目指せ! 標高1122メートル

山の神にお供して歩きつづける、ある山のぼら~の記録。ネイチャー、冒険の本もとりあげるよ。

200名山、経ヶ岳

2016-08-14 | 山行~中央アルプスと御嶽山・白山

標高 2296.3m 長野県

2016年8月7日(日) 晴れ

メンバー 私単独

コースタイム 6:44仲仙寺駐車場(?)6:54--7:50四合目7:58--8:28五合目--8:53六合目9:00--七合目--9:55八合目10:05--九合目--10:48経ヶ岳山頂(昼食)11:15--12:19七合目12:25--13:09四合目13:14--14:00駐車場

夏に歩くには、ちと暑く、しかもロングコース。8合目の展望はいいけれど、急登ばかりで健脚者向きといった山だった。いまは5月にトレランの大会「バーティカル・リミテッド」も開催されていて、あまり二百名山に選ばれるような風情や楽しさはなかった。

まずこの山を調べて、おののいたのは、2008年版の昭文社山地図によれば、標準コースタイムがピストンで8時間40分もかかることだ。でも以前遠足登山をやっている映像を見た記憶があって、このコースタイムは間違っているというヘンな確信があった。ヤマレコでチェックすると、同コースは7時間10分になっていた。これなら、東京からの日帰りも可能だ。ヤマレコ・タイムをベースに計画を立てた。

 
左:仲仙寺の駐車場? 右:予定していた伊那市考古資料館の駐車場

本日の山行は、山の神が嵐のコンサートで長野に行くというので、単独行だ。気合いとともに早起きし、3:54自宅を出発。山の神といっしょのときは、朝食に必ず40分とっているが、車の中でパンをかじりながら移動し大幅短縮した。中央道の最終PA、辰野にコンビニがあって、ラッキーとばかりに昼食の買出しをし、伊那ICで下りた。

カーナビの指示に従い、たちまち目的地近くまで来た。6:44車を置こうと思っていた考古資料館にしては、建物の感じが違うなと思いつつも、1台停まっていた先着の車に横付けにした。山支度を始めると、すぐに軽自動車が1台隣に滑り込んでくる。トイレに寄って出発するときにまた1台やってきた。このコースは長いせいか、この時間でもう、このドライバーが本日の最後のトレッカーだということが、下山時に判明した。驚くことにこのコースは、ダムからの道はあるものの、こちらの仲仙寺から登って、ピストンが普通だから、嫌が応にも入山した全登山者と会うことになる。

歩き出してものの1分ほどで、伊那市考古資料館が出てきた。なんだこんなところにあったのかと、駐車スペースを覗くと、車は3台。意外に少ない。そのまま舗装された坂を上がり、どん詰まりの羽広観音前を道標に従って、右へ折れていく。

 
左:羽広観音 右:四合目

観音様から離れていくと、4駆なら走れそうな未舗装の林道になる。道標がしっかりついているので、まず道に迷うことはない。風がそよともしない薄暗い道が続き、汗がどんどん吹き出して、早くものどの渇きを覚える。やがてトレランで使用したのか、「ピット1」なる標示が出て来て、待ってましたとばかりに水分補給した。そのまま腰は下ろさず先へと進む。

少し明るい道に出ると、微風が頬をなで、暑さもやわらぐ。7:50には、ダムへ下る道との分岐、四合目に到着した。ザックを下ろして、お茶を飲む。先はまだ長い。

 
左:フシグロセンノウ 右:キオン

この辺りから、登山道をにぎわすように、そこここに花、花、花と壮観。オレンジ色の大きな花を咲かせているフシグロセンノウがまず目につく。こんなにたくさん咲いているのは初めて見た。そして黄色い花びらを細長く伸ばしたキオン。山の日のテレビ番組で紹介されていて、初めて名前を知ったタマガワホトトギスは群落をつくっていた。そしておなじみのシャジン。

  左:タマガワホトトギス 右:シャジン

腰掛け用に丸太が置かれている5合目で水分補給して、先を急ぐ。しかし一向にペースは上がらず、むしろ足取りは重くなっていく。汗を大量にかいて、やたらと水分補給しているときは、バテる兆候だ。

