Part1のつづき
下蒜山から残念なくらいどんどん下る。もちろん下った分登ることになる。でも、中蒜山への道はバラエティに富んでいて楽しい。草原あり、樹林帯あり、ヤブあり、お花ありだ。
ちょっとここで登山道で見たお花4つをまず紹介しておこう。左下時計回りにスミレ、ミツバツチブリ、そしてそこらじゅうでたくさん咲いていたカタクリ、そしてなぜこの時期にというイワカガミ(カタクリもそうか)。黄色いミツバツチブリは、なんという名前なんだろうと家に帰ってから調べてこの名前だと判明した。どこにでも自生してそうだけれども、意外に名前を知らないものだ。またGWにイワカガミを見たのは初めて。私の印象では、夏の花なのだが。
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話は戻って、中蒜山への途中、トレランっぽい高校生らしい3人パーティに抜かれた。彼らとはその後すれ違ったので、恐るべきことに縦走ピストンだとわかった。縦走ピストンは単独行の男性も見かけた。驚くのは、普通は山頂で折り返すものだが、この男性はだいぶ下ってからまた登り返すということをしていた。すれ違ったときに、それとわかって山の神とあっけにとられてしまった。
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中蒜山へ向かう草原の道。道の切れた先は、左へ思い切り下っている
下蒜山からの下りは、しばらく気持ちのいい草原の道だ(上の写真)。登山道が草原に筋をつけている。やがて樹林帯に入り、ブナが出てくる。
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左:花盛りのオオカメノキ 右:フングリ乢
ほぼコルのフングリ乢(たわ)を過ぎると、山の神の嫌いな、ヤブになり、薄暗い杉林になった。ここで下蒜山から下り始めて小一時間ということもあり、休憩をとった(11:05)。風が抜けて涼しくていい。
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中蒜山への急登から振り返ると下蒜山
休憩ポイントから30分ほどで塩釜への分岐、避難小屋を経て、中蒜山山頂に到着した。すでに山頂には5人がいて、皆昼食をとっていた。横に長い山頂で、そのどこからでも展望はすこぶるいい。山の神と私もここで、眺望をおかずにお昼にした。
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上蒜山への登山道がうねうねと続く
12:21誰もいなくなった中蒜山を後にし、上蒜山へ移動開始。下蒜山・中蒜山間がたいへんだった分、こちらのほうが距離は短いので気持ちは楽だ。でも下って、登っては同じ。
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左:カタクリとキクザキイチリンソウ 右:中蒜山もだいぶ遠くになって、上蒜山への最後のひとふんばり
途中何度も見かけた花弁9枚の白い花が気になる。これなんだろうねと山の神と話しながら進む。葉はキクっぽいからキク科か。これも家で調べたところ、初めて聞く名前、キクザキイチリンソウだった。
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左:上蒜山最高点。三角点はこの先、ヤブの奥 右:槍ヶ峰。奥に大山
13:16上蒜山の最高点に到達した。無人でさびしい限り。ヤブの奥に三角点があるはずだが、人が入っていないようで、踏み後はうっすらだった。一瞬行くかどうしようか迷ったが、山の神が関心ゼロだったので、あっさりとやめることにした。
少し休憩して、下山路に入る。予想外にまだまだ見せ場は続き、稜線を下っていっても抜群の見晴らしだ。8合目の槍ヶ峰もなかなかのビューポイントで、立ち止まってぐるりと周囲を見回した。
最後は杉林を縫って階段を下りる
やがて下界の別荘地が見えてきて、もうすぐだとばかりに休憩もとらずにひたすら下へ下へと足を運んだ。最後はまたもや杉林でこれでもかと続く長い階段。ようやく案内板のところに出て、それが登山口だった。疲れた、終わったと思ったら、そこからが存外長かった。
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左:里山の道を進む 右:林道に出ると山桜が迎えてくれる
里山の道を延々と歩き、まだかいなと山の神とこぼし合っていた頃、ようやく見覚えのある林道に出た。朝ちらっと目の端で捉えていたヤマザクラが出迎えてくれた。14:53駐車場に到着。その後は、汗を流そうと休暇村蒜山高原のラドン温泉を目指した。この時間帯は、休暇村宿泊者(運営しているキャンプ場宿泊者も)のみが入れる枠で、行ってみたらガラガラだった。¥500で温泉を堪能し、キャンプ場に戻った。
鳥取砂丘につづく
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