目指せ! 標高1122メートル

山の神にお供して歩きつづける、ある山のぼら~の記録。ネイチャー、冒険の本もとりあげるよ。

御座山(おぐらさん)

2010-08-18 | 山行~信越

標高 2112m 長野県

2009年8月18日(火) 晴れ

メンバー 山の神と私

コースタイム

8:40白岩登山口8:53--9:57見晴台10:10--11:15御座山山頂(昼食)12:10--13:00見晴台13:10--14:00登山口

平日休みをとって、日帰り山行を敢行。山の神も休んじゃえと職場に連絡して同行する。5:00過ぎ中央道に上がる。談合坂SAで朝飯。長坂ICで下りて、141号を延々と移動。小海で124号に入る。とにかくこの山はアクセスが悪い。そのせいもあってか、200名山に入っている割には知名度が低い。

白岩登山口は、高原キャベツの畑の上。林道のどん詰まりにあった。ガイドブックによると、15台くらいの駐車可となっていたが、3,4台がせいいっぱい。どうやら、駐車スペースは畑に化けたようだ。このスペースがいっぱいの場合は、長者の森にトイレ付きの大駐車場が整備されているので、そちらにいくほかない。でも最初からそのほうがいいかもしれない。何せ白岩はキャベツ畑の狭い道、作業道だ。作業車両が走ってくると、すれ違うのも一苦労だ。

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左:窮屈な駐車スペース 右:登山口にはポスト

8:53に登山口をスタートした。しばらく快適な樹林帯を歩く。すぐに稜線歩きになり、長者の森からの道が合わさる。

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9:57見晴台に到着した。名前のごとく、見晴らしは良好。ここからの御座山は緑美しき山に見える。

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見晴台から前衛峰はすぐだ。水分補給して出発する。平日のせいか他の登山者には、まったく会わない。黄色いヘルメットをかぶったおじさんとすれ違うが、登山者には見えない。上の避難小屋周辺で作業でもしていたのだろうか。

001img_2685  前衛峰1992m

急登を越えていくと、しばらくなだらか。樹間に避難小屋が見えてくる。

07img_2687  まだ新しい避難小屋。この背後に山頂。

11:15御座山山頂到着。岩稜の山頂で、切り立っている。下を覗くと恐ろしい。ただし周囲360度を見渡せ、晴れていれば最高の眺望を楽しめる。

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以下4点は山頂からの眺め。

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仕事を押し付けてきた会社の同僚Kさんにケータイメールで山頂写真を送信。それからゆっくり昼食。家から持ってきたアルコールフリーのビール風飲料を試してみる。まずすぎ! さすがに醗酵させずに作るとこんなものか。昼食の間も山頂には誰も登ってこず、静かなひとときをのんびり過ごした。12:10下山開始。

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来た道をたどる。13:00見晴台で休憩。14:00に登山口に戻った。下界は猛暑で、何か冷たいものをと、車で移動中、道の駅南きよさとに吸い込まれていく。信玄ソフト¥350を買って、涼を得る。黒蜜がかかっていて、ついでに信玄餅も付いているソフトクリーム。

16:00頃須玉IC。ふだんの日曜のように渋滞し、都内には19:30着だった。

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雨乞岳

2010-08-16 | 山行~中央線沿線・大菩薩

標高2037m 山梨県

2009年7月20日(日) くもりときどき晴れ

メンバー 山の神と私

コースタイム 7:10ビレッヂ白州上の登山口駐車場7:20--7:50分岐7:55--8:32樹林帯で休憩8:42--9:50雨乞岳山頂(昼食)10:43--11:50分岐11:55--12:20駐車場

雨乞岳といえば、石尊神社からの登山コースが一般に知られているが、もっと気軽に登れるコースが整備されている。ヴィレッヂ白州の上部から登るコースだ。今回はそのコースをたどることにした。

4時起きして、中央高速にあがり、双葉SAで朝食。小淵沢ICでおりて、途中甲州街道沿いのセブンイレブンにて買出し。登山口にトイレがないので、ここで借りる。ヴィレッヂ白州の道標があるところで右折し、くねくねと山道をあがっていくと、ヴィレッヂ白州がある。そこからちょっと上った地点に、お目当ての駐車場スペースがある。先着様はなし。

