憂鬱かげふみ人 「ハルヒ、牛丼を喰う」
彦根藩隠密部隊ササメケの楽市(福山潤)は水戸藩の荷箱改めをしていた。水戸藩が密かに牛肉などを献上品と称して城内に入れているのを井伊大老は許さなかったのである。
そして物産問屋の神田屋に牛肉持ち込みの嫌疑がかけられた。このような不浄なものを持ち込んではいかんと行政指導が入り、神田屋は業務停止処分に・・・
北町同心の坂田京太郎(杉田智和)と古泉太一(小野大輔)は神田屋の蔵の牛肉を押収する。だが所詮は生もの、奉行所も処分に困り与力の田中(三木眞一郎)は押収した肉を腐らせないためにはめいめいで処分するようにと呼びかけた。つまり牛肉をこっそりと食えというわけだ。
ハルヒ(平野綾)は小雪(茅原実里)とみくる(後藤邑子)の長屋にいた。小雪は外国人の食べるステイクなるものを作るための鉄板を作っていた。
そこに京太郎と太一が。さっそく用意した牛肉を鉄板の上に乗せて焼く。そして出来上がったステイクはご飯に乗せる。みんなで食べれば怖くないとばかりにかげふみ人たちはパクパクとステイク丼を平らげた。
しかしそれをササメケの一味が見ていた。一味はかげふみ人の中に奉行所の人間がいると知り、京太郎と太一をマークしはじめる。
ケムマキ(小野坂昌也)が太一とみくるを襲った。太一は持っていた十手で応戦するが、ケムマキは二刀流だった。そこでみくるは小雪の分銅をケムマキに投げつける。ケムマキは分銅が当たってしまい逃げ出した。
甲賀の忍(鈴木千尋)は京太郎とハルヒを尾行。しかしハルヒに感づかれてしまう。
「何だと、かげふみ人の元締めは女だというのか」
「間違いありません。ただ、現在あの集団にこれといった事件はなく・・・」
そしてくの一の舞(間宮くるみ)が彦根藩家老・田原の命を受けハルヒたちをおびき寄せる罠を仕掛ける。
その頃江戸では牛肉を食べて倒れる人が出たという騒ぎが起きていた。元凶は例のステイク丼ではないかと言われ、小雪はなんと奉行所に連行される。
それはすべて田原が物産問屋の多賀屋に頼み込んでやったこと。そして小雪のステイク丼が牛肉を食べて倒れる人が出たことと何ら関係はなかったのである。
根拠のない嫌疑を晴らした小雪。しかし神田屋のことを思うとこのままでは終われなかった。
鶴屋の軒先に集まるかげふみ人たち。多賀屋の主人と二番番頭、桜田門番の十郎兵衛が今回のターゲットである。
かげふみ人たちは今回も仕事を完了させる。舞と茉莉(野田順子)は黙ってかげふみ人たちの背中を見ているほかなかった。
翌日、残りの牛肉で鶴屋(松岡由貴)が牛丼を作る。
「どうだい、めがっさうまいとおもうんやけどな~。どうにょろ」
「またこれでぶっ倒れることはないよね」
ハルヒが牛丼を一口食べる。するともう放心状態に・・・