はざまの庵

分類し難い存在を愛でる覚え書き by aiwendil お気軽にコメントをどうぞ。

京都遠征5/24。(相国寺「若冲展」)

2007-05-25 08:51:49 | アートなど
昨日5月24日は、京都の相国寺承天閣美術館で開催中の「若冲展」に行って参りました。

人の多さと、『鑑賞者』ではない『見物人』の多さに閉口しましたが、プライスコレクションとは比べ物にならないくらいの密度の濃さに感服。殊に「釈迦三尊像」と「動植綵絵」が一堂に会した第2展示室では入口で立ち尽くすほど感動してしまいました。
とんでもない筆致にとんでもないクオリティ。鬼気迫る力が画面全体に宿っており、見る者を圧倒します。
画面を構成する色や線がすべて一筆づつ書き込まれていったものであることを考えると、その途方もなさにクラクラしてしまいました。
パッと見て『若冲を見た』というエピソードだけ手に入れて帰ってゆく方々が多いことが残念でなりません。

(途中休筆。のちほど書き足します。)


東京遠征5/20。(「チョコレート展」、じゅんじゅんSCIENCE「サイエンス フィクション」、「活

2007-05-20 23:56:42 | アートなど
本日5月20日は、昨日に引き続き東京で展示会を2つと舞台をひとつ観て参りました。

まず、東京ミッドタウン隣りの21_21 DESIGN SITE で開催中の「チョコレート展」。
チョコレートをキーワードに、様々な作家の作品を集めた展覧会です。
深澤直人ディレクションというので、完全なデザイン寄りの内容を想像していたのですが、予想以上にアートした展示会でした。
チョコレートそのものをモチーフにしたものから、チョコレートという概念からインスパイアされたもの、さらに、チョコレートにまつわる事項やチョコレート的なものまで、チョコレートをめぐるいろいろがところ狭しと並んでおり、予想以上のボリューム。鑑賞に1時間以上もかかってしまいました。
以下、印象に残ったもの。
岩井俊雄さんのモルフォチョコ。元の形状がシンプルなだけに、視覚効果がより強調されていて面白く感じられます。回転し始めと止まる時の視覚効果切り替えの瞬間が好きで、思わず何度も見入ってしまいました。いっぽうで、チラッとだけのぞいて、停止したオブジェを見ることなく去ってしまう方々もいて、他人事ながらもったいないなあと思ってしまいました。
様々なアイデアチョコレートの部屋。小さなチョコたちはいちいち微笑みを誘うものばかり。ぜひ製品化して欲しいものもたくさんありました。アスファルトチョコとアポロ板チョコ、発芽するチョコボールが印象的。
チョコレートタワー。床から天井まで積み重なったチョコレート菓子の箱。積み重ねた張力で自立しているのか、それとも糊付してあるのかが気になるところ。
ところで、本筋とはズレますが、会場内に、至近距離から見上げるように投射できるプロジェクタがあって驚きました。
普通は下から投影したら映像がとんでもなくゆがんでしまいます。著しくアオリがかかっている状態になるため焦点も合いません。ところが、会場にあったプロジェクタは壁から数十センチの位置にありながら、床から2メートル程度の位置にきっちり長方形の映像を投影していたのです。思わず覗き込んでみたら、歪面鏡を利用した歪み補正のできるプロジェクタであることがわかりました。なかなかすごいハイテクです。
そういえば、21_21 は建築物としても面白い形状でした。近年多用されているコンクリート打ちっぱなしにガラス張りを組み合わせた仕様で、主たる展示スペースは地下。なのに、全然暗くはない。空間の使い方が絶妙です。内部のサイン環境やトイレのデザインもなかなか見ごたえがありました。
Yajirusi01_1一番気に入ったのが順路表示のための矢印形オブジェ(左図参照)。腰ぐらいまでの高さで、建物内のあちこちに配置されていました。金属製のワイヤーで造形された灰色の矢印は目からウロコのシンプル機能美。建物に溶け込み、なおかつきちんと役目を果たしているのが印象的でした。いかにもスーパーノーマル。入口近くのオープンスペースにあったので写真を撮りたかったのですが、聞いてみたら撮影禁止とのこと。製品ではなく作品扱いなのでしょうか。残念です。
残念と言えば、せっかくのコインロッカースペースが使用禁止になっていたのも残念でした。説明がなかったので理由はよくわかりませんが、かなり釈然としない気分になりました。
展示施設としてはまだまだ若い、といったところでしょうか。今後の環境整備充実に期待です。

東京ミッドタウンの建物自体には入りませんでしたが、21_21の開館時間までの間、隣接する公園や公共スペースをぶらぶら歩いてみました。遊具がかなりアヴァンギャルドな形をしていたり、芝生のむこうに巨大なオブジェがあったり、移動店舗と見せかけた車型の固定店舗があったりとアートな感じ満点。さらに、散歩コースを想定した歩道や標識があったり、樹や植物が豊富だったり、そこかしこにベンチがあったり、ペット用の水飲み場があったりと、誰もが利用できる開かれたスペースを目指しているのがうかがえてちょっと嬉しくなりました。歩くだけで楽しめそうです。新しい形の都市公園、といった印象を受けます。天気の良い日にふらっと寄ってぶらぶらしたり、木陰のベンチで休んだりするのにはうってつけではないでしょうか。なかなか羨ましいスペースに思えました。

さて、次に、駒場東大前の こまばアゴラ劇場で上演されていた、じゅんじゅんSCIENCE「サイエンス・フィクション」14時公演。
マイムパフォーマンス集団「水と油」のメンバー『じゅんじゅん』のソロ公演です。
「水と油」は、4人からなる公演ユニット。卓越した身体表現を基盤に、シンプルな衣装と小道具で独特の不思議世界を構築する表現者たちです。残念ながら昨年2月の『均衡』を最後に「水と油」としての活動は休止してしまったのですが、メンバーは地道に各自の活動をつづけています。
三鷹芸術文化センターでこの公演の置きチラシを発見し、しかもちょうど公演中だったので当日券で参戦しました。
実はわたくし、じゅんじゅんのソロは初めて拝見。作風がわからないので正直不安もあったのですが、行ってみればビンゴ! まさに私好みの素晴らしいパフォーマンスでした。
真っ黒な舞台。空中に浮かぶカップとソーサー。記号ともいえるほどシンプルなテーブルと椅子。
その舞台装置の中で、身体ひとつで時間と空間を操作してしまう様子には鳥肌が立ちました。
フィルムのように自在に変化する時間軸。重力方向の変化。2つの空間の併存。パラレルな世界。照明と身体だけで表現した鏡のこちらとむこう。そして越境。カメラオブスキュラを利用した、水底にたゆたうかのような異世界。
物理法則を歪め、ねじり、想像もつかない世界を提示する。
圧巻でした。
次回公演もぜひ行こうと心に誓いました。
不思議なものが好きな方にはおすすめです。

