策した。近場の山で山頂は踏んだにしても、まだ歩いたことのないコースがいい。昭文社の山地図を見ながら、大明神展望台を通って石老山というのはよさそうだとコースを丹念に見ていくと、記憶の断片が蘇ってくる。もしやと思ってこのブログを検索したら、石老山~鼠(ねん)坂コースという記録が出てきた。やはり歩いていたか。

それならどうするか。この記事の日付を見ると8年前だ。同じところをまたたどるか。それとも、、、

山地図をさらに眺めていると、相模湖付近にまだ歩いていない、とっても地味そうなコースを見つけた。検索してみると、今までまったく聞いたことがない、「日連アルプス」としてヒットした。いったいなんて読むのだ?

藤野観光協会のHPにHIDURI ALPSと書かれていて、「ひづれアルプス」だとわかる。沼津アルプスのミニチュア版みたいなものか。ということで、興味をそそられ、前日にここに行くことにして準備を整えた。


左:日連神社 右:日連神社駐車場

この日連アルプス、近場で短いコースであることから、自宅を出たのはのんびりめの5:40だった。節約をして高速には上がらず、下の道を詰めて行った。途中セブンイレブンに寄り、昼食の買い出しと朝食用のホットコーヒーを買う。車に戻り、昨日購入しておいた総菜パンで朝食をとる。

その後順調に進んで、日連神社の駐車場には予定より早く7:50に到着した。山登りかどうかはわからないが、すでに車は2台停まっていた(どうやらこの2台は山登りの人ではなかったようだ)。車から降りると、2月だというのにまったく寒くなく春の陽気。絶好の登山日和となった。


左:日連神社前の車道。この道を直進する 右:金剛山神社鳥居(金剛山登山口)

7:58とりあえず神社で山の神とともに道中の無事を祈願して出発する。ここにトイレがないため、途中コンビニに寄ることにした。車道を藤野駅方面に向けて進み、突き当りの県道76号を右折するとローソン・スリーエフがある。

少し遠まわりをしたが、交通量が比較的多いこの県道76号を戻りまっすぐ進むと、金剛山神社の鳥居が出てくる。ここが登山口となる。山の神とザックを下ろして、お茶を飲みつつコースの確認だ。


左:樹間から住宅街が見える 右:落ち葉の登山道を行く

葉が落ちているため見晴らしのいい九十九折れの道を、落ち葉を踏みしめながら進む。

金剛山山頂直下の急登

金剛山山頂直下はちょっとした急登になり、登りきると平坦で小広い山頂に出る(9:08)。


左:金剛山山頂 右:金剛山神社の社、標柱には「藤野十五名山」とも記されていた

山頂に人は皆無だった。まだ時間が早いからか、あるいはこの時期は人が少ないのか、コロナのせいか。神社の社まで行ってみると、手前に山頂標示があって、「藤野十五名山」とも記されていた。たしかに社の前や後ろには快適な森と休憩できるスペースがひろがっていて、学校の遠足にも使えそうな場所だ。低山ではあるけれども、名山と呼んでもいいのかもしれない。


峰山からの眺望

金剛山で10分ほど休憩して、峰山、八坂山を目指す。すぐに分岐が出てきて、あまりにあっけなく峰山に到着した。西側をばっさり切り開いたのか、眺望はいい。ここから奥の八坂山に移動していくと眺望はない。


左:峰山の奥、八坂山(眺望なし) 右:杉峠に向かう登山道

八坂山からすぐに引き返して、杉峠に向かう。そろそろ登山者とすれ違ってもおかしくないなと山の神と話していたが、まったく人の気配はない。


左:杉峠。前方に伸びる道は鉢岡山に通じる 右:杉峠に戻る道。こんなところに車を捨てるとは(復路撮影)

9:45杉峠に出る。八坂神社へ下る道は一昨年の台風で崩れ通行止めになっていた。その反対側には私道がつけられていて、キャタピラー付きの作業車両が走行した跡がついていた。その跡は鉢岡山方面の道にも付いていた。向こうから作業車両が来たら、よけるところがないよなといいながら、山の神と鉢岡山に向けて峠を後にした。