 
左:見晴らしのいい七合目 右:八合目のヤナギラン群落(復路撮影)

8:53六合目に到着。年配夫婦が先に休憩していた。ほどなくして駐車場で私の車の隣に来たお兄さんが軽快な足取りで追いついてきた。この後彼とは、山頂まで抜きつ抜かれつで登ることになる。ただこのお兄さんは小刻みに休むので、そのたびに追い抜かざるをえず、その後また追いつかれて道を譲るという繰り返しだった。

七合目は通過。そこから横移動すると、すぐに急登になり、一所懸命登っていくと、樹木の切り払われた八合目に到着する(9:55)。暑さと疲労でだいぶヘトヘトだ。そのうち先ほど追い抜いたばかりの若者3人パーティが上がってきた。彼らはここが目的地だったようで、その後山頂で会うことも、すれ違うこともなく、なんと下山時に五合目で休憩している彼らを目撃することになった。たしかに八合目までの山歩きは手軽で、山をやっていない仲間とお弁当を食べに来るにはいいかもしれない。見晴らしは抜群で、伊那谷と南アルプスを一望でき、右手には、樹木の間から木曽駒も見える。


八合目は開けていて、展望抜群。南アルプス方面


八合目からの中央アルプスはちょうど真ん前に木が仁王立ち。この写真は、経ヶ岳山頂手前で撮影。宝剣がよく見えた

 
左:クガイソウ 右:マツムシソウ

八合目は、濃いピンク色のヤナギランの群落がある。ヤナギランといえば、8月後半というイメージだが、よく見ると、まだまだこれからという咲きっぷりで、花芽がどんどん伸びている。一方では、クガイソウやマツムシソウも花を付けていて、色とりどりなのがいい。

 
左:石仏もあった九合目 右:九合目からはだいぶ下ってがっくりくる

10:05八合目を後にする。九合目で山頂までもう少しだと思ったのもつかの間、なんとここから、道を間違ったかというくらい、したたか下る。そして下ったのちには、長い急登が待っている。まったくトレーニング・コースかというくらい意地悪だ。

 
左:経ヶ岳山頂 右:山頂にはアーティスティックな石仏も

10:48ヨレながらも、予定よりも早く経ヶ岳山頂に到着した。樹林帯の中ではあるけれども、木曽駒の方角が少し木がまばらになっていて、ちょっとだけ展望がある。写真を撮った後、やれやれと腰を下ろし、昼ごはんにした。朝食が早かったので、腹はすきまくっていた。おにぎりにかぶりついていると、不快なことにどんどん虫が寄ってくる。虫除けパッチをザックとキャップに貼り付けていたのだが、あまり効果はなかった。

さっさと食べて11:15下山開始する。復路は、基本ずっと下りなので、サクサクと進む。七合目手前で追い越した年配の夫婦が登ってきた。本日最後のサミッターのようだ。

七合目と四合目で短かめの休憩をとっただけで、暑いこともあり、早く下りたいとそれだけを念じて、足も速まったようだ。駐車場に到着したのは、14:00だった。予定より1時間も早い。これは渋滞も短く済みそうだと、内心ほくそ笑んでいたのだが、そうは問屋が卸さなかった。中央道に上がって快調だったのは一瞬で、双葉ジャンクションで事故渋滞、そしていつもの勝沼あたりからの渋滞、小仏トンネルからの渋滞、八王子からの渋滞などで、なんとプラス2時間半。自宅に着いたのは、優に19時を回っていた。

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広河原から恵那山再訪

2013-11-02 | 山行~中央アルプスと御嶽山・白山

000img_7081標高 2189.8m 岐阜・長野県

2013年10月13日(日) 晴れ

メンバー 山の神と私

コースタイム 5:20峰越林道ゲート前駐車場5:33--6:00広河原登山口--6:25 2/10ポイント手前6:30--7:56南アルプス展望地8:03--8:58恵那山山頂(昼食)9:43--10:30南アルプス展望地10:37--11:56木谷川河原12:03--12:30駐車場