さて次は、三軒茶屋のキャロットタワーにある世田谷文化生活情報センター生活工房で開催されていた「活版再生展」。
これも三鷹芸術文化センターで掲示されていたチラシを見て知ったイベントです。
活版印刷の廃業が続く中、この技術を残してゆこうと考えた生活工房が、印刷職人さんたちの協力を得て行った企画展。印刷技術のなりたちから歴史、活版印刷技術の工程解説、実物機の展示、名刺サイズの印刷物ができるまでを記録した映像、活版で制作されたアート作品展示など、実に盛りだくさん。
展示されていたのは廃業した印刷屋さんの活版印刷機材。この展示が終わった後は、今回設立されたアーティストのための工房に無償で譲渡され、新たな活路を拓くのだそうです。まさに活版再生。
私は活版印刷で刷られた書籍が大好きなので足を運んだのですが、予想以上に充実した内容で驚きました。
会場では小さなブックレット型のパンフレットが売られていて、一冊買うとおまけで本物の活字がひとつついてきます。
2冊買うつもりが、活字欲しさに3冊買ってしまいました(笑)。
入っていた活字は9ポイントの明朝体「以」「匹」、6ポイントの明朝体「都」。
大切にしたいと思います。

ところで、昔から愛読していた書籍が復刊されたとき、同じ内容のはずなのにページの表情がまったく違って驚いたことがありました。現行の書籍は表面が平滑でのっぺりしています。いっぽうで旧版の書籍は文字が窪んでいて表面に凹凸があります。活版印刷で刷られているからです。これはまるで織物のような手触りです。
現行の印刷法で刷られた書籍たちは、どこかお行儀良くスマートな印象があります。ひっかかりがなく、そのぶん存在感が希薄であるような気がします。
対して活版印刷のページは物理的にでこぼこしていますから、そのぶん存在感があるような気がします。目で読むのと同時に指先でも味わうことができるとでもいいましょうか。
どんなに同じ書体を使おうとも、活版印刷で醸し出されていた独特の風合いと雰囲気は、現行の印刷方法では到底再現できないわけです。
ページ面のテクスチャの違いによって文字や文章の印象ががらりと変わってしまうこの現象を目の当たりにし、それがきっかけで私は自分が活版印刷そのものを愛していたことに気付きました。以来、活版印刷の虜です。7days のカードがむしょうに好きなのも、よく考えれば活版で刷られていたからだと思います。
活版印刷。ぜひ残していって欲しい技術です。


この後、銀座の月光荘に寄って画材を買い足し、そのまま帰途に。
22時ごろ帰宅。
なかなか密度の濃い東京遠征だったと思います。

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東京遠征5/19(電通大ラボ公開、G2プロデュース「ツグノフの森」)。

2007-05-20 09:36:10 | アートなど
昨日5月19日は、東京でイベントひとつと芝居を1本観て参りました。

まずは、調布の電気通信大学ラボ公開。
縁あって3つの研究室を拝見してきました。

・長谷川研
バーチャルリアリティ技術を扱っている研究室。
昨年のメディア芸術祭でも拝見したvirtual browneis-kobito- のバージョンアップ版が あったり、動きに視線を付与したインタラクティブシステムがあったり、パドルで水を掻く感じがかなりリアルなバーチャルカヌーがあったり、と、基礎となる知識がなくとも、観て体験するだけで非常に楽しめました。情報の送り手であるシステム側と受け手側である人間の反応との接点を重視したアプローチで新しいシステム開発を行っているように見受けられました。説明がなくとも直感的に使い方が理解できるシステム展示に、その特性が表れていたような気がします。

・山田研
近赤外線による非侵襲的解析技術を扱っている研究室。
生体、主に医療分野を想定した新しい測定法を開発しているとのこと。
放射線を利用したレントゲンやCT、水分子の核磁気共鳴を利用したMRI、超音波を利用した超音波診断など、医療分野には様々な画像診断技術がありますが、そのどれにも短所があるもの。
そこで、制御が難しいため利用が遅れていたという近赤外線を用い、一定面積における血流の定量的モニタリング等を可能にするような、今までになかった測定法を確立しようとしているとのこと。
血流の絶対量を非侵襲的にモニタできるようになれば、外科分野や脳機能解析での利用が期待できそうな気がします。測定深度があまり取れないため新生児救命の現場での利用を想定しているとのことでしたが、物理的大きさから考えると、あるいは小動物臨床の分野でも応用できるのではないかと、そんなことを考えてしまいました。

・本間・小池研
音響解析システムと生体解析、さらに、物性材料解析が結びついた技術を扱っている研究室。
聴覚器官のモデル化と聴こえ方再現、聴覚障害治療への応用、振動利用型人工内耳システムの開発、振動センサによる内耳の診断ツール開発、などを行っているとのこと。臨床に直結するような技術開発の現場を目の当たりにして非常に興味深く思えました。
他にも、ムラサキイガイ(ムールー貝。俗に言うカラスガイ。)の接着成分の強度測定であるとか、超微小振動の検出に着目した植物の健康状態把握、自動車部品の非破壊検査、石油タンクの腐食検査など、思いもよらない技術の提示にわくわくしてしまいました。

さて、ラボを回ってみて総じて感じたのが、学生さんたちのレベルの高さ。
どんな質問をぶつけてもそれなりの答えが返ってきますし、不明な部分はなぜ解らないのか込みで正直に説明し妙に取り繕ったりしないのが、自分の研究への理解と自負の高さをうかがわせました。そうなると、こっちも研究について対話するのが俄然楽しくなってきます。本来は院入試を考えている人対象のラボ公開なので、おとなしく説明を拝聴しているだけの見学者が多かった中、ばしばし質問を浴びせたので不審がられてしまったかもしれません。ここでひそかに謝っておきます。すみません。
さらに感じたのが、苦労話の中にこそその研究の真髄があるのだということ。
質問と対話を繰り返すうち出てくるエピソードは、その技術の内包する問題点や克服すべきポイントを如実に露呈させ、それが逆説的にその研究の重要性を裏付けているようで大変興味深かったです。
他にももっといろいろ見てみたかったのですが、時間が足りなくてあまり多くのラボを回れなかったのが残念でなりません。


さて次に、三鷹の三鷹芸術文化センターで上演中のG2プロデュース「ツグノフの森」18時公演。
片桐氏と久ヶ沢氏ご出演ということで足を運びましたが、福田転球氏が圧倒的に素晴らしかったです。
以下、感想。辛口です。
ネタバレになりますので畳んでおきます。
【概要】
天変地異後に突如出現した深い森。その奥に取り残された画家のアトリエを舞台に、昏睡した恋人の目覚めを待つ青年画家、創作依頼に来たヤクザ、埋めた死体を探して彷徨う姉弟、見えない獣を養う男、アトリエを監視する傭兵などが謎めいた人間模様を繰り広げる。

