標高 1422.4m 山梨県
2015年5月22日(金) くもりのち晴れ
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メンバー 山の神と私
コースタイム 9:55太良(ヶ)峠直下駐車スペース10:05--太良峠--10:50林道出合(市営林道帯那山線)--11:04石仏--11:30帯那山山頂(昼食)12:25--12:35奥帯那山--帯那山--13:15石仏13:25--14:00駐車スペース
代休が取れそうだということで、急遽決めた山行。山の神はいつでも休めるよといって職場を休むことになる。前日の21日に宿をとり、その夜に計画書をつくるという慌しさだった。中央道の集中工事はどうだとか、渋滞予測はどうだとか、登山口に車を停めるスペースがあるかとか、高速を下りてからコンビニはあるかとか、地図をプリントアウトしておこうとか、あれやこれやで時計は24時を回ってしまった。
そして就寝直前、予定の出発時刻を5:30から6:30に変更し、ベッドにもぐりこんだ。しかし翌朝、家を出たのは6:45。中央道の工事の影響をモロに受け高速の入口で渋滞に遭うことになった。しかし幸いにして大したロスにはならず、上がってしまえば、あとはスイスイ走れた。談合坂SAで朝食をとり、一宮御坂ICで高速を下りる。この日の昼食分をコンビニで買出しをし、県道31号に入る。あとはもうだいじょうぶだとホッとしていると、登山口に選んだ古湯坊への道がえらく狭く見えた。恐らくガードレールの位置や隣に道が延びていたために、目の錯覚で、極端に狭く感じたのだろう。
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左:太良峠直下の駐車スペース 右:新緑の気持ちのいい登山道が続く
本能的に古湯坊をパスしてしまい、前夜山の神が言っていた、太良(たら)峠からピストンでいいじゃないのという言葉が頭の中を駆け巡っていた。ここのところの睡眠不足もあって、すんなりとそれだとなった。狭い道をしばらく上がっていくと峠に着いた。しかし、峠そのものには駐車スペースはない。帯那山の直下へと続くクリスタルラインに入ってみるが、峠からすぐのところにはこちらも駐車スペースはない。ゲートのところに停められそうだが、ちょっと峠から離れている。行ったり来たりして、結局太良峠手前の退避場所に停めることにした。
あとから歩いてみてわかったが、登山道がクリスタルラインを唯一通過するところがあり、そこの橋のたもとに駐車スペースがあった。ただそこが登山道だとは、何の標示もないからまずわからない。
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左:時折道標が出てくる 右:林道を横切る
10:05山の神と出発する。太良峠から登山道に入ると、キンポウゲの黄色い花が迎えてくれる。左手を見ると、南アルプスの山なみ、そして富士山が見えてくる。
松や新緑のきれいな防火帯の道を進んでいく。やがて市営林道帯那山線が出てくる(写真右上)。この林道を横断して再び登山道に入る。
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左:ところどころツツジの花が 右:石仏が2体
今日は平日だし、峠に車が一台もなかったし、人に会わないだろうなと山の神に話しかけると、山の神も同意。このルートは、ふだんからあまり歩かれていないような気がする。
11:04石仏が2体鎮座する場所に出る。まだ石仏ということは、山頂まであと30分くらいはかかりそうだ。太良峠から1時間ほどで帯那山に着くと勝手に思い込んでいたため、少なからずショックを受ける。
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林道歩きをしていると、突然南アルプスが大パノラマとなって姿を現す
石仏から登高し、薄暗い登山道を歩いていると、下のほうと上のほうに林道が見え、やがて登山道はその林道と合流した。そこからしばらく林道歩きを強いられる。倒木があって荒れている箇所もある林道だが、1箇所だけハイライト地点がある。南アルプスの大展望が広がっていて、思わず立ち止まってしまう。右端の甲斐駒から鳳凰三山、後方に雪を冠した仙丈や北岳、塩見などが見えている。雲がまったくかかっておらず壮観だった。
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帯那山山頂からの富士山。雲海になることもあるという
林道を歩き続けると、ゲートが出てきた。帯那山高原牧場(休牧中)と書かれていて、関係者以外立入禁止となっていた。われわれは、どうやら立入禁止の道を歩いてきたようだ。
次の道標は、ゲートからすぐだった。「帯那山山頂」の矢印に従い、ようやく林道からはずれる。目の前が山頂であるのは、草原になっていることからわかる。つつじが、見事なほど花をつけていた。
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左:帯那山山頂。山梨百名山の新旧の碑が2本 右:アヤメ群落地。花はまだだいぶ先だ
11:30帯那山山頂に到着した。予想どおり誰もいない。山頂を山の神と私で占領し、富士山とツツジの絵のような風景を愛でながら昼食にした。コンビニで見つけたシュウマイが思いのほかうまい。今日のコースは短いということもあり、ついつい山頂で長居をしてしまった。
12:25奥帯那山へ向けて腰を上げた。家にあった古いガイドブックにはヤブ漕ぎになるような書かれ方をしていたが、きれいに整備された道で、10分程度で2等三角点のある奥帯那山山頂に着いた。
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左:樹林帯の中の奥帯那山山頂 右:林道歩きが長い。復路にて
あとは下るだけだ。石仏で水分補給をして車まで一気に移動する予定だったが、途中で道を誤った。道標があって、かたや積翠寺温泉、かたや県道と出ている。どちらからも上がってきた記憶がない。ヘンだなとまず積翠寺温泉方向に下り始めると、古湯坊経由積翠寺温泉の文字が目に飛び込んできて、明らかに違うとわかる。引き返して、杉林の中の道を下ってみると、文字通り県道に出てしまった。でもこれって、ショートカットかもよといって歩いていくと、実際そうで、愛車エスクードが見えてきた。正しい道は、道標では行き止まりに見えたもう1本の道のようだった。
県道を歩いて14:00駐車スペースに無事たどりついた。本日の宿は、朝上がっていくのをパスした積翠寺温泉坐忘庵(古湯坊)だ。チェックインは15:00からだからと、武田神社で時間をつぶすことにした。
淡雪山・興因寺山へ続く