幸いにして作業車両と出くわすこともなく車道に出た。明らかにここから作業車両は入ったようだった。そこを通過して再び登山道に入ると、古びた車が捨てられているのを発見した。ひどいことをするものだと、あっけにとられる。こんな細い道をよく入って来られたものだ。それに車を崖から落とそうとがんばったようだけれど、折れると思った木が意外に丈夫で引っかかってしまったのだろう。


左:鉢岡山山頂の標柱 右:烽火台跡と記されている

しばらく歩いて、10:10鉢岡山に到着した。山名標示の標柱と「烽火台跡」の標柱もあった。当初の計画ではこの辺りで昼食と思っていたのだが、建物があったり、草木が繁茂していたりと、あまりに雑然とした場所。それに時間も早い。ということで山の神と日連山か宝山まで移動してから昼食にしようということになり、そそくさと来た道を引き返した。


2点とも:日連山山頂。ここで昼食にした

杉峠に戻り少し休憩したのち、尾根を日連山に向けて出発した。そこから15分ほど歩いた10:55、早くもこぢんまりとした山頂に着いてしまった。テーブルとベンチがあって、昼食をとるにはおあつらえ向きの場所で、しかも誰一人おらず、陽だまりで静かなのもよかった。

ザックを下ろしてお湯を沸かし、山の神と昼食。コンビニで買った高級鮭のおにぎりは、ぬか漬けとともに食べるとすこぶるうまい。

昼食後宝山に移動すると、本日初めて登山者とすれ違うことになった。単独者でジモティのようだった。それにしても、こんなに人が少ないとは思わなかった。ここはまだ登山者にはあまり知られていない穴場のハイキングコースなのだろう。


唯一の難所?

最後の最後に鎖場ならぬロープ場があった。ハイキングコースとして見れば、唯一の難所かもしれない。ロープにつかまりながら、慎重に足を下ろしていく。ここを通過すれば、あとはお散歩コースみたいなもので、登山道をさくさく歩いていくとやがて車道に出、12:10神社に着いた。

余談だが、この界隈にはレストランが2件あって、電車で来たなら、ここでビールかワインで一杯やってもいいかもしれない。とくにカフェレストランShuは、おしゃれかつ居心地がよさそうで、ちょっと引かれるものがあった。

帰りは相模湖ICから中央道に入り、渋滞もなく気持ちよく家に帰ることができた。

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登山者集中の大菩薩

2020-08-18 | 山行~中央線沿線・大菩薩

大菩薩嶺 標高 2057m 山梨県

2020年8月9日(日)くもりのち晴れ  →

メンバー 山の神と私

コースタイム 7:36上日川峠第3駐車場7:47--7:58ロッヂ長兵衛前--8:25福ちゃん荘--9:08大菩薩峠9:20--10:07大菩薩嶺--10:20雷岩(昼食)10:50--唐松尾根--11:40福ちゃん荘11:50--12:17駐車場

このコロナ禍のさなかに東京から山登りに行ってもいいのはどこだろう。真夏に行くには都内だけに限定すると雲取くらいしか浮かばないが、山の神は大菩薩くらいまでならいいんじゃないかという。まあ、山梨県ではあるけれども、東京寄りだしね、ということで大菩薩行きを決めた。

さっそく前回の山行記録をチェックしてみると、2011年に訪れていて、もう9年前になる。そんなに間が空いたのかと思いながら、Googleでルート検索をして計画書をつくりはじめると、なんということだ。裂石からロッヂ長兵衛までの道が通行止めになっているではないか。昨年の台風で道路が崩れ、いま修復中とのこと。通行止め解除は今秋の予定とわかった。

おかげで初めて上日川ダム側の県道218号線を走ることになった。いずれは泊まってみたいと思っていた嵯峨塩館の前も通る。ちょっとわくわく感のあるルートとなった。


左:上日川峠第3駐車場 右:ロッヂ長兵衛

出発当日、山の神と私が目覚めたのは出発予定時間を35分も過ぎた頃だった。あれっ、目覚ましをセットしたはずなのに、おかしいと2人で同じことを口にする。もちろん各自1つずつの目覚まし時計だ。寝不足のせいで鳴り響くと同時に止めて、しかもスヌーズ機能も解除という恐ろしい条件反射をしていたようだった。その分を挽回しようと、いつもより荷造りも化粧も早く済ませ自宅を出発した。談合坂SAでの朝食もサクッと早めに済ませて、大月ICを下りた。