 

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一番乗りはいいが、空は白く、うっそうとした森に入っていく感じの登山口は不気味な感じだ。

001img_2605 登山口入ってすぐのところに、クマさんがいるよと張り紙

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落葉松林の中を登っていく。登山道はよく整備されている。

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登山口から30分ほどで、分岐があらわれる。ここで水分補給。

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下草は笹が多い。8:32樹林帯で休憩。笹ノ平を越えていく。

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いっきに登りつめると、雨乞岳山頂。9:50 雲が多いが、青空ものぞく。途中誰にも会わなかったが、山頂には先着様1名。石尊神社コースからは夫婦づれや、単独の年配の方が登ってくる。登山口から4時間かかったという。やはり石尊神社コースは長い。昼食には早いが、腹が減ったので、そのままコンビにおにぎりをほお張る。

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山頂の南面が開けていて、眺望よし。下左は甲斐駒。右は雲海の向こうに富士山。

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10:43下山開始。いつの間にかガスが湧いてきて周囲が白くなっている。ピストンで来た道をたどると、意外にも単独のおじさんや親子連れ、年配のパーティが登ってくる。そろそろ昼どきだから山頂でメシにするには、ちょうどいい時間帯だ。われわれの登り始めた時間が早すぎだったのだ。 これだけ人が来るということは、このコースもだいぶ知られてきているようだ。途中小休止を1回とり、12:20下山。

帰路、道の駅はくしゅうに寄り道して、農産物を購入。くつろいでから13:30頃高速にのると、一宮御坂あたりからもう渋滞で、そこから都内まで断続的に駐車場状態だった。いやはや疲れます海の日連休最終日。

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高原山(釈迦ヶ岳)

2010-08-13 | 山行~尾瀬・栃木・茨城

標高1795m 栃木県

2010年8月8日(日) くもり一瞬晴れ間

メンバー 山の神と私

コースタイム 7:40大間々台駐車場7:54--(見晴らしコース)--8:38八海山神社8:48--9:37樹林帯休憩9:47--10:20釈迦ヶ岳山頂(昼食)11:20--12:38八海山神社12:50--(林間コース)--13:30駐車場

5時前に首都高に上がるが、もう混んでいる。東北道も油断しているとすぐに渋滞が始まりそうなくらい交通量はある。なるべく先へ進んで朝飯にしようと、がんばって走って都賀西方PAまで足を伸ばす。矢板ICで下りて、大間々台の駐車場へ。7:40着。

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左:大間々台駐車場。
奥がトイレ。写っていないが、手前に展望台がある 右:平坦な林道が続く

天体観測で有名な場所なのか、素人の持ち物とは思えないような巨大な天体望遠鏡が並べられていた。夜通し観測していたのか、帰り支度の人たちもいて、車に機材を積み込んでいた。7:54山の神と駐車場を出発した。気温は22℃ながら、比較的涼しいほうだ。

林道を歩いていると、ぶらんぶらんと小さい青虫が自分の出した糸を伸ばして目の前で揺れていた。危ないと、よけたところ、ちょうどそれめがけて飛んできたトンボが青虫をキャッチ。おお、これぞ弱肉強食。

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左:林道から登山道へ  右:八海山神社 

見晴らしコースへの分岐を上がっていくと、ほどなくしてコース名どおりに開けてきて、見晴らしがよくなる。ただ天候が怪しい。天気予報では晴れであったのだが、だんだんガスが出てくる。

9:37八海山神社に到着。広々としていて、遠足でお弁当を広げるにはいい場所だ。ここで10分休憩。

05img_3722 この辺りの複数のピークを総称して剣ヶ峰という(?)

高度を上げていくと、笹薮が途中何箇所か出てくる。風が抜けていくところは涼しいが、そうでないところは蒸す。空は白いママで、いっこうに晴れる気配なし。

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途中10分休憩し、急登を汗してあがると、鶏頂山への分岐。そこから5分程度で釈迦ヶ岳山頂に到着した。10:20

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左:釈迦ヶ岳山頂。昼食後に青空がのぞく 右:山頂誰もいず。祠の後方にお釈迦様

ガスがときたま流れていく山頂で昼飯。いわゆる天然ミストで涼しい。まだ汗が引いていないので、凍らせてもって来たバイヤリースオレンジがうまい。ミストが続くと、冷えそうだ。だが昼食後には、いっきにガスがとれ、青空に。太陽の光を浴びて、笹の葉にとまっていたトンボがいっせいに飛び回り始めた。トンボの大群だ。

釈迦ヶ岳だから、お釈迦様がいるのだろうか。祠の後方に鎮座している。

002img_3734  正式には釈迦如来坐像(?)

