目指せ! 標高1122メートル

山の神にお供して歩きつづける、ある山のぼら~の記録。ネイチャー、冒険の本もとりあげるよ。

岡本太郎が絶賛した万治の石佛

2019-01-27 | まち歩き

美ヶ原高原でスノーシューを楽しんだ翌日、諏訪の七福神めぐりを計画していた。

ちなみにこんなルート。
諏訪大社下社秋宮(恵比寿天) ⇒ 平福寺(寿老人) ⇒ 久保寺〔きゅうほうじ〕(毘沙門天) ⇒ 江音寺〔こういんじ〕(福禄寿) ⇒ 法華寺(大黒天) ⇒ 教念寺(弁財天) ⇒ 温泉寺(布袋和尚)

車で回って1日がかりという長い行程になる。

1月5日(土)まずは七福神ではないが、諏訪大社春宮を目指し、岡本太郎が絶賛したという万治の石佛を見に行った。春宮の駐車場に車を停め、本殿にお参りをして、山の神と境内の裏の方へと移動した。

 
2点とも:諏訪大社下社春宮

本殿よりこちらのほうが人が多いのは、それだけ人をひきつける魅力のある石佛ということなのだろう。どことなくユーモラスな実物には圧倒された。岡本太郎ばりに、おお、ゲージツ、バクハツだと口をついて出る。ちなみにこの石佛を絶賛したのは、岡本太郎ばかりではなく、あの山岳小説家の新田次郎もそうだというから驚く。新田次郎はこの石佛に触発され小説まで書いている。

自然石に彫ったという印を結んだ手、袈裟の味のあること。そして体に比して小さく個性的なお顔は思わず見入ってしまう魔力を宿している。

お参りの方法は独特で、万事うまくいく的なことを唱え、石佛に向かって左側から3周して、万事うまくいきましたと最後に心のなかで唱えると、本当にそうなるという。これからぜひ、そうなってほしいものだ。


諏訪のパワースポット、万治の石佛

さて、諏訪の七福神巡りに話を戻そう。最初は、諏訪大社下社春宮から歩いていこうと思っていた秋宮だが、グーグルマップで経路検索すると、15分程度かかることがわかった。往復では30分にもなる。後行程に影響しそうだと判断して車で移動することにした。

警備員に誘導されて混み始めた春宮の駐車場に入る。境内に入ってすぐの場所に社務所があって、御朱印帳を持っている人を見つけた。ここで七福神巡りの色紙を売っていそうだと山の神とともに列に並んだ。順番が来て、山の神が色紙をくださいというと、そっけなく若い事務職員にないといわれる。何かの間違いじゃないかと思っていると、後ろから色紙をもった年配の女性2人がやってきた。やっぱりあるじゃないかとその2人に声をかけると、ないということはない、あるはずと自信たっぷりに答える。

再び列に並んで、色紙をと声をかける。後方にいた年配の事務職員が今度は答えた。いまは売ってないんです。先ほど色紙を持っていた人は今年購入したのではなかったようだ。

思い当たる節があった。Webで調べていたとき、やけに情報が少ないなと思ったのだ。車でも駐車場の混み具合やご朱印待ちなどによっては、1日で回りきれないこともあり、2日がかりでまわったり、2年越し、3年越しで回っている人がいることもわかっていた。そんなデメリットから、諏訪の七福神巡りは廃れてしまったのだろう。

色紙がないということで、七福神巡りの意欲は萎えてしまった。やめよう、中止だ。今日はのんびりしていよう、どこか喫茶店で休憩だと山の神にいって、境内から出た。近くに喫茶室六花を見つけ、どっかと腰を下ろし、コーヒーで一服した。美術館のチラシやパンフレットを見ていたせいか、お店の人にここ2階の根津八紘(ねつやひろ)美術館はご覧になりましたかと声をかけられた。店内にもその画伯の素朴な水彩画が展示されていた。ちょっと見て行こうかと階段をあがり、ギャラリーふうの展示室を一巡りした。荒いものもあったが、なんともいい雰囲気をかもし出していた。

根津八紘美術館を出たその足で、諏訪湖畔の原田泰治美術館へと向かう。原田泰治はメルヘンチックな一種独特な画風をもつ画家でありイラストレーター。館内に入ると、なぜかさだまさしさんが名誉館長として写真が飾られていた。 