道中一軒だけと思われるコンビニ、ファミマで昼食と行動食を購入。あとは景徳院、嵯峨塩鉱泉(あっという間に通過したが、なかなかいい雰囲気とみた)、日帰り温泉施設を越えてひたすら上日川峠を目指す。峠の駐車場に到着してみると、ずらりと駐車した車が並んでいて、立錐の余地もない。これはアウトかと思っているとロッヂ長兵衛前の辺りで誘導員がいた。この奥に第3駐車場があるので、そちらに止めてくださいといわれる。行ってみると、ほぼ満車。われわれが停めてまもなくここも満杯になり、路肩、そして四駆限定の急坂下のスペースに誘導されることになったようだ(下山後に聞いた)。

7:47駐車場を後にし、上日川峠の公衆トイレに寄って7:58ロッヂ長兵衛前の林道を歩き始めた。


左:シラカンバ 右:ミズナラ

シラカンバやミズナラの森を進んでいく。昨日の天気予報どおり空は曇っているが、降水確率は10%で雨の心配はない。


左:福ちゃん荘 右:ホタルブクロ

先ほどの駐車場に停めた人たちがすべてこの山にいるのだから、相当な人数だ。福ちゃん荘も8:25にしてもうにぎわっている。水分補給をしてすぐに通過する。沢まで来ると、立派なホタルブクロが花を咲かせていた。


左:広い登山道を歩く 右:介山荘のお土産屋さん通り

介山荘にお泊りだったのか、なぜかもうどんどん登山者が下ってくる。9:08介山荘を抜けて、大菩薩峠に到着した。すでに大勢の登山者が休憩していて驚かされる。


大菩薩峠から次のピークを望む

薄曇りだった空はいつの間にか晴れあがり、青空になっている。


上日川ダム

峠からは、いつ来ても気持ちがいいなあと感じる尾根が続く。眼下には上日川ダムと、いつそう名付けられたのかは知らないが「大菩薩湖」が見える。しかし本来見えるはずの富士山は残念ながらガスの中に沈んでいた。


介山荘を振り返る

振り返ると、介山荘が小さく見え、後ろから多くの登山者が登ってくるのが見えた。そして前方からは若者のパーティ。大人気の山域だ。コロナだから、北アルプス回避組や南アルプスに行くのを断念した人たちもいるのだろう。


左:賽の河原と避難小屋 右:大菩薩嶺の2本の標柱

賽の河原の避難小屋前ではレジャーシートを広げている人もいて、どこも大盛況だ。雷岩ではすでにお弁当を広げている人もいる。そこを通過し、樹林帯に入ってほんの気持ち登ると、大菩薩嶺の最高点にたどりつく。ここにも登山者が何人もいた。

山の神と私は、写真を撮ってすぐに来た道を戻り、人が少なかった雷岩を越えたところで昼食にすることにした。


左:雷岩付近にいた人馴れした鹿 右:唐松尾根直下にいた鹿の親子

そこに戻ってみると人だかりができていた。よく見ると、目の前に野生の鹿がいた。もりもりと草を食んでいて、人がいてもまったく気にならないようだった。人馴れしてしまった悲しき鹿。いずれ服部文祥氏に狩られてしまうのだろう。

相変わらず草を食んでいる鹿の傍らで、われわれもコンビニおにぎりを食べることにした。風が強く火を使うのをやめたこともあり、昼食はおのずと早く済ませることになった。

10:50雷岩の分岐から登山者だらけの唐松尾根を下っていく。続々と上がってくる家族連れや、若者パーティ、後ろからわれわれを追い越していく子ども。だいぶ下ったころ、谷を見下ろしている登山者の塊が見えた。近くに行ってその視線の先を見ると、鹿の親子がいた。親鹿は周囲を気にして警戒している。先ほどの人馴れしたずうずうしい鹿とは大違いだ。


左:福ちゃん荘へ下る登山道 右:ロッヂ長兵衛の前には路線バスの車列が

順調に下って、11:40福ちゃん荘の前に出て休憩とした。昼時で一杯やっている人もいて、たいそうなにぎわいだった。

そこから林道には出ずに再び登山道を歩き、ロッヂ長兵衛前に到着。いけずにも車を停めさせないのだと思っていたカラーコーンが置かれていたスペースには路線バスが3台も停まっていた。路線バスがここまで上がってくるようになっていたとは知らなかった。ますます登山者が増えそうだ。