【感想】
私にしては珍しく、かなり厳しい評価です。
今回はお茶を濁さず評してみます。

G2氏は一体何をやりたかったのか、いまひとつ理解できませんでした。
内容は理解できるのですが、どこに狙いと焦点があるのかがわからない。
この世にない者だけが救われて、他は皆不愉快極まりない状況に追い込まれる。カタストロフも、それに代わる突き抜けた馬鹿馬鹿しさもなし。舞台の発想は面白いけれど、後味の悪さだけが残るようで、なんとも評価し難いです。
救いの無い話を書きたかったのか、家族の崩壊と再生を書きたかったのか、虚構に支えられた薄っぺらな現実を書きたかったのか、ステレオタイプSFを書きたかったのか、ドタバタ劇が書きたかったのか、超越した異界を書きたかったのか、人間ドラマを書きたかったのか、いまひとつ判然とせず、しかもそのどれもが半端で、物語のための道具に成り下がっていたように感じます。
この作品を私なりに形容するなら「迷惑極まりない家族に巻き込まれた人々のSF的な群像劇っぽいもの」。
分かりやすい話をわざと難解に仕立て上げているところにも好感が持てませんでした。
全体が解ってみれば身もフタもない話。
その身もフタもなさを『薄っぺらい』というキーワードで乱暴にそれらしく繕ってしまったのがいただけないなあと、わたくし個人的にはそう思いました。

いっぽうで、役者陣。もったいないくらいに良かったです。
とりわけ福田転球氏の迫真ぶりが、見ていて心を奪われました。
片桐氏も久ヶ沢氏も大好きですが、今作ではあまり論じる気になれない役柄です。ある意味当たり障りが無い。
しかし、転球氏。
ミズキとミナズキ。バークレイとの対話。
狂気と超越と異界を見事に体現していたと思います。
もしも転球氏の存在がなかったら、この興行は成立しなかったのではないかとすら思えます。
転球氏だけは文句無しで見る価値ありかと。

あまりおすすめとは言えませんが、この「ツグノフの森」は6月3日まで東京三鷹市の三鷹芸術文化センターで上演されています。
恐いもの見たさな方、そして福田転球氏の素晴らしい演技を見てみたい方はぜひ。


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動物園スケッチツアーリベンジ。

2007-05-06 22:13:24 | アートなど
一昨日5月4日は、ふたたび仙台市の八木山動物園へ行って参りました。
今度はアフリカゾーンでのスケッチ。
高台からアフリカゾウをクロッキー。アジアゾウとの違いがよくわかって面白い。
水彩に移るも、またもやゾウが帰ってしまって空想絵画。
Suisai02
動きが微妙。

場所を移ってシマウマとキリンをクロッキー。
あらためて何と不思議な動物なんだろうと実感。
時間切れのため、ズルして写真を見ながらアミメキリン水彩。
Suisai03

その他、この日の面白写真を以下に。

Bear01
あられもない姿で昼寝中のツキノワグマ。

Kai01
ふたたびカイくん。Little Polar Baerの絵本さながら。

Penguin02
寄ってくる図太いペンギン。手を伸ばせばたぶん触れます。
Penguin01

アニマルワンダーランド。
あなどれじ、地方の小動物園。

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コんがらがッち 追加情報。

2007-04-28 11:31:06 | アートなど
ユーフラテスの手がけたコんがらがッち。
明治の公式サイトがありました!
明治製菓:サイコロキャラメルこんがらがっち

解説や、コんがらがッちルーレット、頭がコんがらがッち劇場、壁紙などがあります。
興味のある方は、上のバナーからどうぞ。
ふふっとほくそ笑んでみてください。

ところでこのロゴ、フォントが非常に面白いです。
カタカナとひらがながこんがらがっている(笑)。
特に「ッ」と「っ」が両立しているのには感動してしまいました。
でもきちんと読めているところがすごい。
きっと一から作ったのでしょうね。
さすがです。


【情報】コんがらがッちサイコロキャラメル。

2007-04-26 23:14:24 | アートなど
TOPICSのHPで知った情報。
ユーフラテスが考案した「コんがらがッち」が明治のサイコロキャラメルのパッケージとして発売されているそうです。
該当記事→こちら

うぎゃ。
なんという素敵さ。
「コんがらがッち」は、上下で二分した動物の絵を組み合わせて新しい生物をつくる、というしくみ。
シンプルだけれど、絵のとぼけっぷり含め、絶妙のおもしろみを持った企画です。
しかも、これ、順列組み合わせや属性の混成・融合、新しい発想、といった概念を内包・提示してしまっているような気がします。
ピタゴラスイッチの携帯サイトでは、ルーレット式で提示されていましたが、その組み合わせをサイコロキャラメルで再現してしまおうというアイデアにときめいてしまいます。
立方体であるサイコロキャラメルは、「コんがらがッち」を載せる媒体としてはまさにうってつけ。
手で動かしながらぴったり組み合わせて遊べるところがいいですね。
ちなみに、サイコロキャラメルの寸法は驚くほど正確です。
以前、吉本直貴の立方体改めノマキューブの作り方を再現したときにこの正確性に気付き、いたく感動した経験があります。
サイコロキャラメルと コんがらがッち の幸せな出会い。
実物を手に取るのが楽しみです。

優れたアイデアを体現したプロダクトは、その存在だけでもう人を幸福にしてくれるような気がします。
ユーフラテスの活躍、ますます目が離せません。


絶対に行きたい催し5月篇。

2007-04-16 23:24:57 | アートなど
忘れやしないとは思いますが、一応記録として。

・「若冲展 釈迦三尊像と動植綵絵120年ぶりの再会」@京都 相国寺承天閣美術館
 (2007年5月13日~6月3日)

江戸のとんでもない天才絵師 伊藤若冲の最高傑作と目される「動植綵絵」30幅が、元々の奉納先である相国寺へ里帰り展示されるもの。「動植綵絵」と対になる「釈迦三尊像」と併せての公開。
 じつは「動植綵絵」は、昨年、皇居にある三の丸尚蔵館で5期に分けて6幅づつ無料展示公開されていました。
 わたくし、7月にこの3期展示を観てたいへんな衝撃を受けました。
 以前から若冲の絵は知識として好んではいたものの、実物を観たのはこの時がはじめて。写真や画像では体験し得ない実物の迫力たるや、想像の域を軽く超えていました。以来、すっかり若冲の虜。
 もちろん第4期と第5期の展示にも足を運びました。
 しかしながら、前半の2期ぶんを見逃したことをものすごく後悔。
 「動植綵絵」の1幅だけでもう、同時期に国立博物館で開催されていた「プライスコレクション 若冲と江戸絵画 展」が霞んでしまうかのような迫真の筆。「動植綵絵」に宿る作品としての力を感じるとともに、これはぜひとも30幅を総覧してみたいと熱望しておりました。 
 そこへきて、この30幅&3幅一挙公開展示。
 行かない手はありません。観なければ一生後悔しそうです。
 ということで、これは何としてでも絶対に行こうと心に誓っております。

 精緻で斬新。生きとし生けるものへの愛情と空恐ろしくなるほど真摯な視線。超絶の技巧。どことなくクレイジーな突き抜け加減が他に類を見ない、そんな若冲の傑作「動植綵絵」。
 少しでも興味のある方、特に関西方面の方はこの機会にぜひ。世界レベルでおすすめです。


