なんとなく囲碁夜話

私は囲碁が好きだ。初めはなんとなく、ニアミスを繰り返し、深みに嵌ってしまった。

安全勝ち?

2008-09-08 18:18:31 | Weblog
 昔話の「ウサギとカメ」みたいに始める前から勝負は決まっているかのような先入観、あるいは、スタート直後の楽勝ムード・・・こういうものが反対に作用することもある。
 先日のバーレーンでのサッカーワールドカップ最終予選の開幕戦が良い例です。
 ここ数年は勝ったとしても常に1点差ですし、3次予選は1勝1敗。
 つまりヤヤ有利ではあるけれど、たいした差は無い相手ですから、相手を格下と決め付けるかのような意識は反って不安材料です。
 マスコミはともかく実戦で戦う選手たちにはそういう気持ちはないでしょう。
 今回の勝負がどう転ぶかは分からないのですが、まあ実績としてはやや優勢ではあるでしょう・・・さて、それがどの程度の差か?
 囲碁で例えたら、向こう先コミ3目半くらいか?
 私はその程度に見ている。
 互い先コミ6目半のところ3目半・・・正味3目差は大きいか小さいか。
 プロなら大きいかも知れないし、コンディションや作戦でひっくり返る差でもあるように感じる。
 自分の得意形を展開・相手の苦手形を作り出す・・・囲碁ならそうですが
 悪い例ですが、サッカーのホームアンドアウェイでは、ホテルのシャワーとか空調・練習場の問題・宿舎の環境まで小細工する気になればやれるし、過去に例もある。
 マア今回はそういう報道はなかったので安心していましたが、FKで得点した際、蹴る前にキッカーの目をレーザーで妨害していたという報道もある。
 そして相手はアフリカ系の選手を大勢帰化させている・・・
 マア日本にもいますけれど。
 ともかく、日本で勝手に盛り上がるほど差があるとは思えない。
 
 それが前半でナント2得点、しかも後半に入って、喉から手が出るほど欲しかった3点目が入る・・・なんと日本らしく無い?
 しかも相手はレッドカードで一人少ない
 絶対優位の状況で、あたかも心理が揺れるかのようなことが起こるのですから勝負事は恐い。
 これって、例えば野球でノーヒットノーランみたいな記録が出るときは、少ない点数で競り合っているときの方が出来易いと思いませんか?
 例えば、2-0とか3-0くらいで、投手も常に緊張感をもっている。
 野球の3-0と違い、サッカーの3-0は(しかも相手は10人)気の緩みみたいな隙間が出来たのでしょうね。
 あわや同点の場面もあったのですから、勝負は恐い。
 嫌な予感が当たったというか、ともかく終わってみればいつもの点差。

 ともかく勝敗を争っているわけで、そういう意味では勝ててよかったのですが、その分相手は勝つことのみを狙ってくるわけです。
 そういう意味では、勝ち方が上手でなくてはいけないでしょう。
 相手の勝負手を撥ね返す力、勝負手には隙も伴うでしょうから、その返し技。
 囲碁の場合はサッカーのように、ゴールを決められなければ良いというゲームではなく、占領地を争っているので、相手の勝負手を避けてばかりいる分けには行かないのですが、逆に半歩前でゴールテープを切れば良いという戦い方もある。
 相手の強手を真っ向から受け止めるのか、あるいは少々相手に儲けさせても、決定的な勢力差は維持するのか?
 前者は常に戦う姿勢だし、後者は優勢ならば相手をいなす作戦。
 さて前者は見るからに・本当に強い、非妥協の近づけば切り捨てられそうな強さがある。
 尊敬はするけれど・・・なれそうもないし、性格的に無理気味です。
 私はやはり緩みに緩んだようでも、100対99なら良いじゃないかという方
 逃げる展開は、これが一番スリル?を感じる。
 追う場合は・・・
 相手に少しずつ妥協を引き出し・・・「これ以上の妥協は出来ない」所まで追い詰めるようなこと。
 芝居で言えば塩谷判官を追い詰める高師直役・・・私、上野介は嫌いではない。