ハーモ美術館エントランスのダリ「時のプロフィール」

さて、翌日はねらいをつけていたハーモ美術館を訪れた。アンリ・ルソーやグランマ・モーゼス、マティス、シャガールなど充実の所蔵作品が展示されていて、予想通りのクオリティに満足した。お客さんが少なく、ゆっくり思いのまま観賞できるのもよかった。お奨めです。

諏訪では、七福神めぐりは断念してしまったけれど、充実の美術館めぐりと酒蔵めぐりができた。また機会があれば、再訪しなければ。

当ブログ:
諏訪の酒蔵めぐり
美ヶ原スノーシュー

 

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山の神高原ホテル山の神小屋

2019-01-19 | 山雑記

先日山の神高原の山の神小屋に泊まった。正式には山の神高原ホテル山の神小屋だ。なんのこと? ほんとうの名前を書くと、またこのブログはグーグル八分に遭いそうなので、あえて仮名で記すことにします。

これから批判をつらつらと書くわけだけれど、この宿の口コミはよく、評価が必ずしも悪いわけではない。なぜか? それはこの宿が強調している、「われわれは山小屋である」ということに、皆、目を曇らせられているからだ。

そもそも私の知る限り、この宿は山の神小屋を名乗っていたはずなのに、いつのまにか、山の神高原ホテルと名乗るようになっていた。私はてっきり、改装してグレードアップしたのだと思った。実際泊まってみて、それは客寄せのための詭弁にすぎないとわかった。

 
左:山の神高原ホテル山の神小屋 右:6畳の客室。これでも一応ホテルです

まず、チェックイン時。フロントには、「食堂にいますので、声をかけてください」と掲げてあった。2階の食堂まで階段を上がっていくと、食堂の入口の扉に「準備中」の貼紙がデカデカとあって、人がいるようにはまったく思えないほど真っ暗だった。

しばらくフロントのある1階のテーブル席で待っていたが、一向に従業員が姿を現す気配はなかった。やがて別の泊り客が来て、どこかで従業員を見かけたら、声をかけますよと親切にも気にかけてくれた。やはり食堂にいるのではないかと山の神が「準備中」の貼紙をものともせずに、ずかずかと食堂に入ってみると、女将らしき人がいた。

ようやくチェックイン。部屋に入ると、山小屋そのものだった(右上写真)。6畳間にシミだらけのじゅうたんが敷かれ、真ん中にこたつ。壁は上のほうが若干崩れていて補修の跡はなし。テレビがついているのが唯一ホテルらしいか。山の神のたっての希望でトイレつきの部屋にしたのだが、座ると冷たいし、水の流れが悪い。後から知ったが、共同トイレのほうが設備はよく、ウオシュレット付きだったようだ。

まずは風呂へ行ってくつろごうと、寒い廊下を歩いていく。ストーブが置かれているものの、われわれの滞在中に火を熾したことはついぞなかった。冷え冷えした脱衣場(暖房器具が置いてあり、これは脱衣場を使う人がスイッチを入れるのがルールのようだった)で服を脱ぎ浴室へ。ガラスがくもって景色は見えないが、一応展望風呂なのだろう。明るくて開放的だ。体にざあとお湯をかけたのち、湯船で温まる。至福の時間だ。ここまでは。つぎにカランで体を洗おうとすると、お湯がしばらく出ない。追い討ちをかけるように貼紙がしてあって、蛇口からお湯を出すと、シャワーの出が悪いと書かれていた。完全に壊れたのか、シャワーは出が悪いどころかまったく出なかった。自分が使っているこれだけかと思ったが、隣も、その隣もダメだった。シャワーはないも同然だった。

18:00夕食の会場に行くと、ストーブが置いてあったのだが、山小屋のように冷え切っていた。カーテンなんてものはなく、外の暗さと寒さが忍び寄ってくる。食事は素朴な料理ときじ鍋が出てそれなりにうまかったが、華やかさはない。なぜそんな意地の悪いことをいうかといえば、1泊2食付きで14,000円もしたからだ。

何かといえば、山小屋ですからといいわけを言う割には、お金だけはしっかりとる。チェックアウト時には、使えるはずのカードが使えなかった。読み取り機が壊れているのだとか。ほんとうに山小屋だ。 