THE CONDORS「光の春とロックンロール tour 2007」

2007-04-15 00:20:47 | アートなど
昨日4月13日は、仙台MACANAで開催されていた THE CONDORS「光の春とロックンロール tour 2007」へ行って参りました。THE CONDORSは、ダンスカンパニーであるコンドルズのバンドプロジェクト。
コンドルズの中で、以前から別個にバンド活動を行ってきたメンバーを集めて結成されたのがこのTHE CONDORS なのだそうです。
コンドルズは近藤良平氏が主宰していますが、THE CONDORS はギタリストでもある石渕聡氏の主宰。
ダンス公演とは別物の、バンド公演がどんなものなのか知りたくてチケットを取りました。
あまり体調が良くなかったので直前まで行くかどうか迷っていたのですが、行って正解。大変貴重な体験でした。
わたくし、いわゆるライブハウスでの音楽ライブは初参加。
コンドルズ関係でなかったらたぶん足を運ぶこともなかったであろう催しです。
狭いホールにぎゅうぎゅうで総立ちの観客と、びっくりするほど近い演奏者たち、そして、巨大スピーカーから繰り出される重低音の効いた大音響。色々な意味で熱いライブだったと思います。
熱唱する勝山氏のノンストップハイテンションなまっすぐさ。
バンドマスター石渕氏の濃厚(笑)なパフォーマンス。
お子さんの出産予定日で気をもみながらも大活躍のオクダサトシ氏。
光を添える山本氏。
始終飛び跳ねながら踊っていた藤田氏。
そして、一歩引いてすべてを見守るようにベースを弾いていた近藤良平氏。
さらにエンタテインメントも忘れず。
テクニックに裏打ちされたエネルギッシュなはじけっぷりはコンドルズと変わりません。
永遠の文化祭を思わせるコンドルズの原点を垣間見たような気がしました。

会場で感じたのが音楽とダンスの関係性について。
ライブではパーカッションとベースの振動が心地良く、リズムの持つ力に、つい身体が動いてしまいました。
音楽のリズムとダンスは不可分に結びついているのではと思います。
同様に、コンドルズのダンス公演でも音楽と身体表現が一体となったパフォーマンスが多く見られます。
近藤氏が、息をするように自然なものとしてダンスをとらえているのが何となくわかるような気がしました。

総じて、会場とステージの熱狂が一体となったようなライブだったように感じます。

帰路、以前岡山タウン情報のサイトで公開されていた、白壁地区で弾き語る近藤氏の歌が猛烈に聞きたくなりました。
帰宅してサイトへ接続するも、なぜか動画再生できず。macなのでWindowsMediaPlayerとの相性が悪く、時々こういう悲劇が起こります。
苦吟。
興味のある方、代わりにぜひ視聴してみてください。おすすめです。

ライブの細かい感想については、ネタバレになるといけないので、以下、畳んでおきます。

ライブは4部構成。
一番驚いたのは第2部。
「こんどうさんちのたいそう」を踊るコーナーがあって、一緒に「こんどうさんちのたいそう」を踊ってきました。
講師は近藤良平氏。
「サラリーマン体操」風の語りで、「今日はすてきなお兄さんたちがゲストです」と、藤田氏と山本氏を召喚。
あの音楽をバックに近藤氏自らが歌詞を読み上げ、会場もみんなで前後左右の人々とぶつかりながらロングバージョンを踊って参りました。
なかなか嬉しい体験。
近藤氏の「サバンナの歌」も動画つき(オクダ氏がスケッチブックの絵をめくってゆく)で聞けました。
石渕氏の強烈なボビー語りも忘れ難く。

他にも、オクダ氏がプレスリーの扮装をしたり、13日の金曜日ということでジェイソンマスクをかぶって登場したり、「真夏帝国」の演奏で石渕氏が水着一丁になってギターテクを披露したり、途中、勝山氏が「りらっくま」のタオルを首に巻きつつりらっくまについて熱く語ったり。
勝山氏の「好きなものを好きだと言い続けることは大事だと思います」という言葉がとても印象に残りました。

物販ではオクダ氏、藤田氏、石渕氏自らが販売促進。
「真夏缶、出ました~!」と叫ぶ石渕氏の姿が忘れられません。
近藤氏もフロアに降りて回遊。
気さくなその姿に毎度ながら度量の大きさを感じました。

コンドルズの夏公演が今から楽しみです。

【Report】札幌遠征3/31, 4/1。(TEXTネタバレ含)

2007-04-04 23:47:50 | アートなど
(*この記事は後半に「TEXT」のネタバレを含みます。)
先週末の3月31日(土)と4月1日(日)は、札幌で芝居を3ステージ観て参りました。
一時は危ぶまれていた旅程ですが、あちこち移動と徹夜でなんとか調整。
ギリギリで実現しました。

観てきたのは、かでる2・7で上演されていたラーメンズ「TEXT」31日13時公演、18時公演および4月1日13時公演。
予期していたとおり、非常に札幌らしい盛り上がりでした。
そればかりか、札幌のおおらかさ効果で公演ツアー最後特有のお祭りムードに拍車がかかり、さらにそこへ、とんでもなく珍しいハプニングが加わる顛末。適切な対応で上演続行したものの、公演中に演者が故障した舞台は初めて観ました。
2004年の札幌ラーメンズライブにおける『箱馬に足をガ~ン』事件といい、2005年のALICEにおける『小林ティーチャーご乱心』事件といい、けっこう何かが起こる札幌。
しかし今回の類い稀な事件も、北海道民の皆様方は大きな包容力で暖かく受け止めていたように思います。
ビバ・札幌。

詳細は以下のネタバレ記事に譲りますが、回を重ねるごとに作品のゆらぎの幅が大きくなってゆく様子が、観ていて興味深く思えました。


以下、ネタバレ。

2月3日および3月17日と比べてみると、総体的に、ALICEの時ほど激しい台本変更はなかったようです。
1つ目のコントへのディティール付加、3つ目のコントの著しいゆらぎが印象的ですが、コントの意味が変わってしまうほどのゆらぎはなし。TEXTとして意味を固定されていた公演であったと思えます。

いろいろ書きたいことは多いのですが、とりあえずメモ的に、事件について2つと、新たに気付いた点2つ。

○事件1 ゴールデンボール号、後肢故障
31日の夜公演で、珍しいことに小林氏が足を故障するというハプニングが起こりました。
4つ目のコント「条例が出た」の うやうや条例 後の暗転時に何らかの事故があったらしく、ミュージカル条例以降の小林氏は左足に加重できなくなっていたように見受けられました。そのまま動きの少ない「ジョッキーと馬」のコントまで進めていましたが、最後のコントの前に「やめないからね。」と小林氏登場。片桐氏と並んで事情説明するに、『小林が右膝を痛めた』とのこと。『動きが鈍くなるけれども最後のコントはどうしても見せたいので、申し訳ないが本来よりもアクションが落ちた状態で観ていただきたい』と請う小林氏に会場拍手。
『じゃ、はじめます』という小林氏。はっとして慌てて裏へ新聞を取りに走る片桐氏に会場和やかな笑い。
誤植の『忍』ネタでひざまづく場面では、ぎこちない動きに対して会場からは心配のどよめきが上がり、それに対して『おおっ、心配されている!』と喜んでみせる小林氏。
最後まで演じきり、そのままカーテンコールで再度事情説明。
曰く、『歳なので膝にきちゃって』『いつもだいたい30分程度でなおるんですけど』『がんばってなおします』等々。
翌4月1日の楽公演では、小林氏自らが開演前アナウンスで諸注意とともに『昨夜の公演で小林が足を痛めました。それゆえ、動きが少々鈍うございます。』と笑いをとりつつ事情説明。それを除けば公演そのものにはとりたてて影響はありませんでした。