06img_3738 釈迦ヶ岳から見える鶏頂山は、目と鼻の先。

11:20下山開始。来た道を下っていくと、本日初めて人とすれ違う。3パーティ。いまどきの山ガールもいた。夏場はやはり少なくとも標高2000メートルはないと暑いから、皆に敬遠されたのだろうか。とくに最近は猛暑つづきだからねえ。

12:38八海山神社まで戻る。休憩して、ここから林間コースへ分け入る。薄暗くて冴えない道だ。見晴らしコースをピストンしたほうが気持ちがいいだろう。13:30駐車場に到着した。観光客の車がけっこうとまっていた。

帰りの高速は、まだ時間が比較的早かったおかげもあって、交通量は多かったが、渋滞にはいたらなかった。

参考:この山の登山最適期はヤシオの開花時期である6月であるようだ。満開のアカヤシオ、シロヤシオ、つつじを愛でながらの山行は最高だろう。県民の森方面にはミツモチ山があり、ヤシオコースという指導標があった。ヤシオコースというくらいだからヤシオだらけなのだろう。次回は花の最盛期にぜひ訪れたいものだ。

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編笠山・権現岳・西岳

2010-08-07 | 山行~八ヶ岳とその周辺

編笠山 標高2524m 権現岳 2715m 西岳 2398m 山梨・長野県境

2010年7月31日(土)~8月1日(日) 31日 曇りときどき晴れ、夕方雨 1日 晴れときどき曇り

メンバー 山の神と私

コースタイム
7月31日(土) 7:17 富士見高原ゴルフ場登山者用駐車場着 7:30--8:03 不動清水 8:14--8:50 休憩 9:00--9:23 林道休憩 9:29--10:09 小広場 10:23--11:07西岳山頂(昼食) 11:40--12:30 水場 12:40--12:45 青年小屋(テント設営) 13:28--14:10 小ピーク休憩 14:20--14:40 権現岳山頂 14:50--15:50 青年小屋テント場

8月1日(日) 青年小屋テント場 6:20--6:55 編笠山山頂 7:10--7:57 樹林帯休憩 8:06--8:53 岩小屋付近休憩 9:03--盃流し通過--9:45 駐車場

久々のテント山行だったが、暑くてバテバテだった。休憩が異常に多いのはそのため。

7月31日 朝5時前に中央高速にあがると、もう混雑し始めていた。行楽シーズンまっただ中だからねえ。7:00頃、登山口にトイレはないかもしれないと、小淵沢の道の駅に立ち寄る。ゴルフ場の中には、あるんだろうけど、勝手に入っていって使用するのもなんなんで、ここで済ませる。車中泊の人が駐車場に大勢いて、トイレで歯を磨いていたり、朝飯を食っていたりと思い思いの朝を迎えている。

7:17富士見高原ゴルフ場の登山者・散策車用駐車場に到着。もう気温は23℃もある。日差しは強い。ゴルフ場からは、すでにプレーを始めているおじさんたちの楽しげな声が聞こえてくる。セミや虫の声もかまびすしい。

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左:駐車場 右:不動清水(長命水)

7:30駐車場を出て、歩き始めると、食料だ、テントだ、お茶だ、ポカリだ、ビール(1リットル)だと荷物が重すぎ、そして暑すぎで、すぐにバテバテになる。まだ歩き始めたばかりだというのに、ほうほうの体でようやく不動清水に8:03到着。もうこの時点で汗だくで、くたくた。ザックをおろしただけで、体が軽くなった感じだ。清水でのどをうるおすと、ちょっとばかり生き返った。

重い腰を上げて再び歩き始めると、天気が怪しくなってくる。雲が張り出してきて、日差しがなくなる。ただ風が出てきて、だいぶ涼しくなってきたのには救われる。でもバテバテ感はとれず、休憩ばかりとる。そのつど水分補給して、ほんのちょっとだけ生き返る。