山の神高原ホテル山の神小屋の窓から日の出を拝む。こればかりは最高。

もっとも許せなかったのが、スノーモビルの貸し出しを1回5000円でやっていたことだ。雪原を歩いているときに爆音をたてながら、滑走していたのは、この宿のスタッフとその客たちだったとここに泊まって知った。なぜ下界と同じような人工音を、スキー場でもないここで、この自然豊かな場所で聞かなければならないのか。そんなアクティビティをこの地でやるのには反対したい。

これから行く人には日帰りをお奨めしたい。それか十分な予算があるのなら、もう1軒の宇宙基地の宿に泊まるか、あるいは山を下った湖畔の宿に泊まるか。湖畔の宿なら、同じ宿泊費で広くて清潔な部屋で寝転び、温泉とおいしいものを食べられる。

最後にひと言。この宿を全否定はしません。星を見る、日の出を見る、翌日もここを歩くという目的があるのなら、泊まってもいいのでは。でも率直に言ってコスパ悪すぎ。

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美ヶ原スノーシュー

2019-01-14 | 山行~スノーシュー

王ヶ頭 標高 2034m 長野県

2019年1月4日(金) 晴れ

メンバー 山の神と私

コースタイム 10:07山本小屋ふるさと館前駐車場10:30--10:40山本小屋10:45--美しの塔--塩くれ場--11:49王ヶ頭ホテル(昼食)12:50--13:03スノーシュー装着--13:41美しの塔13:47--14:10山本小屋ふるさと館前駐車場

ここ数年行こう、行こうといっていて、なかなか実現しなかった美ヶ原でのスノーシュー山行。山本小屋の予約がとれたこともあり、さっそくこの年始に行ってきた。

この日、ドラぷらの渋滞予測では、まったく渋滞しないことになってはいたが、あまりゆっくり家を出るのはなんだなと思っていた。のんびりしていると、まさかの事故渋滞なんてこともありうる。ということで5:42自宅を出発した。いつものように中央道の談合坂SAで朝食。諏訪SAで休憩をとり、長野道に入ってすぐの岡谷インターで高速を下りた。カーナビに従って進むと、沿道にコンビニがないので、寄り道してインター近くのファミマ岡谷神明町店で買出しをした。

 
左:山本小屋ふるさと館前駐車場 右:駐車場から山本小屋を望む

その後国道142号を走り、長和町和田支所のあたりから、唯一山本小屋方面に上がっていける県道178号に入る。ところどころ凍結しているようだったが、路面に雪はほとんどなく、なんの支障もなく上っていけた。最後にきれいに除雪されているビーナスラインを慎重に走り、山本小屋ふるさと館前の大きな駐車場にたどりついた。

すでに何台も車が停まっていて、美ヶ原の人気ぶりがわかる。ぶるぶるスターターをふるわせても、ちっともエンジンが始動しない山本小屋の専用バスを横目に10:30山の神とともに駐車場を後にした。


どこまでもまっすぐな道の横にポツンとあるのは美しの塔

積雪はそれほどでもなく、スノーシューを装着する必要はまったくない。つぼ足で10分ほどで山本小屋のまん前に到着した。ここでちょっと待ったと山の神。着込みすぎて暑いと、レイヤー調整を始めた。

再び歩き始めるとすぐに気持ちのいい雪原に出て、快晴のおかげもあって360度の大展望が楽しめた。印象的だったのは冠雪した北アルプスの峰々で、尾根や谷筋のひだひだがはっきりと見えていた。


進行方向右手には冠雪した北アルプスの峰々

山の神と立ち止まって写真撮影をしていると、手をつないだ仲良しカップルが追い越していった。

やがて美しの塔に着いて、山の神と私が鐘を鳴らそうと必死にロープを左右に振るもまったく音がしなかったのを、そのカップルの男性がやってきて力をこめてロープを引き下ろすと、まるで映画を見ているように鐘が左右に動いて、カランカランと周囲に響き渡った。あまりのスマートさに脱帽。 

 
左:美しの塔。鐘は最上部にある 右:王ヶ頭ホテル(左側の建物)と宇宙基地

美しの塔を後にし、再びまっすぐの道を進んでいく。塩くれ場を過ぎると分岐に出て、あとは宇宙基地へ向けてまっしぐらだ。

でも新年になってからの大量飲酒の不摂生がたたり、無意識のうちに疲れたなあと何度もつぶやき、豆粒ほどにしか見えない、先ほどのカップルや先行者たちをうらやましく見ながら、歩みはペースダウンしていくばかりだった。それでも最後の上りで目の前に「美ヶ原高原」の文字を確認できると気合が入った。