観ていた感じた点が二つ。
その1。ご本人は不本意かもしれませんが、条件付きでの上演続行は非常に適切な判断のように思えました。元々大きな動きを要求しないコントなので、本来の価値は損なわれていなかったと思います。強いて言えば、ミュージカル条例だけが真価を発揮できていなかったのではないでしょうか。
その2。ご本人は右膝を故障箇所と申告してらっしゃいましたが、左足負重性の跛行でしたので、獣医師としての見地からは左足首か左股関節のどちらかに故障があるように見受けられました。見ていててっきり、左足首を『ゆっくり捻挫』したのかと思っていたので、ご本人の説明には少々驚きました。気になります。

○事件2 鞭、折れる
4月1日の楽公演で、ジョッキー馬坂の鞭が折れるというハプニングが起こりました。
『苦行』のシーンで振り回されるうち、持ち手の柄の部分からポッキリ折れて馬の背後へ飛んでゆく鞭。
会場大喜び。途方に暮れながらも、折れた鞭で様々なネタを連発する片桐氏。『最後だからもういいや』と開き直ってみたり、余裕です。その後、アドリブを連発しながらお祭り騒ぎのうちに5つ目のコント終了。
ジョッキーがすべてをかっさらってゆくかのような、強烈な印象を残したハプニングでした。
エンドトークによれば、51公演中鞭は3回折れたのだそうで、『そのうち1回はよりによって収録の日だったんですよね。おかしくってしょうがない。ぜひ映像に残したい』と小林氏。
映像化に期待です。


○気付いた点1 二つ目のコントは順列組み合わせ構造
二つ目の「同音異義語」のコントは、2人の演者が演じる並列した2つのシチュエーションで『同じ文字列が同時に別の意味を担う情景』を4つのユニットとして提示していますが、この4つのユニットはそれぞれ同音異義語が意味として成立するベクトルを変えていった順列組み合わせ構造を持っていることに気付きました。
片桐氏をA、小林氏をBとするなら、
ユニット1 A←B
ユニット2 B←A
ユニット3 A=B
ユニット4 B→←A
という方向性が見受けられます。
単独で成立する発話と、意味重複のある発話の位置関係を見ると非常に面白い構造になっていて、観ながら気付いてエキサイトしてしまいました。
なお、この構造発見については、詳細記事をのちほどJSRブログへ投稿予定です。
興味のある方はどうぞ気長にお待ちください。

○気付いた点2 5つ目のコントは『引用』がテーマ
5つ目の「ジョッキーと馬」のコントは、いっけん、ジョッキーの奔放ぶりを主体に据えた、父さんやギリジンの系譜をなぞったセルフオマージュコントとしての理解が先に立ってしまい、解釈が容易ではないと思います。
私もジョッキーの魅力のせいで、今まで冷静な視点で観ることができていなかったのですが、今回の鑑賞でふと重要な台詞のことに気付きました。
劇中、ジョッキーはしきりに『ものの本によれば』という言葉を繰り返します。
ジョッキーはそのたびに間違った解釈を開陳するわけなのですが、この『ものの本によれば』という引用解釈行為がじつはこの5つ目のコントのテーマなのではないかと思えます。
じつは、TEXTという英単語には、「聖書から引用した聖句」という意味があります。(参照「Oxford English Dictionary」)
コントの最後でジョッキーは『ものの本とは、モノホンのものの本のことである。モノホンのものの本とは、台本のことである。全部台本どおりじゃー!』と宣言します。
となるとつまり、ジョッキーの誤った引用は『台本』という『聖書』からの引用句であり、それはすなわち「TEXT」である、ということなのではないかと思えるのです。
初見時、私はこの5つ目のコントだけが「TEXT」という作品としては異質ではないかと考えていたのですが、今回のこの解釈をもってようやく腑に落ちました。
興味深いです。
なお、この「5つ目のコントのテーマは『引用』説」についても、のちほど詳細をJSRブログへ投稿予定です。
興味のある向きは、どうぞ気長にお待ちください。


追記: 今回の観劇で個人的に最もツボだったのが、31日夜公演のジョッキー馬坂が放った『光学迷彩』というネタ。
『保護色』の代わりに放った言葉でしたが、ジョッキーの黄金に輝くジャケットを光学迷彩に見立てていることで、私にとっては妙に納得。会場のウケはいまひとつでしたが、わたくし個人的に、これには異様にウケてしまいました。
ちなみに光学迷彩とは、迷彩模様ではなく光を使って物体を透明にして見え難くするという未来の技術。SFで考案されたアイデアで、近年ですと「攻殻機動隊」などでおなじみでしょうか。
ちなみにこれ、日本の研究者が実際に具現化しています。(詳細は→こちら (動画あり))
私は数年前に日経サイエンスの表紙裏を見て度肝を抜かれました。
来てるな、未来!
いつかぜひ実物を見てみたいものです。

追記2: 「条例が出た」のコントを観ていて、笑いと悪意についての問題が再燃。異質な文化への悪意が笑いの方向性とあまりに一体化していて気付かれ難いけれど、ある意味で、このコントが「TEXT」の中で最も悪意の顕著なコントかもしれない、と感じました。

「エレクトロプランクトン」を購入。

2007-03-25 00:21:09 | アートなど
じつは先日、某経路からDS Liteを入手いたしました。
ということで、生まれて初めていわゆるゲームソフトを購入。

<iframe src="http://rcm-jp.amazon.co.jp/e/cm?t=hazamanoiori-22&o=9&p=8&l=as1&asins=B0007XQ3Z6&fc1=000000&IS2=1&lt1=_blank&lc1=0000FF&bc1=000000&bg1=FFFFFF&f=ifr" style="width:120px;height:240px;" scrolling="no" marginwidth="0" marginheight="0" frameborder="0"></iframe>

念願の「エレクトロプランクトン」。
正確には、ゲームではなくメディアアートソフト。
メディアアーティストの岩井俊雄氏が手がけた作品です。
10種類のプランクトンをタッチパネルで操作することで、即興的に音楽が作り出されます。ある意味インスタレーション的。
インタラクティブなプランクトンたちの動きや光、そして音によって触覚的、視覚的、聴覚的に楽しめます。
音と戯れる感覚とでもいいましょうか。
とりわけミッションも目的もエンディングも何も無いので、いわゆる普通のゲームだと思って接するとおそろしく戸惑うかもしれません。
しかし、使い方によっては無限の可能性をもたらす音楽ツールだと思います。
プレイヤーの創造性が如実に反映されそうです。
ひととおり触れてみた所感としては、私はこの作品は一種の『楽器』だと思いました。
既に録音編集する気満々です。
しばらく至福の音環境が続きそうです。

楽器は不得手だけれども音と遊びたい、という方には強力おすすめです。
(ある意味『音遊ソフト』?)