帰路は道の駅甲斐大和に寄り道し、栄養ドリンクで一息つく。山の神は巨峰や野菜を買っていた。今晩のデザートは巨峰か! その後はまっすぐ家に向かい、渋滞なしで14:00に帰宅した。

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台風の爪跡が生々しい甲州高尾山・棚横手山

2018-11-04 | 山行~中央線沿線・大菩薩

甲州高尾山 標高 1106m 棚横手山 1306.2m 宮宕山(大滝山)1362m 山梨県

2018年10月28日(日) 晴れ

メンバー 山の神と私

コースタイム 8:00大滝不動尊奥宮駐車スペース8:10--菱山深沢林道--9:15甲州高尾山9:32--10:05富士見台--10:18源次郎林道10:25--10:40棚横手山--11:00頃 宮宕山(大滝山)11:09--11:23棚横手山(昼食)11:56--12:54展望台12:59--13:20大滝不動尊奥宮駐車スペース

最初の計画では、源氏山をロングコースで歩こうとしていたのだが、9月30日から10月1日にかけて日本列島を縦断した台風24号の影響で土砂崩れがいたるところで発生し登山道が寸断されていたとの山行記録を読んでしまい、行く気力が失せてしまった。

さあ、どこに行こうか。もっと近くで帰りにさほど渋滞にはまらないようなところということで、思い浮かんだのがここだった。

自宅を5:00過ぎに出発。中央道に上がると比較的交通量はあって帰りが思いやられるなと早めの下山を心の中で誓った。とはいっても、この日の行動時間は短く、渋滞は30分ほどで切り抜けられる予定だった。談合坂SAで山の神とともに前日に買っておいたパンで朝食をとり、勝沼で高速を下りる。少し遠回りになるが、コンビニがある塩山方面に移動して昼食の買出しをする。順調に進んだのはここまでだった。

 
左:大滝不動尊奥宮駐車スペース。右側に写っているのはトイレ(冬季閉鎖) 右:「棚横手山」の標示に従い林道へ

大滝不動尊の近くまで来て道標を見つけ右折。ぶどう畑のなかの細い道を上がっていくと、獣よけの柵が巡らせてあり、道もその柵で塞がれていた。行けないのか。いったん戻り、前宮からなら行けるかもと車を移動させたが、同じように柵が巡らせてあって、状況は変わらない。車から下りて柵に近寄って見ると、錠が下ろされているわけではなく、手でなんなく開けられるではないか。開けたら必ず閉じてくださいと記されていた。近くにいた犬の散歩中の年配者に聞くと、入ってだいじょうぶだという。ただ、山登りなら、奥宮のほうから行ったほうがいいといわれる。この先は道幅が極端に狭いからその車だと厳しいねといわれた。

引き返して、再び奥宮を目指した。山の神に道を塞ぐ扉の開閉を頼み、さらに上がっていくと、見覚えのある大滝不動尊奥宮に到着した。すでに車が2台停まっていた。

予定より遅れて8:10、山の神とともに奥宮前を出発する。当初の予定コースである奥宮からの登山道はなにやら避けたほうがいいようなことが書かれていたので、目の前にあった「棚横手山」の標示が出ている菱山深沢林道に足を踏み入れた。

 
左:倒木が林道をふさぐ 右:林道から左手の登山道へ

舗装された林道をテクテクと歩いていくと、山腹から転げてきた石がごろごろと落ちている。やがて道の半分を塞ぐ倒木、そして全面的に塞ぐ倒木も出てくる。山の神とひどいなといいながら、隙間を縫って歩く。

そのうち林道から枝別れした作業道なのか、登山道なのかよくわからない道に出くわし、稜線に上がれる道なのかと期待して上がってみたが、途中で道は途切れていた。やむなく引き返し、いずれにしてもこのまま林道を進めば登山道と交わるはずだからとどんどん進んだ。やがて登山道とおぼしき道が出てきて(写真右上)、林道を離れる。

まもなく左右に分かれる登山道を発見し左手へ。富士見台に向かったつもりが、ピークに達し先着様から「ここは甲州高尾山」と聞き言葉を失う。このまままっすぐ進めば、棚横手山では?


