はざまの庵

分類し難い存在を愛でる覚え書き by aiwendil お気軽にコメントをどうぞ。

ありえざるもの。

2007-03-25 18:05:04 | 日記・エッセイ・コラム
ようやく商製品化が実現しそうな模様です。

こちら

かつて最相葉月氏の科学エッセイ「青いバラ」でその存在を知ってからずっと気になっていた、サントリーの青いバラ創出プロジェクト。
遺伝子組み換えは比較的簡単にできるのでしょうが、青い色の発現制御にかなり苦労を強いられていた模様です。
現在、製品化のため農水省の認可をとるべく、野外影響実験中とのこと。
今年中の市場化を目指しているようです。
「青いバラ」という言葉は古来から『ありえないもの』の代名詞として、実現を夢見た多くのバラ育種家の人生を翻弄してきたわけですが、分子生物学と遺伝子工学の進化に加え、豊富なデータ解析に基づく細胞内の色素代謝機構解明を経て、今ようやく現実のものとなったわけです。
いわば育種家の夢の結晶。
早く実物を目にしてみたいものです。
願わくば、紫バラの系譜を汲んだティーローズ系の香りがあって欲しいなと思います。

なお、国立科学博物館で昨日から開催されている「花展」でこの青いバラが展示されているそうです。
興味のある方はぜひ。
詳細は→こちら

ちなみに、最相葉月氏の「青いバラ」は、サントリーが遺伝子工学によって青いバラを作ろうとしていることに興味を抱いた著者が、青いバラをめぐるバラ育種の歴史や、日本におけるバラ育種の立役者 鈴木省三氏を取材し、バラを巡る科学的・文化的・人間的事情を様々な角度から浮き彫りにした良書。
読了後はバラを育ててみたくなること請け合い。
バラの系統や品種にも詳しくなれます(笑)。
バラ好き必見なのはもちろんのこと、生物屋にもおすすめです。
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