途中で人がまったくいなかったせいか、リスに出合う。登山道を横切って、すばやく樹木の上に駆けがっていった。おお、やはり八ヶ岳は動物が多い。一度出合うと、また見たくなるものだが、その後は一向に現れずだった。

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左:小広場 右:西岳山頂

何度か林道を横切っていくと、腰かけてくださいといわんばかりの切り株に出くわす。思わず休憩してしまう。涼しい風が吹き抜けていい休憩場所だ。小広場でも休んで、再び重い腰を上げる。ほどなくすると、右側が開けてきて、編笠がど~んと現れた。

11:07西岳山頂到着。先着様は1名。登ってくるまでにすれ違ったのは、単独行の2人だけだったから、このルートは観音平からのメジャールートに比べれば、圧倒的に人が少なくて静かなようだ。

04img_3656 権現岳

05img_3658 編笠山

山頂の展望はいい。権現、編笠が目の前にで~んと構えている。雲が切れ、青空が覗いてきて、非常にいい感じだ。日陰がなくて暑いのが玉にキズだが、アルペン気分を味わいながら昼飯。高山植物の花畑もある。ヒメシャジン、ホタルブクロ、ハクサンフウロ、イワギキョウなどが咲き乱れている。ついでにハエやアブも乱舞している。ハエはいらんな。

06img_3660 水場

12:30水場着。豊富な水量で、涸れる心配はなし? 冷たくてうまい。ここで水をポリタンクに2リットル詰める。夕方になると、テント場の人が次々に水を汲みにやってくる。

水場から5分ほどで青年小屋だ。テントの受付に向かう。1人¥800、山の神とあわせて¥1,600也。テントを張り終えて、周りを見渡すと、わがテントも入れて全部で10張。この時間でこれだと、夕方になると過密状態になるかと心配したが、それは杞憂だった。最終的には26張となる。

13:28小屋に1つだけあるバイオトイレに寄り、サブザックで身軽になって権現への指導標をたどる。登り始めると、青年小屋に向けて下山してくる人たちが続々とやってくる。高度をかせいでいくと、岩稜地帯が出てくる。足場が悪いところが多く、けっこうきつい登りだ。鎖場が連続している箇所もある。

 

Img_3682 鎖が嫌いな山の神もなんなく通過

権現への途上も高山植物が咲き乱れていて壮観だ。下左はイワギキョウ、右はホタルブクロ。14:10権現手前のピークで休憩。

 

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左:イブキジャコウソウ 右:登山道から離れたところにコマクサも発見

ギボシを巻いて、権現小屋を通過。ビール片手に談笑する人たちが小屋前のテーブルにいる。早くわれわれもテント場へ戻って、一杯やりたい。14:40ようやく権現岳山頂。せっかく着いた山頂は、ガスがかかり始めていた。ゆえに展望はなし。後続の人たちは、早々に下山していく。

Img_3674 ガスってきた権現岳山頂

ガスは登山道にもたちこめてきて、天候が怪しくなってくる。急ぎ足で下山開始だ。道半ばでついに雨が落ち始めてしまう。ポツポツ程度の雨なので、雨具は出さずにそのまま先を急ぐ。そのうち本日のお泊り場が見えてきた。

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青年小屋テント場。我々のテントは残念ながら見えない。

15:50テント場到着。乾き物とともにさっそく山の神と缶ビールを開ける。このシュワシュワをゴクゴクやるのは最高だ。雨はいったん上がるが、またほどなくしてパラパラと空から落ちてくる。

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ビールの後は晩飯タイムとなる。青年小屋の煙突からも炊事の煙が立ち上っている。まもなくあちらさんもメシなのか?