 
2点とも:王ヶ頭にあった石仏群

11:49王ヶ頭ホテルに到着した。歩いているときには、だいぶバテた感じがしていたが、それほどの疲労感はない。暴飲暴食による太りすぎのせいか。それはともかくとして、ホテルの真ん前にある登山者に開放されたテーブルを占有し昼食にした。ポコポコとお湯を沸かし、インスタントの味噌汁をつくる。雪山ではやはり温かい汁物が臓腑に染み渡っていい。

昼食後は、ホテルの裏手にある王ヶ頭の石碑へ向かう(冒頭写真と上2点)。見覚えのある山頂標記と毘沙門天らの石碑。ついこの間訪れたばかりと思っていたここ王ヶ頭は、調べてみると、なんと18年ぶりだった。そんなに来ていなかったのか。

 
左:王ヶ頭ホテル前から富士山を望む 右:同、浅間山

今回ほんとうは王ヶ鼻まで行く予定だったのだが、予定より遅れていたこともあり、ここを最終目的地に変更して戻ることにした。王ヶ頭ホテル内のトイレを借りて(有料100円)、12:50駐車場に向けて出発した。 

 
左:スノーシューを装着 右:雪原を思うまま!

来た道をそのままたどるのは面白みがないと、途中から道をはずれて、夏場には決して歩けない牧草地(夏場はもちろん立入禁止)の雪原を歩くことにした。

すでにトレースがあって、美しの塔へ向かって続いている。そのトレースから大きくはずれないように、しかもなるべくアップダウンの少ないルートを選んでいく。


撮影しているうちに山の神が見る間に先へ進んでいく

私が立ち止まって撮影に興じていると、いつの間にか山の神はどんどん先へ先へと歩みを進め、はるか彼方に行っていた。待ってくれ~!

スノーシュー・ハイクを堪能したころ、美しの塔が見えてきた。そろそろ終了地点だ。


美しの塔はどこからでも目印になる

13:41美しの塔に到着して、山の神とテルモスに入れて来た温かいお茶をすする。

一息ついて、体が冷える前に美しの塔を発とうと腰を上げた。でも出発前に往路で鳴らしそこねた鐘をぜひとも鳴らしたい。儀式よろしく塔内にしずしずと入り、力をこめて鐘につながれたロープを引き下げた。刹那小気味のいい音がカランカランと響く。やった! 続いて山の神も。

心おきなく美しの塔を後にした。すると今度は朝すれ違った単独行の若者と再び出会った。山の神は会ったっけとうそぶいているが(実際に覚えていない?)、私は覚えていた。その若者にしてみれば、山の神と私の格好が、山用のウェアではなく、スキーやスノボのウェアであったから否が応にも覚えていたのだろう。

14:10無事駐車場に到着した。ザックやスノーシューを車に詰め込んで、本日のお宿である山本小屋の駐車場へ向かった。本来泊り客は、ふるさと館の奥の山本小屋駐車場に車を停められたのだが、残念ながら知らなかったのだ。

山本小屋…につづく

参考:当ブログ「美ヶ原」2001年5月1日の記録

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諏訪の酒蔵めぐり

2019-01-09 | まち歩き


諏訪の酒蔵で購入。左から伊東酒造「横笛吟醸生原酒初つくり」、同「純米吟醸横笛」、酒ぬのや本金酒造「純米酒本金(ほんきん)」、株式会社舞姫「純米吟醸翠露(すいろ)」

1月5日(土)諏訪湖畔の宿、上諏訪温泉しんゆに15:00にチェックインした。部屋まで案内してくれた若くてきれいな仲居さんに上諏訪の駅までここから徒歩でどれくらいかかるだろうかと聞くと20分ですという。ええ~、そんなにかかるのか。なぜ、それを聞いたかといえば、×2の時間で酒蔵に行けるからだ。

ちと遠すぎる。レンタサイクルがありますよというが、試飲をしたら、酒酔い運転になってしまう。

仲居さんが去った後に念のためGoogleマップのルート検索をしてみると、19分と出た。泊り客に年配者が多いから、駅まで20分といっているのだろうか。酒蔵まで19分なら、ちょうど腹ごなしにもなると、山の神と勇んででかけることになった。