恵那山再訪。でも前回はいつ行ったんだっけと手帳を繰っていくと出てきた。それは1997年のゴールデンウィークだった。山頂までの最後の横移動が長かったなというくらいの記憶しかなく、当時の記録を読み返してみた。神坂(みさか)峠から登っていて、16年も前でまだ若かったこともあり高速登山をしていた。ただ終日展望なしの曇天ということもあり、おのずと足を速めたということもあるだろう。神坂峠を9:50に出発し、大判山11:10。二の宮で昼食、13:45山頂、ピストンで神坂峠に17:15下山というコースタイムだ。翌日が雨の予報でそのまま東京へトンボ帰りしていた。しかし中央道50km渋滞、SAで仮眠とって早朝の帰還となっていた。日帰りした記憶があったのだが、実際は日帰りではなく、翌日に戻っていたわけだ。

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左:弓の又オートキャンプ場 右:広河原登山口

さて、今回の山行に戻ろう。前泊は弓の又オートキャンプ場(1区画¥3,000)。静かなキャンプ場で、すぐ下にはせせらぎがある。非常に居心地のいいキャンプ場だった。しかも夜は久々に満点の星空を堪能できるというおまけつきだった。管理人さんは親切な方で、恵那山に行くなら、早朝に駐車場に行かないと、停めるスペースがなくなるわねとアドバイスをしてくれた。さらにこの時期は空いているからテントは張りっぱなしで、下山後の撤収でいいわよという申し出までいただいた。もちろんその言葉に甘えることにした。ありがとうございます!

翌朝は、アドバイスに従い4:00起床。軽く朝食をとって、5:00にはキャンプ場を後にした。峰越林道のゲート前にたどりつくと、すでに駐車場は満車に近い。キャパは全部で20数台といったところか。まだ日が昇っっていない暗がりの中、ヘッドランプの明かりがうごめいていた。そろそろ出発しようかという人が身支度をしているのだ。トイレが1つだけ設置されていて、入れ替わり立ちかわり使用している。

少しだけ空がしらみ始めたころ、山の神と私は出発した。林道の路面が白く浮きあがって見えるから、ヘッドランプはとくに必要ない。歩き始めると、目の前をテンらしき動物が猛烈なスピードで横切っていく。人の気配に驚いて逃げていくのだろう。数分後にはまたテンらしき動物がすばしこく駆け抜けていく。夜明けとともに、ねぐらに帰るのだろうか。林道をもくもくと歩いていくと、30分弱で広河原の登山口に到着した。

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左:木谷川を渡る 右:紅葉が始まった山の斜面

水分補給して登山口から木谷川の河原に下りる。そこからいっきに急な上りが始まった。上り始めてすぐに東の空からご来光となる。あたりは一気に燦燦と注ぐ太陽光で照らし出される。そのうち林道を歩いている登山者が垣間見えた。駐車場にいた車中泊の人たちのようだ。明るくなって皆出発し始めたのだろう。

カラマツやダケカンバの気持ちのいい森を抜けていく。地元の人が、目印につけた2/10ポイントの手前でレイヤー調整のため休憩。そのうち山の神と私を、単独者や若者2人組が大またで追い抜いていく。

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左:伊那谷は朝霧に包まれていた 右:笹とダケカンバの道を行く

樹林帯を抜け、開けたところに出ると、伊那谷の朝霧が目に飛び込んできた。雄大な景色、まさに絶景だ。そのうち、早朝だというのに、もう下山してくるカップルとすれ違う。山頂付近の避難小屋に泊まったのだろうか。

