はざまの庵

分類し難い存在を愛でる覚え書き by aiwendil お気軽にコメントをどうぞ。

<font size="-3">エアロソアラを購入。</font>

2006-07-16 22:22:06 | アートなど
飛行機づいている最近、またもや飛行機ネタです(笑)。
トミーから発売された「エアロソアラ」という小型飛行機を購入しました。
これ、capriccioのIWAさまのところで教えていただいたもの。
Earasoara05(←ライトフライヤーとの比較)
室内専用のラジコン式プロペラ機です。
こんなですが、ちゃんと飛びます。しかも、コントロール可能。
40秒の充電で約30秒間のフライトができます。
超小型かつ超軽量。驚きの技術です。
この飛行を成り立たせているのが超小型モーターとプロペラ。
Earosoara_motor01←心臓部の電子部品。小さい!
Earosoara_motor02←モーター駆動部とプロベラ。

いやあ、これだけのものをこれだけ安価に流通させるとは、トミー、さすがです。
機体そのものは発泡スチロール製。軽量化に腐心しているのがうかがえます。
で、さっそく飛ばしてみました。
Earosoara02
旋回飛行には成功。ただし、コントローラーから手を離せないので写真撮影はちょっと難しい。
それと、機体がとてもデリケートなため、不時着時に負荷がかかるとその後の調整が難しいです。
室内ではちょっと故障のリスクが伴います。
もっと広い、体育館などで操作してみたいなあと思いました。
ですが、値段もお手頃ですし、総じておすすめ。
子供の頃に凧や紙飛行機作成に夢中になったことのある面々には特におすすめです(笑)。
このエアロソアラ詳細は、トミーHP→こちら でご確認を。
また、amazonでの取り扱いもあるようですので気になる方は下のリンクをチェックしてみてください(笑)。

<iframe src="http://rcm-jp.amazon.co.jp/e/cm?t=hazamanoiori-22&o=9&p=8&l=as1&asins=B000C5PU8A&fc1=000000&IS2=1&lt1=_blank&lc1=0000ff&bc1=000000&bg1=ffffff&f=ifr" style="width:120px;height:240px;" scrolling="no" marginwidth="0" marginheight="0" frameborder="0"></iframe>

ところでこのエアロソアラ、真夜中に謎の誤作動をいたしました。
机に置いておいたら勝手にプロペラが回ったり尾翼舵が動いたり。
時間が時間だったのでちょっぴりギョッとしました(笑)が、ふと岩井俊雄さんのSound Lensのことを思い出して納得。
どうやらMacの赤外線ポート探索信号に反応して誤作動するようです。
Macをお持ちの方はどうぞご用心を(笑)。



<font size="-3">7/12放映ピタゴラスイッチ。</font>

2006-07-12 21:26:09 | アートなど
7/12放映分のピタゴラスイッチをみました。
今までも欠かさず録画・視聴していたわけですが、今回は特に感銘を受けた映像があったので久しぶりに記事を上げてみます。

今回はアニメーション特集。
冒頭の人形劇は導入のみにとどめ、「10本アニメ」新作と、「ポキポキアニメ」ヤカン編、「フレーミー」スイッチ編、そして「ぽてじん」や「つながりうたもりのおく」などのコマ撮りアニメも一挙放映。最後には「アルゴリズムたいそう」と「アルゴリズムこうしん」も続けて放映されました。「●と▲のしゅうだん」やピタゴラ装置新作もあり、たいそう盛りだくさんの内容でした。
私が感銘を受けたのは「ぽてじん」です。
以前の放映回にもこのコーナーはあったのですが、今回の「ぽてじん」はよりいっそうコンセプト的にグレードアップしており、見ながら思わず「うわぁ!」と叫んでしまいました。
「ぽてじん」は、各面に顔と文字が描かれた立方体が、机の上ですごろくのような正方形のマスを進んでゆくコマ撮りアニメ映像です。立方体「ぽてじん」が方向転換しながら動いてゆき、途中のマスで止まると、そのときに現れた文字が状況に見合った台詞として機能する、というしくみになっています。
これ、とてもシンプルなので、いっけんただの小ネタ的コーナーとして捉えられてしまうかもしれませんが、じつは「プログラム」という概念を実に見事に呈示している非常にコンセプチュアルな内容なのです。
殊に今日の電話編は秀逸。マスの位置と方向転換の回数によって厳密に規定された未来が、「ぽてじん」という立方体のキャラクターによって再現されてゆくさまは見事というしかありません。
もちろん、見た目も無味乾燥なんかではなく、作品全体が見ていて思わす『くすっ』と微笑んでしまうような絶妙な空気に満ちています。
シンプルながら非常にエキサイティング。
またひとつ気になる映像が増えてしまいました。
今後の展開が楽しみでなりません。