ホテル裏手から出て、中央本線の線路を渡り、甲州街道をひたすら駅に向かって歩く。10分ほどで上諏訪の駅前に出た。目の前には建築中の巨大スーパーがそびえたつ。そこから古い建物が立ち並ぶ街道沿いを進んでいくと、第一酒蔵舞姫を発見した。さっそく黒い格子戸を開けると、目の前に試飲している人たちが何人もいるではないか。そうか、ここはそういうところなのだ。

さっそく新酒や純米吟醸酒などをいただき、すっきりした味わいに感激する。山の神も満足げにスイスイ飲んでいる。さっそく試飲した写真右端のボトルを冷蔵庫から出して購入した。店の人には、ここの酒粕でつくったというわさび漬けも供された。とてもイケるのでおすすめだ。

次に舞姫の並びにあった麗人酒造へ。先ほどの試飲していたグループがいて、店員さんの説明を受けつつ、また飲んでいた。山の神と私はいきなりそこに加わるのははばかられ、店内を一巡りして米焼酎も造っているのかと驚きながら、でもやはり試飲コーナーに吸い寄せられた。ガラスケースの冷蔵庫で冷やされている何本ものボトルはすべて試飲OKといっていて、かなりの太っ腹。おすすめは、その日の朝しぼった酒、「朝しぼり」のようだった。

その並びにもう1軒。酒ぬのや本金酒造がある。重い引き戸をえいやと開けて中に入ると狭い。試飲するにはちょっと勇気がいるかもしれない。おそれを知らないわれわれは、試飲できますかと、年配のご主人に尋ねた。「飲みたい?」とにっこり笑うご主人。とても人のよさそうな人だ。もちろん、山の神と私は 「ぜひに」と。

最初に注がれたのは、「本醸造酒太一」。たしかにうまいのだが、本醸造は飲みすぎると頭痛を招く危険な酒(?)だ。やはりふだん飲みは純米酒だろうということで、「純米酒本金」を1本購入した。

4合瓶を2本ぶら下げて、甲州街道を横切り、いちばん行きたかった伊東酒造へ向かう。ここのブランド横笛は有名だ。若いスタッフに試飲させてもらった2本をこらえきれずに買ってしまった。1本は2000本限定販売という「横笛吟醸生原酒初つくり」、もう1本は定番の「純米吟醸横笛」。山の神と2人、収穫、収穫とにんまりと笑みを浮かべ、じゃあ、帰るかと踵を返したのだが、重大な忘れ物があった。

もう1軒、真澄で有名な宮坂醸造に寄っていなかったのだ。ホテルに戻ってからそのことに気づいた。宮坂醸造に行っていれば、その傍に諏訪商工会議所の地場産品コーナーもあったので回れたはずだった。まあ、次回のお楽しみにとっておけばいいか。

横笛 純米吟醸 美山錦 720ml 伊東酒造 [ 信州 ・ 長野県の地酒 ]
横笛
伊東酒造
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元日から登山靴メンテ

2019-01-01 | 山道具&ウェア


我が家の玄関で登山靴メンテ中

やらねば、やらねばと思いながら先延ばしになっていた登山靴のメンテを始めた。元日だというのに重い腰を上げたのは、次の山行(1月4日)が雪のあるところを計画しているから、もうまったなしなのだ。靴紐をはずしはじめると、それと気づいた山の神が色めきたった。

「私のもやってくれるのかな」と、背後から覗き込む。

しかたなく、山の神の登山靴も靴紐をほどいていく。なんと山の神の登山靴は購入以来メンテをしたことがない。先端が毛羽立ち、えぐれてボロボロになっている。こんな状態になるまで何もせずに放置するとは、かわいそうな登山靴。

まずはブラシでざっくりと土やほこりを落とし、次にクリーナーで表面を押したり、なでたりして洗浄し、ぼろきれで汚れを拭いとる。 最後に強引に撥水剤を塗りたくっていく。あとはしばらく放置して自然乾燥させ、紐を通すだけだ。

たったこれだけの作業なのに億劫なのはなぜだろう。要は気合の問題か。

ときどきメンテをしないと、山の神の登山靴のように深刻な傷みが生じ短命になるので、みなさんご注意を!

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