明和電機「2007年度 事業報告ショー」ネット配信。

2007-03-18 23:09:14 | アートなど
本日19時半ごろから東京で開催されていた、明和電機の「2007年度 事業報告ショー」をネット配信で拝見しました。

とても行ってみたかった催しなのですが、日曜夜という開催日時に参加を断念。
とても残念に思っていたところ、この事業報告ショーの生映像配信があることを明和電機HPの告知で知り、勇んで視聴いたしました。

この「事業報告ショー」は、明和電機の1年間の活動報告と今年1年の事業計画(妄想)を、土佐社長自らがパフォーマンスを交えてプレゼンテーションする、というイベント。
パワーポイントによるプレゼンテーションが主体でしたが、シンプルかつ淡々とした語り口の中にグイグイと人を惹き付ける何かが宿っており、全く飽きることのない、あっという間の2時間でした。
エーデルワイスシリーズの発展具合と、ワークショッププロジェクト「knock!」や「MONOKEN」構想には、非常にエキサイティングなものを感じました。
社長のプレゼン自体は淡々としているのに、語られる内容はエキサイティング。
その対照的なギャップがこの事業報告ショー独特の面白さを担っているような気がします。
そして、報告ショーの最後を飾る、参加者による制服自慢(通称「コスプレコーナー」)と社歌合唱の混沌具合が観ていて非常に面白い。
混沌を見事に取り込んで、何らかの「形」としてアウトプットする明和電機(あるいは土佐氏)の本質を表しているようで興味深いです。

情報は劣化しているものの、観られないものと諦めていたイベントを観られるというのは非常に嬉しいものです。
ネット配信に感謝。
この素晴らしい試みに心からの賛辞を贈りたいです。

なお、この事業報告ショー、大阪でも開催される模様です。
関西方面の方々におかれましては、機会がありましたらぜひ。
詳細は明和電機HPでご確認を。
おすすめです。


東京遠征3/17。(ラーメンズ「TEXT」、コルベール「ashes and snow」)

2007-03-18 22:31:07 | アートなど
昨日3月17日は、野暮用ついでに東京で芝居を1つと展覧会を1つ観て参りました。

まずは、東京グローブ座で上演中のラーメンズ「TEXT」14時公演。
当日券での参戦です。
2月に観てからひと月以上。さまざまな変化が観察されて興味深く思えました。
また、この回は上演中に思わぬハプニングがあって客席大喜び。
収録用のカメラが入っていたので、何らかの形で映像が残ることを期待。

つぎに、台場の東京テレポート駅近くに仮設されたノマディック美術館で開催中のグレゴリー・コルベール「ashes and snow」を観て参りました。
ノマディック(遊牧)美術館は、コルベールの「ashes and snow」のために構想された、コンテナと紙の柱、木と石と幕を組み合わせて作られた移動する美術館。紙建築で有名な日本人建築家坂茂が設計した構造物です。
内部には神殿のように静謐な空間が広がり、コルベールの写真や映像とともに1つの世界を演出。
六本木の森アーツギャラリーでのプレ展示を軽く上回る感動的異空間でした。
コルベールの描く、どこか神話的な動物と人間との交歓、謎に満ちた詩的世界観は、見る側を引き込み、耽溺させる力を持っていると思います。
あの空間にとどまり、ゆっくりと過ごしたい、そう感じさせる展示空間でした。
写真や映像とともに「ashes and snow」の中核を担う書籍(書簡集を模したもの)も物販コーナーに展示されており、思わず全部立ち読みしてしまいました。書を紐解くことで、展覧会の題名に秘められたテーマやストーリーを知ることができ、かなり感動。立ち読みしながら不覚にも涙ぐんでしまいました。
架空の書簡を精巧に模した上質さゆえ、この書籍は10800円というお値段。図録も兼ねた写真集は16800円。
素晴らしいけれどちょっと手が出ない。う~ん、残念。
そのかわり、六本木で売り切れていた念願のスクリーンセイバーを購入。
さっそく導入したところ、予想以上のクオリティ。とても満足です。
今回の鑑賞には、立ち読み含め都合3時間ほどかけたでしょうか。
もっと居たかったのですが、しかし、内部がものすごく寒く、すっかり凍えてしまってこれが限界。
今度はもう少し暖かくなってからまた行こうと心に誓いました。
3月中に行かれる方は、防寒対策をしっかりとってゆかれることをおすすめします。
なお、この「ashes and snow」は6月24日までの限定開催。
動物好きや写真好きはもちろんのこと、アートや建築に興味を持たれている向きはぜひ。
行っておいて損はないと思います。
おすすめです。

この後、野暮用を済ませて夜行バスで帰路へ。
寒さづくしの遠征でしたが、総じてたいへん有意義でした。
お会いできた方々に感謝。


東京経由福島温泉3/10。(オペラシティ「土から生まれるもの」、SET「倭人の噂」)

2007-03-11 23:54:30 | アートなど
昨日3月10日は、東京で展覧会ひとつと芝居を一本観た後、福島の温泉へ行って参りました。

まず、新宿初台の東京オペラシティーアートギャラリーで開催中の「土から生まれるもの~コレクションがむすぶ生命と大地~」。
ギャラリーの収蔵品のみからなる企画展です。
"土から生まれるもの"という視点から、土そのものを扱う陶作品にはじまり、大地に根ざす生命全般を意識させるような作品まで、立体平面じつに様々でなかなか見ごたえがありました。個人的には、期せずしてニルス・ウドの写真作品と再会できたのが嬉しかったです。
以下、特に印象的だった作品。
小川待子「水の破片」:陶磁器作品。水をたたえたような釉薬の乗った磁器板が部屋一面に長方形に並ぶ。その上に浮かぶ船のように位置する陶破片。圧巻。
中野亘「土俗」:陶作品。ぼったりした麻袋のような形上部の2隅に耳のような突起が伸びている。妙に微笑ましい。
西川和夫「地表の博物誌」:木製立体。桜の木のテーブルから伸びる螺旋。
秋山陽「無題」:陶作品。黒光りする粘土を引き延ばしたかのような、巨大な物体が部屋に横たわる。圧巻。
   「尖底」:陶作品。「無題」と同様な質感を持つ巨大作品。床から天井まで、ねじれた逆釣鐘状の物体が立ちはだかる。圧巻。
山本浩二「FROGISTON」:シリーズ作品。生物のパーツを連想させる奇妙な物体が、標本箱に納められ展示されている。妙に好きな作品。
古田年寿「夢の途中」:日本画。横たわり、まどろむ獏の絵。至福の眠り。微笑ましい。
西野陽一「黒い沼」:日本画。うっそうとした森の沼辺。暗い色調の中に浮かぶ蛍の光が印象的。美しい。

今回強烈に感じたのが立体作品の強さ。立体作品の持つ存在感には独特のものがあるような気がします。思わず微笑んでしまったり、圧倒されて立ちすくんだり。絵画もエネルギッシュではありますが、立体作品が持つ物体そのものの存在感にはまた格別のものがあるように思えました。あるいはそれは、立体作品が物理的に占有する空間の持つ力に由来するものなのかもしれません。

さて、次に寄ったのがICC。
3月11日でしばらく閉館してしまうので、昨年買えなかった「OpenSky 2.0」の図録とDVDを回収。
本当ならもう一度展示を観たいところでしたが、時間の都合で見送り。
残念。