<font size="-3">ラーメンズCD「新日本語学校」。</font>

2006-07-11 21:14:03 | アートなど
公式に掲載されたのでこちらにも。
以前から各所で情報の出ておりましたラーメンズのCD「新日本語学校」。
2006年9月6日発売が確定した模様です。
これ、公演のコント音声のみを収録したCD。
以前絶版になっていたコントCD「日本語学校」の内容に「不思議の国のニポン」を追加したものだそうです。
「不思議の国のニポン」が収録されるとなると、単純計算で40分をゆうに超えることになります。
作品配置とパッケージデザインが今から楽しみです。
気になる方はamazonの商品情報で詳細をどうぞ(笑)。
(7/14追記: いつの間にかamazonの個別商品リンクがはずれていました。amazon側の不具合かと思いますが、原因不明。申し訳ありません。)

<iframe src="http://rcm-jp.amazon.co.jp/e/cm?t=hazamanoiori-22&o=9&p=8&l=as1&asins=B000GH2Q2W&fc1=000000&IS2=1&lt1=_blank&lc1=0000ff&bc1=000000&bg1=ffffff&f=ifr" style="width:120px;height:240px;" scrolling="no" marginwidth="0" marginheight="0" frameborder="0"></iframe>


<font size="-3">ヨコハマEIZONE。</font>

2006-07-10 22:58:30 | アートなど
7月下旬、横浜地区を会場にした映像アートフェスティバル「ヨコハマEIZONE」が開催されます。
明和電機の展示やNHKデジスタ関連スペースもあるようで、充実の内容が期待される催しです。
これ、少し前から気にかけていたイベント。せっかくなので都行きにあわせて足を運ぼうと目論んでいました。
ところが。
一番の関心対象であった東京芸大大学院の映像表現学科メディア映像専攻学生の発表スペースが、狙いの日に休館であることに気付き愕然とする今日。
「大喜利猿」には心を動かされなかった私もこれには激しく動揺。
勢い余って東京行きを追加しそうな勢いです。
5年前のトリエンナーレ2001を皮切りに、特に昨年から何やかやと横浜でアートづいております。
そして気が付けば観光したことがない横浜(笑)。
これを機にゆっくり横浜を楽しんでみるのもいいかもしれないと思った今宵です。

なお、「ヨコハマEIZONE」の主体イベントは7月22日(土)から30日(日)まで。
前後に関連イベントも開催されるようです。
興味のある方は公式HP→こちら で詳細をご確認あれ。



<font size="-3">TENORI-ONの演奏風景。</font>

2006-07-09 23:37:15 | アートなど
岩井俊雄氏の「TENORI-ON開発日誌」で知った情報です。
アートディレクターのキヨシ氏が運営するair artlogというブログで、2005年9月にオーストリアで披露されたTENORI-ONの演奏風景が公開されています。
ごく短い映像ですが、TENORI-ONの演奏風景を見られること自体貴重な機会ですので、興味のある方はぜひご覧になってみてはいかがでしょうか。
該当ページは→こちら