甲州高尾山から甲府盆地を望む

地図を見てもよくわからない。景色を見ているうちに以前来たときの記憶がよみがえり、ようやく位置関係が判明した。林道をかなりの距離歩いたようで、登山道が横切っているのにも気づかずに、ぐるりと回りこんで方向が逆転していたのだ。

それにしても甲州高尾山に山頂標示がないのは、台風のせいなのか。樹木もなくなっているような気がする。あいにく写真を撮らなかったので、直近で登った人の写真と比較できないのは残念だ。

 
左:稜線の樹木が根こそぎ倒されていた 右:大滝不動尊への分岐(帰路はここから下った)

剣ヶ峰には行かず、引き返す。稜線の樹木がそこここで根こそぎ倒れていて、強風が吹き荒れたことがわかる。先ほど上がってきた分岐を越えるとすぐに展望台・大滝不動尊への分岐が出てきた。やはりさっきのピークは甲州高尾山だと確信する。

富士見台側へ向かうと、派手にひっくり返っている巨木が根っこもあらわに横たわっていた。


気持ちのいい稜線を進む

幹の途中でぽっきり折れている木なども見ながら稜線を上がっていく。青空のもと、色づきはじめた木々の梢やススキの穂が風にたなびいている。気持ちのいい開放的な道だ。


富士見台への道

登山者が少ない静かな道を進み、 10:05富士見台に到着する。富士山はほとんど雲に隠れていて、富士見台になっていなかった。途中その姿を少しだけ拝めたが、この後その姿を再び見ることはなかった。

富士見台からいったん下り登り返すと、源次郎林道に出る。真ん前に登山道に上がる階段が付けられている。10:18ここで山の神とともに小休止をとる。

 
左:棚横手山山頂 右:宮宕山(大滝山)山頂。山頂標示のプレートはどこかへ吹き飛ばされていた

林道から棚横手山はすぐだった。年配の方たちのパーティと単独の方が下りるのと入れ違いに山頂に立つ。真新しい山梨百名山の標柱が立てられていて、見晴らしもいい。

ここから予定どおり宮宕山(大滝山)まで足を延ばすことにし、この山頂はスルーした。登山道はしっかりと踏み跡があり、それをたどればよさそうだったが、それらしきところに来ても、山頂標示を見つけられない。下山してから、ウェブ検索をして、山頂は写真右上のところだったと判明した。どうやら、ここも強風ガ駆け抜けたようで、山名を記したプレートが飛ばされたようだ。本来なら中央に見える樹木の幹(紐のあるところ)にプレートがあった。


宮宕山の奥にはカラマツの美林

ということで、宮宕山山頂がわからず、右往左往してその先にまで足を運んでしまった。正面にカラマツの美林が出てきて、ちょっと癒された。よく見るとカラマツの左右にはうっすらと道があり、右手に進めば宮宕山ではないかともこのときは思ったが、山の神が戻ろうよとひと言発したため、後ろ髪を引かれつつ、これ以上進むのはやめることにした。

 
左:引き返すと決まれば余裕ができ、紅葉も愛でられる 右:稜線から大滝不動尊奥宮へ下り始めると倒木だらけ

11:23棚横手山まで戻り、昼食にした。予定より若干遅れているから、のんびりせずに食べたらすぐ出発だと、おにぎりをほおばりバタバタと片付けて山頂を後にする。

来た道を戻り、 展望台・大滝不動尊分岐から下りに入る。自然の猛威を思い知らされる倒木だらけの道だった。いちばんひどかったのは写真右上の箇所で、右の斜面へ強引に上がり、倒れている木の枝につかまりながら横移動し、崩れやすい土砂に足をとられながら下降し登山道に戻った。

 
左:大滝不動尊奥宮 右:不動尊の傍らにあった石仏

林道に出て一息つく。その後、名ばかりで展望のない展望台で水分補給し、奥宮への下りに入った。朱色の建物が見えてきて、やっと着いたと安堵した。水量の少ない垂直の不動滝を背景に拝殿がそびえている。隣にはちょっと恐いたたずまいの石仏が並んでいた(写真右上)。