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左が御嶽山、中央に乗鞍岳、奥に北アルプス

7:56展望をつくるために刈り払ったと思われる場所から、御嶽山や乗鞍が見えた。天気がいいと、いろいろと余得に恵まれて、うれしい限りだ。

このコースはいたるところから、南アルプスの全貌が見え、山座同定にみな喧々諤々だ。こんなにすっきり見えることは、そうそうないだろう。

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南アルプスの大展望

南アルプスの展望地で休憩したのち、がんがん上っていくが、山頂にいたる稜線にはいっこうに着かなかった。そのうち後ろからきた単独行の山ガールに抜かれる。今日のペースは遅いのか? 山の神に問いつつ、速くはないわなあとひとりごちた。気合を入れ直して、急な上りを登り切ると、稜線らしきところに出て右へ折れた。ここから30分くらいか、やはりだいぶペースが遅いなと思っていたら、たちまち山頂に着いてしまった。地図の見方を誤っていたようだ。時計を見ると、8:58。思ったほど遅くもない。

山頂に設置されている展望台に上ってみたが、さしたる展望はない。到着した人は一様にそうするのだが、皆すぐに降りてくる。つまらないからね。

さて、山の神とちょっと小腹が減ったねといいながら、まだ9:00なのだが、昼食にすることにした。今日は4食になりそうだと思いながら、カップラーメンを食べ始めた。そのうち、おそらく下の駐車場にいた人たちだろう。次から次へと登山者が到着して、山頂はいつの間にか優に10人以上はいる。

下山開始は、9:43。百名山だけあって、登ってくる人は多く、何度も道を譲りながら、元来た道を下っていった。上り時に休憩した南アルプスの展望地、そして広河原登山口直下の木谷川の河原と2度の休憩をはさみ、駐車場には12:30無事にたどりついた。

その後は弓の又オートキャンプ場に戻り、テント撤収、帰途についた。とはいっても、そのまま帰っては渋滞に巻き込まれるだけで芸がないので、予約しておいた諏訪のビジネスホテルで1泊した。ホテルの近所のお好み焼きやで、生ビールをあおりながら、鉄板焼きやら粉モノやらをたらふく食って、翌朝ガラガラの中央道を走って東京に戻ったのであった。

前日の南木曽岳へ戻る

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高野槇が印象的な南木曽(なぎそ)岳

2013-11-01 | 山行~中央アルプスと御嶽山・白山

000img_7014標高 1676.9m 長野県

2013年10月12日(土) 晴れ

メンバー 山の神と私

コースタイム 南木曽岳駐車場9:05--9:47上り・下り一方通行の分岐9:57--金時の洞窟--11:10南木曽岳山頂--11:15見晴台--11:30南木曽岳避難小屋上手の展望地(昼食)12:12--13:37上り・下り一方通行の分岐13:47--男滝・女滝--14:40駐車場

4:40頃家を出発するも、3連休初日とあって交通量はいつもより多い。なるべく先へ進んでおこうと、いつもだったら休憩する双葉SAを通り越して、八ヶ岳PAに入った。しかしなんと駐車スペースがない。しかたなくPAを出て諏訪SAまで足を延ばし、そこで朝食とした。このとき東京では40Kmの渋滞と出ていた。恐るべし3連休!

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左:南木曽岳駐車場 右:南木曽岳山麓避難小屋。この小屋の前に駐車スペースがある

2008年4月に新しくできた飯田山本インターで下りて、コンビニで買出し。昼神温泉を越えて、山道を進んでいく。そろそろかと思っているうちにカーナビ指示の右折を通り越してしまった。どうせ次の道で右折しても目的地には着くはずと思ったのが、とんでもない間違いだった。これが結構狭い道で、難儀してしまった。それでも強引に上へ上へと車を走らせると、なんとか南木曽岳駐車場に到着できた。駐車スペースは、私たちが停めて、残り1台。そこにすぐに関西ナンバーの車が滑り込んできて満車となった。

9:05身支度を整え出発。林道を歩いていくと、ほどなくして山麓避難小屋が出てくる。ここにも車が停められるではないか。キャンピングカーが1台駐車していた。避難小屋隣のトイレに寄って再出発する。

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左:左は上り専用。右は下り専用 右:分岐からすぐ、金時の洞窟

薄暗い森を抜けていくと、先ほど歩いてきた林道に出る。金時の産湯に使われたといわれている池を越え、また登山道が始まる。

9:47上り専用と下り専用のそれぞれ一方通行の道が合わさった分岐にさしかかる。この地点は小広くなっていて、さも休んでくれと言わんばかりだ。もちろん山の神とともに休憩。足の速いご夫婦が山の神と私のそばを大またに通過していく。ここから指呼の間くらいのところに金時の洞窟がある。登山道からぽっかりと開いた暗い穴が見える。たしかに野宿できそうな洞窟に見える。