岩井俊雄氏の話題が増え、カテゴリを追加したほうが良いかもしれないと思い始めているこのごろ。
TENORI-ONの商品化が待ち遠しいです。



<font size="-3">久々の本屋。</font>

2006-07-09 21:12:30 | アートなど
ほんとうに久しぶりに大型書店へゆきました。
以下購入一覧。
「広告批評」NO.305 : 6月号がなかなか出ないと思っていたら年に一度の2か月合併号でした。特集は箭内道彦。風とロック&広告についてのインタビュー記事が主体。一ヶ月密着レポは貴重。
ところで、今号は表紙がすごい。いっけん地味ですが、実はものすごく派手。グルーヴィジョンズgood job! 面白い物好きにとっては一見の価値あり。
「演劇ぶっく」122号 : 「カラフルメリィでオハヨ」のはしゃいでいる小松さんの写真にニヤリ。「TAKE OFF~ライト3兄弟~」舞台から受けた印象そのままの小林氏のコメントにニヤリ。久ヶ沢氏の写真とオレンヂ氏の表情にこれまたニヤリ。
「+DESIGNING」VOLUME 01 : 創刊号。特集は「文字」。タイポグラフィのいろいろが多角的な視点から紹介されています。文字組にこだわる水野学氏へのインタビューが嬉しい。ラーメンズつながりでは「TAKE OFF」や「アリス」のポスターも掲載されています。スーパーのチラシを扱ったタイポグラフィ論「チラシと文字」というコーナーが興味深し。(これを読んで、地元の某印刷会社がつくるポスターが垢抜けないのはチラシの作法から抜け出せないでいるせいではないかと思い当たる。いつもがっかりさせられていたわけですが、『そうか、あれはポスターではなくチラシだったんだ!』と納得。ある意味目から鱗。)巻末には「DTPと文字」というコーナーもあり、実践マニュアル的な文字組指南もあるサービスぶり。この内容で1680円はお得かと。デザインをテーマごとに総覧する雑誌(?)らしいので、今後の展開が楽しみでなりません。
(「+DESIGNING」はamazonでの取り扱いがあるようです。気になる方は下のリンクへGO!)
<iframe src="http://rcm-jp.amazon.co.jp/e/cm?t=hazamanoiori-22&o=9&p=8&l=as1&asins=4839920729&fc1=000000&IS2=1&lt1=_blank&lc1=0000ff&bc1=000000&bg1=ffffff&f=ifr" style="width:120px;height:240px;" scrolling="no" marginwidth="0" marginheight="0" frameborder="0"></iframe>

ル=グウィンや吉田篤弘氏の新刊も気になったのですが、発見できず。
明日の都出張時に持ち越します。



<font size="-3">TAKE OFF!</font>

2006-07-08 17:54:30 | アートなど
KKP#5「TAKE OFF」の会場で買った組立型の模型飛行機。
昨日のテストフライトでは惨憺たる結果でしたが、微調整を経てリベンジ。
家から歩いて数分の某緑地へ行って飛ばしてみました。
内心飛ぶかどうかヒヤヒヤでしたが、初回トライで大きく風にあおられ、思いがけないところまで飛んでいったので「これは、いける!」と確信。
微妙に場所を変えて再トライ。
飛びました!
(クリックすると拡大表示されます↓)
P1040181強めの向かい風に対して高く飛ばすと長い滞空時間が得られました。
翼の大きさの割に機体が重いので、風は強いほうがいいようです。
最長記録は8秒程度でしょうか。
うまく映像に残せたのは以下の2フライト。それぞれ5秒程度のフライトです。
初の試みとして動画埋め込みしてみます。
興味のある方はご笑覧ください。
(再生にはflashplayer7が必要です)

フライト一例。その1。
<script type="text/javascript" src="http://www.flipclip.net/js/19e2459acfe5a7b0a52a2ff22e9c3110" ></script><noscript>フライト1 Powered by FlipClip</noscript>
フライト1
by aiwendil


フライト一例。その2。
<script type="text/javascript" src="http://www.flipclip.net/js/952af7df3b7985ecc3096d2b98c91f09" ></script><noscript>フライト2 Powered by FlipClip</noscript>
フライト2
by aiwendil


曇天の緑地、次第に翼が湿気を帯びてきたのでフライト終了。
酷使したため、フライト後の機体は草色に染まっていました(笑)。
TAKE OFF号、おつかれさま。
メンテナンスして再フライトに備えたいと思います。

P1040235



<font size="-3">テストフライト。</font>

2006-07-07 23:23:33 | アートなど
昼休みにダッシュして、職場近くの草地で昨夜組み立てた模型飛行機を飛ばしてみました。
・・・・重くないですか、この機体?
ちょっと抗力高め。
すなわち、ある程度のスピード(あるいは向かい風)がないと揚力が発生しない。
なかなか綺麗に飛んでくれません。
調整試験のため投擲と墜落を繰り返したところ、とうとう機体損傷(^^;。
幸いパーツに破損はありませんでしたので、さきほど帰ってから補修いたしました。
この教訓を活かし、こんどはテグスを使って風洞試験もどきで翼を微調整。
ちょっと燃えてきました(笑)。
明日晴れたなら、今度こそ綺麗に飛ばしてみたいものです。