13:20急な階段を下っていくと、奥宮の駐車スペースに出た。朝停まっていた車2台はすでになくなっており、新たに1台。こんなに車が少ないのは、獣よけの柵のせいなのか、台風による倒木のせいなのか。

今回の山行は、結果的には源氏山と同様、台風の生々しい爪跡が残された登山道を歩くことになった。各地の山にもそうした爪跡は残されているだろうから、今後は当面行く前にチェックが必要かもしれない。

帰りは、やはり避けられなかった中央道の渋滞に少しだけはまり、16:00頃に帰宅した。 

参考:当ブログ丸坊主の甲州高尾山

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草戸山へお散歩

2016-12-04 | 山行~中央線沿線・大菩薩

標高 364m 東京都

2016年11月20日(日) 曇りときどき晴れ

メンバー 山の神と私

コースタイム 高尾山口駅10:40頃--11:00四辻11:06--12:10草戸山(昼食)12:53--13:50四辻13:55--14:07高尾山口駅

5,6時間くらいの奥多摩山行を予定していたけれども、前夜変更した。疲労蓄積気味だから、電車で高尾山へ散歩しに行こうと。当日は家で朝食をとり、コンビニで昼食を買い込み、電車に乗り込んだ。

10:30頃高尾山口駅に到着し、ホームに降りると、驚くほどの人、人、人だった。階段はまるで通勤時間帯のターミナル駅のように人で埋めつくされている。改札を出るのもひと苦労だ。ちょうどハイカーたちが来やすい時間ということなのだろう。外に出てトイレに寄ってから出発と思ったが、長蛇の列ができていて、やめる。 後から聞いたのだが、駐車場のほうにもトイレがあって、そちらのほうが比較的空いているとか。

 
左:高尾山口駅改札。写真右手のトイレは長蛇の列ができていた 右:登山道を上がって、まずは四辻

この人ゴミにうんざりして山の神に思わず言った。高尾山へ登るのはやめよう、登山道は渋滞するんじゃないか、お昼食べるところもないだろうよと。言うまでもなく、山の神も草戸山を思い浮かべていた。昨年高尾駅から尾根伝いに行ったことをお互いに思い出していた。

10:40頃駅を後にし、甲州街道を渡る。街道沿いの木々が色づいていていい感じだ。そのせいもあってか、こちらにもハイカーや観光客があふれ出し、列をなしている。割烹橋本屋のところを左折し、道標に従い山に分け入っていく。すると、もう下山してくる人、前方を登っていく人が視界に入る。こちらにもそこそこ人はいそうだ。

 
紅葉スポットも出てくる

11:00四辻に到着。少し水分補給して、すぐに草戸山に向かう。かんたんに山頂に着いてしまう印象があったのだが、意外にアップダウンがあって、距離はある。


草戸峠からの眺め

ベンチがずらりと置かれ、前面が開けている草戸峠に到着すると、大勢の登山者が休憩していた。昼時とあって、どこかで嗅いだような、カップ味噌汁のような香りが漂っている。山頂に次いでここも休憩するにはもってこいの場所だ。

 
左:草戸山直下 右:山頂の山の神

草戸峠からいったん下り、登り返して12:10山頂に到着した。山の神の祠(写真右上)に参拝し、やおらご飯を食べるのにいい場所はないかと見渡すが、ベンチはすべて先客がおり、立ち上がる気配はない。唯一東屋(展望台)の年配グループが片付けを済ませ、まさに出発しようとしていた。


草戸山山頂から橋本方面を望む

階段を上がり、東屋の前側のスペースを山の神とともに占拠した。やっとゆっくりと腰を落ち着けられる。

 
左:東屋(展望台)で昼食にした 右:有刺鉄線の向こうは拓殖大学の敷地。きれいに紅葉していた

昼ごはんを食べたのち元来た道をたどったのだが、歩いても歩いても四辻に着かない。足も重い。やはり体調は万全じゃない。お散歩のつもりで来たのだが、けっこうな疲労をまた溜め込んでしまったようだ。14:07高尾山口駅に到着。朝ほどではないにせよ、まだ人は大勢いた。それにしてもミシュランの星が付いてからというもの、高尾山は尋常じゃない混み方をする。改札を抜け、14:30発の新宿行き準特急に乗り込んだ。

参考:
草戸山・城山湖2015年5月10日(日)
草戸山2003年9月23日(火・祝)

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