001img_7005 悠仁親王殿下のお印「高野槇(こうやまき)」

高度をかせいでいくと、悠仁親王殿下のお印になっている高野槇の登場だ。まず葉の太さに驚かされる。そして大きさにも。テレビや新聞で見ていたときには、エラく地味に見えたのだが、実際に見ると、ご立派な木で思いのほか高貴な印象だ。

その後しばらくは、トレーニングコースのような急登が続く。にもかかわらず、機関銃のようにしゃべりつづける元気な女将2人組が前を歩いていた。時折話に熱中して、歩みが止まるため、こちらもついには追いつき、追い越すことになった。

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左上:リンドウ 右上・左下:紅葉がきれいで思わずパチリ 右下:かぶと岩

途中、秋らしくリンドウを発見。葉を朱に染めたもみじも散見される。そろそろ休憩したいなと思っていると、右手に山頂直下のシンボル的な岩、かぶと岩が出現した。もうすぐ山頂だから休まずに一気だと山の神にいって、どんどん登っていった。

11:10南木曽岳山頂。樹林帯の中で、まったく展望はない。写真(冒頭)を撮ってすぐに見晴台へ移動した。しかしそこは、若者パーティが気持ちよさそうに休憩をしていた。狭い場所なので、やむなく移動する。

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左:笹原の下のほうに赤い屋根 右:南木曽岳避難小屋

笹原にさしかかると、右に獣道かと思われるような道が延びていた。好奇心に駆られて入っていくと、石碑があって、その先から見下ろすと、笹原の向こうに赤い屋根が見えた。なんの建物なのだろう。

ん~、それにしても絵のようないい景色。ここでお昼にしたいところだ。しかし、周りを見渡しても手ごろなスペースがない。一面笹原に覆われている。残念だけれども、来た道を引き返すことにした。

分岐に戻って少し下ると、避難小屋に出た。そしてにぎやかなおばちゃんたちの声があたりに響きわたっている。どうやらランチタイムのようだ。山の神と私もおばちゃんたちの声のするほうへ上っていき、そこでお昼にすることにした。そこはちょっとした展望地で、中央アルプスが一望できた。あいにく大きな雲がしばらくかかっていたのだが。

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中央アルプス方面、手前は摺古木(すりこぎ)山、安平路(あんぺじ)山

12:12下山開始。振り返ると、なかなかの絶景だ。笹原の山と紅葉の赤のコントラストがとてもいい。

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南木曽岳の稜線

摩利支天への分岐が出てきて、迷わず摩利支天へ向かう。すぐにどん詰まりになり、巨石がごろんと前を塞いでいる。手がかりがなく登りにくいのだが、強引にその巨石の上によじ登ってみた。お山の大将気分になれる。あいにくと目の前にあるはずの恵那山を厚い雲が覆っていた。山の神はそんな危ないところには行かないと、下でたたずんでいた。

 

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摩利支天から恵那山方向を望む。

摩利支天の分岐に戻ると、鎖やはしごが延々とつづく下山道が待っていた。しばらくしてどこかで休もうかと山の神と言葉を交わしたのだが、狭い登山道が続くだけで、一向に休めそうなスペースがない。そのうち右手に見えていた尾根がしだいに近くに見えてきて、もうすぐ分岐じゃないのかな、それなら、いっそのこと、そこまで行ってしまおうと、ひたすら忍従の下りとなる。

昼食をとった展望地から1時間25分ぶっとおしで歩いて、上り時に休憩した分岐にたどりついた。かなりの疲労度だ。休みなしで歩くとやはり、疲労度も増すというものだ。

005img_7042 006img_7050 左:男滝 右:女滝

分岐でしばらく休んで、あとは来た道を戻るだけの消化試合と思っていたら、滝への分岐に出た。そうだよ、帰りに寄ろうといっていた滝だ。水流の多い男滝。そしてたおやかな流れの女滝。滝の間近まで行って撮影した(上)。みなさん、滝なんてと、カットしてしまう人も多いけれども、一見の価値ありです。