写真は落下の瞬間をとらえた貴重な一枚。
滞空時間が極端に短かったので奇跡に近いです(笑)。

Wright_flyer_test_flight



<font size="-3">「TAKE OFF」模型飛行機。</font>

2006-07-07 02:43:06 | アートなど
KKP#5「TAKE OFF」の会場で売られていた模型飛行機。
神戸で買ってからずっと、作りたくてうずうずしておりました。
昨晩ようやく時間を作ってさっそく組み立て。
完成写真は→こちら

で、作ってみたところ、「TAKE OFF」仕様の小細工を加えてみたくなりました。
そこで急遽小細工追加。
「TAKE OFF」仕様にした写真が→こちら

会場ではずいぶん売れ行きがよかったらしいこの模型飛行機。
組み立てこそ難しくはありませんが、綺麗に作るにはちょっとした注意力を必要とします。
今回これを組み立てながら、『同じ物販の飛行機模型は日本全国でどのぐらい組み立てられたのかなあ』、などと想いをめぐらせてしまいました(笑)。
いずれにせよ、小細工人にはとにかく嬉しい、素敵な物販品だったと思います(^^。



<font size="-3">ICCシンポジウムに茂木健一郎氏が参加。</font>

2006-07-03 23:51:39 | アートなど
さきほどICCからのメールで知った情報です。
ICCオープニングイベントの一環として6月10日から7月2日にかけて開催されてきた各種シンポジウム。
来たる7月8日(土)に急遽、追加のシンポジウムが開催される模様です。
テーマは「未踏ソフトウェアの創造」。
茂木健一郎氏をゲストに迎え、未踏ソフトウェア創造事業プロジェクトマネージャー北野宏明氏からの開発成果報告を兼ねたトークが繰り広げられる予定とのこと。
会場は新宿初台のインター・コミュニケーション・センター。
時間は16時から。
参加無料の太っ腹ですが、参加可能なのは当日先着350名だそうです。
ちょっと専門的な内容ではありますが、わたくし個人的には非常に興味のあるところ。
しかし、残念ながら今回は遠征できそうにないなあと思っていると・・・・
な、なんと! 当日はインターネット中継があるようです。
ナローバンド環境では視聴できないという難点こそあれ、これは地方在住者に朗報!
さすがICCです。
固い内容ですが、茂木氏のフリートークに興味のある向きはご覧になってみてはいかがでしょう。
詳細はICCの該当ページ→こちら でご確認を。
以上、情報でした。



<font size="-3">「どっちがへん?」が全国発売。</font>

2006-06-17 22:21:56 | アートなど
続けて岩井俊雄氏情報。
いままでイベント会場などで限定発売されていた岩井氏の絵本「どっちがへん?」が全国的に一般発売された模様です。
詳細はこちら→紀伊国屋書店HP
amazonでの取り扱いもできたようですので、岩井俊雄氏ファンはもちろんのこと、幼いお子さんをお持ちの方は要チェック!です。
amazonでの取り扱いはこちら↓
<iframe src="http://rcm-jp.amazon.co.jp/e/cm?t=hazamanoiori-22&o=9&p=8&l=as1&asins=4314010061&fc1=000000&IS2=1&lt1=_blank&lc1=0000ff&bc1=000000&bg1=ffffff&f=ifr" style="width:120px;height:240px;" scrolling="no" marginwidth="0" marginheight="0" frameborder="0"></iframe>

ついでに、こちらもおすすめ。↓
<iframe src="http://rcm-jp.amazon.co.jp/e/cm?t=hazamanoiori-22&o=9&p=8&l=as1&asins=4314010002&fc1=000000&IS2=1&lt1=_blank&lc1=0000ff&bc1=000000&bg1=ffffff&f=ifr" style="width:120px;height:240px;" scrolling="no" marginwidth="0" marginheight="0" frameborder="0"></iframe>