次に、池袋の東京芸術劇場中ホールで上演されていた、劇団スーパーエキセントリックシアター(SET)「倭人の噂」14時公演を鑑賞。
私の苦手なミュージカルという分野でしたが、久ヶ沢徹氏ご出演というので足を運びました。
久ヶ沢氏はちょっと抑えた久ヶ沢氏っぷりだったような気がします(笑)。
芝居そのものはいまひとつ焦点がはっきりしないように感じられなくもなかったですが、ひょっとするとあれがミュージカル分野の作法なのかもしれません。

芝居の後は駅へダッシュ。電車に飛び乗り、その足で福島へ。
某温泉地で大学時代の友人たちと再会。
獣医話炸裂。
遠くへ行く友人としばし語らいました。
かの人に幸いあれ。

なんとも盛りだくさんの週末。
印象深い土日でした。


【ネタバレ】「TEXT」ネタバレハンコ。(2)

2007-03-07 22:49:24 | アートなど
ラーメンズ第16回公演「TEXT」のネタバレハンコを6つ、作成しました。
以下、完全なネタバレとなりますので、未見の方はご注意ください。
2月11日に作成した2つを含め、通し番号でカウントしています。

「TEXT」ネタバレハンコその3: 常盤
Text06_tokiwa01
6つ目のコントに登場する常盤。
完全な想像。
「その5」のイメージが降ってきたので作りました。

「TEXT」ネタバレハンコその4: 金村
Text06_kanemura01
6つ目のコントに登場する金村。
同じく想像で作っています。
「その5」のイメージが降ってきたので作りました。


「TEXT」ネタバレハンコその5: 『パラレル』
(↓クリックするとフルサイズ表示されます。)
Text06_parallel00
6つ目のコントに関する情景。
ある意味オリジナル?
この構図のイメージが降ってきたので作りました。
私の中では、あの場面は『ディメンジョンの違う二人が併存している』イメージです。
一緒だけとちがう。
別々だけど、一緒。
ある意味ではパラレルワールドに共存しているととらえることもできそうです。
様々なイメージ喚起力をもった情景だと思います。


「TEXT」ネタバレハンコその6: 半透明
Text03_hantoumei01
3つ目のコント「証明してください(仮題)」に登場したペットボトル。
2月3日の公演では○カリスエットでしたが、あれは日替わりだったのでしょうか?
気になります。


「TEXT」ネタバレハンコその7: ハリウッド条例
Text04_hollywood01_1
4つ目のコント「条例が出た(仮題)」のハリウッド条例で登場した片桐氏の台詞『ショットグラスに入っちまうキリンさん』をつくってみました。
完全なる想像です。
タヌキさんは割愛しております。


「TEXT」ネタバレハンコその8: うやうや条例
Text04_uyauya01
同じく4つ目のコント「条例が出た(仮題)」のうやうや条例をハンコにしてみました。
恭しく丁重におもねる二人。
ひと月以上前のことなので服装等についてはいまひとつ自信なし。


「TEXT」ネタバレハンコその9: ミュージカル条例
Text04_musical01
同様に4つ目のコント「条例が出た(仮題)」のミュージカル条例。
衝撃のあの場面をハンコにしてみました。
ラーメンズ本公演のコントで『3人目』が登場するのは珍しいのではないでしょうか。
印象的な光景です。

以上、降ってきちゃったネタバレハンコ6連発でした。
おそまつ。

東京遠征3/4。(文化庁メディア芸術祭リベンジ)

2007-03-05 22:34:25 | アートなど
昨日3月4日は、一昨日に引き続き、恵比寿の東京都写真美術館で開催されていた「文化庁メディア芸術祭」へ行って参りました。

今回は朝一で行ったため、体験型の作品「SAVE YOURSELF!」と「X-MAN」もきっちり体験することができました。
「SAVE YOURSELF!」は、前庭器官への電気刺激によって平衡感覚を操作できることを利用した作品。体験者が手に持った水桶の中に重力センサを浮かべ、その揺れが電気刺激として体験者にフィードバックされるというもの。すなわち、手に持ったセンサの感じる揺れがそのまま本当の揺れとして体験できてしまうわけです。水に浮かぶセンサが自分の平衡感覚を支配する言わば分身として作用するので、揺れの感覚にふらつくとそれによって手が揺れ、さらに揺れの感覚が増幅されて・・・という正のフィードバックが発生し、自分の感覚に対する新鮮な不思議さを味わうことができます。個人差があるようですが、刺激によって惹起される浮動感は私の場合相当なもので、喩えるなら『20回転ぐらいその場で全速でスピンした後に起こるめまい』のような感覚でした。刺激を止めても、体験後もしばらくめまいが続いていたのが非常に印象的です。
装置を着けて大人数で50メートル競走をしたらとんでもなく楽しいことになりそうだなあと夢想してしまいました。
ちなみにこの「SAVE YOURSELF!」体験ではちょっとしたハプニングもありました。インターフェイス調整に係る苦労がしのばれ、奇しくも、発展途上の体験型作品の醍醐味を味わえたようで興味深かったです。ある意味忘れられない体験となりました。
それと、作品とは関係ないのですが、ラボスタッフのおひとりが阿佐ヶ谷スパイダーズの中山祐一郎氏に似ていてとても気になってしまいました(笑)。
いろいろな意味で印象的な作品です。

「X-MAN」は、部分的な身体の動きを感知して振動としてフィードバックする全身スーツ作品です。黒いスーツの表面におびただしい数の万歩計と小型振動装置が取り付けられていて、体験者はそのスーツを身につけ、さらに振動感知のためエアを送り込まれた『全身血圧計』状態で作品を体験します。とにかくちょっとした動きでも感知されるので、ふだん意識しない不随意運動までもが振動として発露し、筋肉の動きを体験者へ如実に知らしめます。体験している本人は非常に面白い。しかし、端から見ていると何が起こっているのかがまったく判らないため、ギャラリーと体験者のギャップがものすごく大きくて、それもまた滑稽で非常に興味深く感じられました。
もしもスーツ同士の感知情報を入れ替えることができたら、八谷氏の「視覚交換マシン」のように「他人の動き体験スーツ」ができるんじゃないだろうかと、これまた夢想してしまいました。

他にも「言琴」の思わぬインタラクティブ性に気付いたり、「素数ホッケー」の得点が昨日よりましだったり(ゆっくり打ち返せば加速されないということに気付きました)、昨日見られなかった短編アニメーションを見られたり、と見逃していたものの多くに気付くことができました。

1Fでは「エンターテインメント部門映像作品上映会」、「エンターテインメント部門受賞者シンポジウム」(ゲストは「大神」の神谷氏、「CORNELIUS "Fit song"」の辻川幸一郎氏)、「メディア芸術祭10周年記念シンポジウム『進化するデジタル技術 拡大するゲーム市場』」(司会は石原氏のピンチヒッター浜野保樹氏、ゲストは「シーマン」の斉藤由多加氏、「パラッパラッパー」の松浦正也氏)の3プログラムを見ることができました。
奇しくもゲームと関連の深いシンポジウムを二つも聞いてしまったわけなのですが、ゲームとは最も縁遠いところに居るゲーム音痴の私が聞くにつけ、じつはゲームにあまり興味の無いアート好きにこそゲームの抱えるジレンマが理解しやすいのではないか?と思える節があって非常に興味深く感じられました。