8月1日 テント場の朝は早い。4時すぎに起床。朝食はスープとフランスパンをかじって終了。トイレは小屋のを借りたが、混雑していた。びしょびしょのテントを片付けて、6:20に出発。食糧をだいぶ腹に詰めたにもかかわらず、なぜか重い荷物を背負って、岩がごろごろしているところを登る。

 

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左:小さく山の神が写ってるよ 右:編笠山山頂

6:55編笠山山頂。周囲の山々にはあいにくと雲がかかっている。関西から(京都か?)とおぼしきグループに写真を撮ってと頼まれ、1枚パシャリと。朝からハイテンションの人たちだった。

10img_3699 見晴らし良好

7:10下山開始。上りと同様岩がごろごろしたところを下る。矢印が付けてあるので、ガスってなければ、らくらくたどっていける。樹林帯に入ると、薄暗くコケむしていて、すべる箇所があるので要注意だ。その鬱蒼としたコケ地帯を抜けて休憩する。 下から登ってきた単独行のおじさんが「けっこうきついねえ」とぼやきつつ、山頂を目指していく。

岩小屋付近の木漏れ日地帯で最後の休憩をとる。リスの食べ散らかした何かの実の破片がパラパラ落ちていた。鹿ふんも。そこから数分で盃流し。ここの岩はつるんとした一枚岩で独特の景観を生み出している。

駐車場には9:45に到着した。帰りは近所の立ち寄り湯、八峯苑鹿の湯で汗を流す。午前10時からの営業で、ちょうどオープンしたところだった。人も少なく非常に快適だった。露天風呂、サウナつきで1人¥600。昼メシを食べていこうかとレストランをのぞくと、12時からの営業だったのはちょっと残念だった。

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富士山最新ガイドブック2010年

2010-08-02 | 山・ネイチャー・冒険・探検の本

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『日本人なら富士山に登ろう!-初心者のための安心・安全登山術-』田部井淳子 アスキー新書

『Pen』8/15号特集「富士山へ行こう。」

 まず、田部井さんの本。この本でいちばんいいところは、山への愛情にあふれていることだ。もちろんこの本は富士登山を中心に書いているわけだが、富士山に登る前には、この山へ行って足慣らし、富士山を極めた後にはこの山がいいと、おすすめの山を次々に挙げていっている。富士山だけの一回こっきりの登山ではなく、山を好きになってくださいとの意思表示がばっちりと書かれているのだ。山の名前が出てくるたびに、なるほどその通りだと、うんうんうなずいている自分がいた。

 また、田部井さん流の登山のノウハウも詰まっていて非常に参考になる。個人的に使えそうな情報と思ったのは、手ぬぐいの使用方法。普段バンダナは使っても、手ぬぐいは使ったことがなかったのだが、汗拭きにそして日焼け防止に、常に1,2枚持っていると、便利そうだと思った。私の場合、最近はキャップを常用していて、時々それを忘れて、タオルを頭に巻いていたが、夏場は手ぬぐいのほうがいいのかもしれない。汗をぬぐっても、すぐに乾くだろうし。タオルみたいにかさばらないし。

 最後に富士山の気温について一言。フツーご来光を目指す人は多いが、明け方の寒さはハンパじゃない。事前に何かその手の情報を目にしていないと、そんなことは頭の中からふっとんでしまっている。夏場だと、大概の山では、寒いだろうなと思ってはいても、トレーナーと薄いフリース1枚くらいで用が足りてしまう。すると、なんとなくザックにはいつもそれが入っていて、そのままということに。盛夏で下界が最低気温25度であれば、富士山頂は2,3度しかないし、下界がもっと涼しいと、当然山頂は零下になる。私が富士山に登ったときには、田部井さんと同じで山頂で寒い思いをした。お鉢めぐりしてご来光まで体を温めていたっけ。

 最新の富士山本をもう1点紹介。雑誌『Pen』8/15号。富士山特集をやっている。かの世界のセブンサミッターである石川直樹氏をナビゲーターに編集部員が富士登山を敢行している。この記事がいちばん楽しめるけど、富士山をめぐる文化記事もおもしろい。たとえば、江戸時代から昭和までの富士山を描いた絵画。その時代時代の画家がいかに2次元の世界に富士山をとじこめたか。画家それぞれの感性で写し取った富士山は、さまざまな表情をもっていておもしろい。富士山の競演ですな。

参考
まいにち富士山
http://blog.goo.ne.jp/aim1122/d/20111115

日本人なら富士山に登ろう! 初心者のための安心・安全登山術 (アスキー新書 155)
クリエーター情報なし
アスキー・メディアワークス
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