<font size="-3">TENORI-ON の譜面。</font>

2006-06-17 22:10:41 | アートなど
近ごろ岩井俊雄さんのことばかり書いているような気がしないでもないですが、ふたたびTENORI-ON 関連ネタを。
TENORI-ON開発日誌でTENORI-ON の譜面が公開されています。(→こちら
わたくし、これを見た瞬間からドキドキが止まりません。
公開講座で見たTENORI-ONライブの記憶もさることながら、純粋にこの譜面の画像的配置が私の嗜好ストライク。
せめて譜面だけでも欲しいです。
私にとってこのドキドキはteevee graphicsの谷篤氏が担当するアニメーション映像(例:Star Flyer 就航記念CM、PV「Tell Me」、ポツネン「umaru」オープニング映像など)を見た時と同質のドキドキです。
シャープな輪郭線。単色の幾何模様。たまりません。
よく考えれば、私がTENORI-ON Tシャツに心惹かれたのも、あの楽器自体の構造図形が美しいからなのかもしれません。
意味ではなく形そのものに対する反応。
こんな反応は変わっているでしょうね(笑)。
いずれにせよ、製品化が待ち遠しいTENORI-ONです。

*追記:SONARのライブが無事終了したようです。5月の公開講座で試作していた肩乗りカメラが本格採用されていたのにはニヤリ。詳細レポに期待です。




<font size="-3">TENORI-ON Tシャツ。</font>

2006-06-14 22:17:13 | アートなど
岩井俊雄氏の「TENORI-ON開発日誌」がすごい勢いで更新されています。
SONARへの期待と興奮が伝わってきて、こちらまでワクワクしてしまいます。
バルセロナ到着の記事(→こちら)で岩井氏が着ているTENORI-ON Tシャツが素敵。
今後の販売予定は無いのかな?

そういえば、teevee graphicの映像作品もSONARで上映されるらしいです。
とても気になります。



<font size="-3">東京遠征+α 6/11。</font>

2006-06-11 23:58:10 | アートなど
今日、6月11日は、昨日に引き続き展覧会をひとつと、上映プログラムをふたつ見て参りました。
まず、東京三の丸尚蔵館で開催中の「花鳥-愛でる心、彩る技 <若冲を中心に>」第3期展示。
そして、ふたたびせんだいメディアテークの「イメージの庭vol.3」。

まずは若冲。
中国の花鳥画とともに、若冲の代表作「動植綵絵」30幅のうちの6幅が展示されていました。
若冲は以前から好きでしたが、実物を見たのは実は今回が始めて。
正直、印刷物と実物がこれほど違って見えるとは思ってもみませんでした。
いやあ、とんでもない。
若冲、とんでもない画家です。
過剰なまでのディティールと同居するデフォルメーション。
観察眼と技術。
写実や様式といった技術的キーワードだけでは語れない、何か突き抜けたものを感じます。
絵と対峙していてちょっと空恐ろしくなるような、とでも申しましょうか。
圧巻です。
いっぽうで、動物をこれほどまでに見事に描いている画家を私は知りません。
脚で頭を掻く雌鶏の一瞬の表情をとらえた描写にはぞくっときました。
わざわざあんなモチーフを選んで、しかも的確に描き出すなんて並大抵のことではないと思うのです。
生物学者の目を持ち合わせていたのじゃないかと想像されます。
つくづく第1期と第2期を見逃したのが悔やまれます。
若冲好きや美術好きならば、とにもかくにも、あれはもう、一度実物を見ておくべきだと思われます。
おすすめです。
(展示会詳細は→こちら

さて、今日は東京を早めに切り上げ仙台へ。
せんだいメディアテークで開催中の「イメージの庭vol.3」のショートフィルム上映プログラムのうち、先日見られなかったプログラム「R」とプログラム「B」を見るためです。
(途中休筆。のちほど書き足します。)