ゲームは遊ぶこと自体が目的で、それはつまり極言すれば楽しむことを目的としているといっても過言では無いと思います。
自分自身を振り返ってみると、私が遠くまでアートをわざわざ観に行くのは『楽しむこと』が目的だからです。多少の無理をしても、いくら交通費がかかろうと、そこにある『うわあ!』や『くらくら』を求めて、どうしても観に行きたいと思えてしまう。アートにはそれほどまでの求心力があります。ところが、本来『楽しむためのもの』であるはずのゲームには、全くと言っていいほど興味が無い。これはよく考えるととても不思議なことです。
これは昨年のメディア芸術祭でも感じたことなのですが、部門を総覧すると、本来『楽しませるもの』たるエンターテインメント部門よりもアート部門のほうに、エキサイティングな作品を多く見かけるような気がします。
本当の『面白さ』は、人間の創造性(分類できないたぐいのもの)の中にあるのではないか、だからこそ、『ゲーム』として枠にはめられてしまった表現は限界を露呈させてしまうのではないか、と、そう思えてなりません。
ゲームファンとそれ以外の層とのギャップが激しくて、いくら良いものを作ってもなかなか売れないというゲーム業界のジレンマは、案外そのあたりに端を発していそうな気がします。
『面白いモノ好きでゲーム嫌い』という立場から私見を述べるなら、既存のいわゆるゲームは『プレーヤーがあたかも自由に能動的に動けると見せかけて結局は作者の用意したお膳立てをなぞるだけになってしまっている』点、『ゲーム上の目的があるため、いくら物語性があっても文学のように多様な解釈をさせてくれない』点、『競ったり争ったり何かを達成しなければいけなかったりする』点、『えてして複雑な操作性を必要とする』点、『半端な能動性を求められる』点、『このゲームにもっと時間をかけさせよう!と意図して作っているように感じられる』点、などがとても不満で、それゆえハイテクゲームには食指が動かないわけです。自分で問いを立てるんではなしに、他人の作った問いを解かされている感覚とでも申しましょうか。いくらすごい技術の結晶であったとしても、ことゲームになると、それが自分自身の自由なフィールドにはなり得ない感覚がどうしてもつきまとってしまいます。むしろ紙と鉛筆、あるいは小石と砂と粘土、木とノコギリと金槌、など、そういった素材を丸投げで手渡されたほうが自由な遊び甲斐があるのではないかと感じてしまうわけです。
明確な意味や役割を持たない技術・アートであるうちはその存在自体が面白いのに、ゲームになったとたんにつまらなくなってしまう。そんな現象が起こっているような気がしてなりません。
そういう意味で、もっと遊ぶ側の創造性を刺激するようなゲームが出来てくれればいいのに、と切に思います。
閑話休題。

前述の「エンターテインメント部門映像作品上映会」で印象的だったのは、まず、鑑賞環境の大切さ。前日にオープンフロアで同じ映像を観ていたのですが、シアターで観てみると印象の違うこと違うこと。「"Fit Song"」などは音響が命のような側面を持っているため、まるで別の作品を見ているように感じられました。映像作品を観るための環境は想像以上に大切だということに気付き、新鮮でした。
他に印象的だったのは「TOYOTAカローラ 40周年記念」のCM、そして、エステのCM「ご挨拶」。トヨタのCMでは、突拍子も無い未来とめちゃくちゃな英日本語を連発するナレーションに会場からは笑いが漏れていました。さらに極め付けは「ご挨拶」のCM。このCMには会場が爆笑の嵐。『夫を不安にさせる(エステ)』というコピーと、絵に描いたような、しかし思いもよらないシチュエーションには、虚をつかれるとともに思わず吹き出し、さらに尾を引く笑いを誘うような絶妙の滑稽さが宿っていたと思えます。

「エンターテインメント部門受賞者シンポジウム」で印象的だったのは、ゲーム「大神」クリップ映像の美しさと神谷氏のひたむきさ。ゲーム嫌いゆえ自分でプレイするのは嫌ですが、誰かのプレイを観るか、あるいは戦闘や課題のノルマを省いた『ストーリー作品』としての映像を観てみたいなあと思えました。ゲームをするのは嫌だけど内容だけ観てみたい。ものすごいジレンマです。こうやって考えると、私が観たいのはむしろ書物のように自在な参照が可能な『豪華大長編紙芝居』なのかもしれません。しかしよく考えれば、じつはこういう人間は潜在的にたくさん居るのではないでしょうか。そんな気がします。
「CORNELIUS "Fit song"」の辻川幸一郎氏は風邪なのか花粉症なのか、酷く体調が悪そうにしてらっしゃっいました。そのせいか、いまひとつ話が噛み合っていなかったような気がしないでもないですが、シンポジウム自体はなかなか感得するところの大きいイベントだったと思います。

「メディア芸術祭10周年記念シンポジウム『進化するデジタル技術 拡大するゲーム市場』」では、出席者のお三方が旧知の間柄とだけあって きわどい話も多く、なかなかスリリングかつ力の抜けたぶっちゃけ話大会のような趣でした。斉藤氏による『シーマン2』の簡単なお披露目があったり、日本とは対象的な欧米ゲーム業界の盛り上がりについて松浦氏が困惑したように語ったり、斉藤氏が分業化とマニュアル化が苦手な日本の国民性を憂えたり、既存のゲームに思考が縛られてしまっている人材の多さに警鐘を鳴らしたり。ゲーム業界の中でも独自のアイデンティティを保持しているというゲストのお二人を評して『業界の中ではちょっと変わっていてどちらかといえばアートと親和性が高い』と紹介していた司会浜野氏の話には、なんとなく頷けました。
ゲームの未来についてが主な焦点ではありましたが、たいへん多岐にわたる話、こちらもいろいろと感得するところの大きいシンポジウムだったと思います。
ところで、「シーマン2」の説明にあたって客層を知るため、斉藤氏が会場に向かって何関連の人か?と質問したのですが、「ゲーム業界の方どのくらいいらっしゃいます?」「デザイナー関連は?」「あとは学生?」と、見事に「アート好き」や「一般」の存在を失念していらしたことが、アートをめぐる状況を浮き彫りにしているような気がして興味深く思えました。
ゲーム表現世界の方々すら、『自分の仕事がアートや一般人とはほど遠いところにある』と無意識的に思っているのだとしたら、世の中から見てアートはどれほど遠く感じられていることでしょう。
作り手側がこれでは、双方が歩み寄るきっかけすらも掴めないような気がします。
世の中にとってアートがもっと身近なものとして認識されてゆくよう願ってやみません。


プログラムを見返してみて25日の「アート部門受賞者シンポジウム」と、28日の「アートとテクノロジーの出会いが独創を呼ぶ─未来のアーティストを育てるために─」を聴いてみたかったなと悔しがっています。

メディア芸術づくしの2日間。堪能しました。しかしこれでも全然時間が足りないくらいです。
会期の延長を熱望。今後に期待です。