滝で寄り道して、駐車場には14:40に到着した。

さてと本日はお泊りだ。明日は恵那山へ登るのだ。昼神温泉のコンビニへ寄ってビールや食料の買出しをし、弓の又オートキャンプ場へと向かった。

恵那山へつづく

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水芭蕉と白山ビューの取立山

2012-06-16 | 山行~中央アルプスと御嶽山・白山

取立山 標高 1307m コツブリ山 1264m 福井県

2002年5月6日(月) 晴れ

メンバー 山の神と私

コースタイム 10:05登山口駐車場10:15--11:00白山ビューポイント11:15--11:25取立山山頂11:30--11:55水芭蕉群生地12:05--12:15コツブリ山(昼食)13:05--14:00頃 大滝14:05--14:25登山口駐車場

越前大野の宿を8:45にチェックアウトした。最初の予定では、名前に惹かれて、赤兎山に行く予定であったのだが、残雪のため小原林道が6月18日まで通行止めになっていた。例年この時期は通行できないようだ。そこで、行き先を急遽変更し、赤兎の手前にある低山、取立山へ向かうことにした。行ってみて驚かされる。白山の眺めはいいし、水芭蕉の群落はあるし、滝はあるしで、全国的には有名ではないが、ジモティに愛されているなかなかいい山なのだ。

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左:名水100選の越前大野 右:通行止めの看板が出ていた小原林道

国道157号から林道に入り、その終点に取立山の登山口がある。10:05に到着した。ジモティの車ばかりで、さすがに東京ナンバーは見当たらない。福井県だからねえ。さっそく係りの人に駐車場代を¥500とられる。10:15ザックを背負って、さあ、出発。周囲には、家族連れが目立つから、格好のハイキングコースなんだろう。

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左:取立山登山口駐車場 右:取立山山頂

ほとんどなだらかな道を上がっていく。高原台地といった趣で、気持ちのいい山歩きを堪能できる。白山の頭がちょっぴり見える場所で1度休憩を入れ、取立山山頂には、11:25に到着した。すでに大勢の登山者が休んでいた。雪をかぶった白山連峰が目の前には広がり、絶景をおかずにごはんの人も大勢いた。昨日の荒島岳とは、好対照だ。天気にも恵まれ、展望もいいし、山頂も広くて快適だ。

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水芭蕉の群生地

山頂から30分ほどで取立平避難小屋に下ってきた。小屋の軒下には、びっしりとおばちゃんたちが休んでいて立錐の余地もない。水分補給しようかと思ったが、気圧されて、そのまま通過する。小屋からすぐのところに水芭蕉の群生地があり、山の神にそこまで行ってしまおうと提案した。

水芭蕉といえば、「尾瀬」、そして「6月」が真っ先に思い浮かび、まだまだ花は先かと思って行ってみると、予想を裏切って、みごとに咲いていた。ここ取立では、この時期が花の盛りのようだ。水芭蕉を見ながら昼食にしようかと、山の神にたずねると、いいねというが、適当な場所が見当たらない。結局そのまま歩き続け、次のピークへ移動することになった。12:15コツブリ山山頂に到着した。広い山頂で、取立山山頂以上に白山連峰がよく見える。ここまで足を伸ばした甲斐があった。ゆっくりのんびりの昼食となった。

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左:大滝にて山の神 右:杉山鉱泉

13:05下山開始。石ころだらけの歩きにくい道にぶつぶつと不平をこぼしながら下る。14:00頃大滝に到着。マイナスイオンをふんだんに浴びて休憩だ。そこから先の行程は、ほとんど横移動で14:25駐車場に着いた。

帰途は、近所にある一軒宿杉山鉱泉に立ち寄ってみる。鄙びた感じでいいが、取立山にいた登山者が一風呂浴びようと押しかけてきていて、お客さんは多かった。でも汗を流せて、さっぱり、すっきりして、だいぶくつろげた。かなり。まったりと……。そろそろ行くかと、時計を見ると、16時を指していた。ああいつの間に。