<font size="-3">東京遠征6/10。</font>

2006-06-11 09:53:47 | アートなど
昨日6/10は東京で展覧会を5つとシンポジウムひとつ、そして芝居を一本見て参りました。

まずは、銀座INAXギャラリ-1で開催中の「小さな骨の動物園」展
魚類から両生類、は虫類、鳥類、ほ乳類まで、様々な動物たちの骨格標本を展示したアートとサイエンスの中間のような展示会です。さほど広くないスペースに骨たちがところ狭しと並ぶさまは壮観。対象も身近なものから珍しいものまで、実にさまざま。たくさんの『へぇ~』が満載でした。
特に印象深かったのは海鳥の骨格。飛翔時に負荷がかかるからでしょうか、胸骨と烏口骨が癒合しているのです。家禽との違いに驚きました。
驚いたといえば、アリクイの頭蓋。眼窩孔がありえないほど浅い! 眼球の小ささが想像されて興味深かったです。
気になったのは魚類の骨。どうしても魚の干物を連想してしまって思わず『おいしそう・・・』と(笑)。
会場では家庭でもできる骨格標本の作り方ビデオなども流れていたのですが、時間の都合で見られず。残念。

つぎに、同じく銀座INAXギャラリー2で開催中の「塩保朋子展」も見てみました。
巨大なトレーシングペーパーを切り抜いて作ったレースのような作品です。
とにかく繊細で美しい。
まず、入り口から見て『わあ、すごい!』。
裏に回って『・・・・・!!!』。
光と影の織りなす模様に言葉を失いました。
まったく予期せずに見たので本気で感動してしまいました。
これだけでも一見の価値ありかと。
少しでも興味をもたれた方はとにかく実物を見てみることをおすすめします。

続けて、銀座のギャラリー小柳で開催中の「オラファー・エリアソン展」
原美術館での感動が記憶に新しいエリアソンの、作品販売を兼ねた展示会です。
小品10作品ほどが展示されていました。
鏡と照明を利用した万華鏡のような作品が多く、原美術館での展示とは趣を異にしていますが、なかなかに素晴らしい内容でした。
印象的だったのは、カメラオブスキュラと万華鏡の原理を応用した作品。無限に続く窓の外の風景にクラクラ。
竹籠の中に偏光アクリル板と光が灯る作品も、夜空を覗き込んでいるようで好きでした。
エリアソンの作品を見ていると、無限や極限といった概念に思いを馳せてしまいます。
人類ではじめて無限という概念を発見したのはいったいどういう人間だったのでしょう?
きっととてつもなく興奮したんじゃないかと思えてなりません。

次に、六本木のAXISギャラリーで開催中の「スーパー・ノーマル展」
プロダクトデザイナーとして名の知られている深澤直人氏がディレクションした展示会です。
日常に溶け込んでいてデザインとしての存在感を意識させないような「ものすごくふつう」なモノたちに光を当て、その中にこそデザインの重要な本質が潜んでいるのではないかと提起する意欲的な催しです。
ゴミ箱からいわゆる『便所サンダル』、文房具にレジかご、食器、などなど。おおよそ200点近くのモノが美しく配置された会場は不思議な楽しさを醸し出していたように感じます。自己主張のなさが機能美と結合し、別の意味での個性を生んでいるような商品たちがずらりと並ぶさまはちょっと他に類を見ない光景でした。
展示品にはそれぞれ番号が振られていて、展示一覧パンフレットと照合しながら見ることができます。しかし、展示物たちがあまりに『ふつう』すぎて思わず見逃してしまったりすること多々(笑)。たしかに『ふつう』の力が存在することを実感させられました。展示物が工業製品なので会場内は撮影フリーなのも嬉しいところ。
感得することの大きい展示会だったと思います。

さて、次は、この6日にリニューアルオープンを果たした、新宿初台のインターコミュニケーションセンター(ICC)
入場無料の常設展は予想以上のボリューム。後述のシンポジウムを聞いたせいで時間がなくなり、ほんの一部しか見ることができませんでした。ぜひリベンジを果たしたいです。
とりあえず印象に残っているのは3つ。
まず、エントランスの壁に設置されたリアルタイム画像配信装置。
見た瞬間に『えっ?』と思いました。なぜなら、見慣れた光景が映し出されていたからです。
映っていたのはせんだいメディアテークのエントランス。
東京のICCと仙台のメディアテーク双方にカメラとモニタが設置され、常時映像でつながっているような案配です。
もしもカメラの向こうに知り合いがいたらこれを利用して直接コミュニケートできそうな勢いです。
接続先が身近なメディアテークだったというところで私にとっては面白さ倍増。
誰かと東京←→仙台でリアルタイムじゃんけんしてみたいです(笑)。
また、岩井俊雄氏の「Anather time, Another space」があって思わぬ再会に驚喜。
プログラムが自動制御なので自分で法則を選べませんが、それでも十分面白い。しばらくいろいろ遊んでしまいました。面白いもの好きには文句なしにおすすめの作品です。
さらに、会場中程にあった正方形の床面。これが地味ながら非常に面白い。
いっけんただの床なのですが、人が踏み込むと、常に1人づつに均等な陣地が行き渡るような線がぱっと投影されるのです。いわば、ボロノイ図の体験装置。これは人が多いほど、そして人が動き回るほど面白い作品。大勢の子供たちを引き連れて体験してみたいなあと夢想してしまいました(笑)。