高速にあがるとすぐに渋滞にハマッた。郡上八幡から美濃までのろのろ運転となる。結局、東京の家に着いたのは日付が変わり、午前1時近かった。

前日の荒島岳へ戻る
前々日の永平寺へ戻る

参考: 白山PART1http://blog.goo.ne.jp/aim1122/d/20110829

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印象薄い百名山、荒島岳

2012-06-10 | 山行~中央アルプスと御嶽山・白山

別名 大野富士 標高 1523.5m 福井県

2002年5月5日(日) 曇りときどき晴れ 

メンバー 山の神と私

コースタイム 8:15勝原(かどはら)スキー場登山口8:30--9:10リフト最高点9:15--10:00ブナ林10:10--10:35シャクナゲ平10:45--11:35荒島岳山頂(昼食)12:30--13:25シャクナゲ平13:35--14:25ブナ林14:35--15:30登山口

10年前のGW山行である。深田久弥の百名山でもっとも地味な山、荒島岳を目指した。私にとっても非常に印象の薄い山である。自分で書いていた山行記録を読み返し、写真を見て、おぼろげながら思い出してきた。

6:30頃起床。扇屋の7:00の朝食をかきこんで7:45に出発した。途中昼飯をファミマで買出しし、登山口である勝原スキー場(2010年春をもって廃業)には、8:15に到着した。昨日の雨模様から天候は回復基調で、駐車場にはすでにだいぶ車が停められている。

8:30駐車場を後にする。歩き始めて早々にガスがたちこめてきて、先が危ぶまれる。途中横目にヨモギとり(?)の年配のご夫婦を見ながら、スキー場のなかの急登を延々と行く。日は照りつけていないが、かなり暑い。汗をかきかき、やがてリフトの最高点に着いた。その頃にはだいぶガスははれて、下のほうを見渡せるようになる。山の神とここで腰を下ろし水分補給だ。おばさん2人が日陰の涼しげな場所で先にくつろいでいた。

004p5051033 新緑のブナ林を抜けていく

スキー場を離れ、高度をかせいでいくと、新緑のブナ林がさわやかな装いで続いている。この山の最大の魅力はこれかね。ブナ林で1度休憩をはさみ、シャクナゲ平には10:35到着。いつの間にかまたガスってきていて、視界は非常に悪い。

 

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3点とも:荒島岳山頂

シャクナゲ平から、等高線の詰まった、もちが壁を越え、ちょっとしたアップダウンを進むと、たちまち山頂だ。荒島岳山頂には11:35に到着した。上空に少しだけ青空がのぞいているが、曇り基調で、ガスが山頂にも上ってきている。ガスがなければ、白山がよく見えるはずなのだが。この山の印象が薄いのは、この山頂ビューがなかったせいもあるかもしれない。晴れていれば360度の大展望を楽しめるという。

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左:稜線には雪がまだ残っていた 右:下界はガスでかすんでいた

スキー場の上りでは、暑くてだいぶ汗をかいていたのだが、山頂は寒かった。稜線の残雪をなめてくる風が冷たいのだ。フリースを着こんでの昼食となった。

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左:ブナの美林 右:晴れ間が出てきたブナ林でポーズをとる山の神

山頂は登山者であふれかえり、非常ににぎやかだったが、12:30下山しはじめると、瞬く間に静寂が訪れる。

13:25シャクナゲ平に戻る。上りのときはガスっていて、何げなしに通過してしまっていたのだが、シャクナゲ平なのだから、シャクナゲの群生地だろうし、花の一輪くらい咲いているだろうと辺りを探し回る。あった! ホントに一輪しか咲いていない。偶然の出合いに満足していると、今度はカタクリの花を発見。意外に今日はラッキーなのかと山の神に問うと、きれいに晴れていればねえと。道は昨日の雨のせいで終始ぬかるんでいて歩きにくかった。

15:30駐車場にたどりついた。

取立山につづく
前日の永平寺に戻る

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