さて、このICCではリニューアルを記念したオープニングイベントとして4回の公開シンポジウムが予定されています。
シンポジウム第1回目がちょうどこの日の15時からでした。(概要は→こちら
見れば、浅田彰、宮台真司、斉藤環、藤幡正樹、というそうそうたるメンバー。
せっかくなので拝聴してきました。
技術の進歩に伴い、コミュニケーションの形態も激変してしまったが、そんな現代の中でコミュニケートを扱ったアートというのはどのようなものになってゆくと考えられるか、というお題を軸に、それぞれが短いプレゼンを行い、それについて各氏がそれぞれの立場から議論を交わしてらっしゃいました。
4者とも文章はよく目にしますが、実際に話す姿を拝見するのは初めて。浅田氏と宮台氏はとても攻撃的な、いかにも思想畑の文化人といった印象を受けました。いっぽうで、斉藤環氏は臨床家だけあって、地に足のついた説得力のある意見が多いように感じました。藤幡正樹氏はもの柔らかな内に高い理想を秘めているような、理知的な芸術家といった印象。佐藤雅彦氏の親友というのが頷けるような空気を持ってらっしゃる(笑)ように思えました。
司会進行役は浅田彰氏。
宮台氏が先導する形で話題はかなりディープな内容。世界と日本が陥っている状況と、それを打破することの困難さを述べる宮台氏。good feeling societyの罠と『再帰性』という言葉がキーになっていたように思います。
斉藤環氏は精神科医の臨床家としての視点から、情報技術のありようが変わっても、よく言われているほどに若者の心のありようは大きく変わってはいない、と力説。その上で、『おたく』という症状を生きることは、現代において再帰性を回避するひとつの大きな可能性を担っているのではないかと提言なさっていました。
藤幡正樹氏は、アートというものの捉え方がそもそも日本において不完全である現状に言及。アートが『芸術』と訳された時点で「習い事」としての意味が付与され、『うまくつくる』のが芸術であるという観念の呪縛から抜け出せなくなっている、と、表面的な奇麗さだけが注目され、その奥にある表現内容までが理解されないことが多い、と危惧なさっていました。
芸術家は白痴、道化であり、社会に新たな視点を付与するのが本来の役割だとも。
途中、斉藤氏の『おたく』潜在的価値論や藤幡氏の立ち位置に対して宮台氏が鋭くかみついたりして論議は紆余曲折。
私は次の予定があったので時間切れ。最後まで聞くことができませんでしたが、藤幡氏がどんな落としどころに話を持っていったのかとても気になっています。
話を聞いていて終始感じたのが、斉藤氏や藤幡氏と宮台氏や浅田氏とのギャップです。
浅田氏や宮台氏が抽象論をもとになにかと批判を繰り返していたのに対し、斉藤氏や藤幡氏は具体例から推論を経て提言へと進める話運び。斉藤氏と藤幡氏には科学系の実践者としての視点を感じました。
私自身が理系実学科学の徒であるせいか、斉藤氏と藤幡氏の話には親和性を覚えましたが、浅田氏と宮台氏の話にはどこか釈然としないものを感じました。
難しいものです。

最後は、下北沢の本多劇場で上演中のKKP#5「TAKE OFF」19時公演。
劇場中ほどのど真ん中から見る「TAKE OFF」に大満足。
覚え書きはまた後日。

他にも終演後には思わぬ語らいがあったりと非常に充実した一日でした。
そしてよく考えてみると、今日回った催しは芝居以外すべて無料。
う~ん、おそるべし、東京。