私は普通に18歳で工業高校を卒業しそのまま就職した。
高校には当時、
卒業生の人数に対しては多すぎる求人表があり、
大して苦労も無く職に就くのが当たり前だったので、
就職自体は私も例外に無く簡単に決まった。
ところが、就職直後に景気は悪化し、
いわゆるバブル崩壊というやつのおかげで、
週一の朝礼では新入社員にもかかわらず、
赤字があーだこーだとか長々聞かされて、
始めてもらったボーナスも前年度とは激減。
職場の先輩方から聞かされていたものとは程遠い状態で、
毎年もらっていたらしい臨時ボーナスに私がもらったのは、
なんとバターが一個であった。
まぁ~そんな状態であったし、
自分はほとんど関与してもいない
赤字
の話を長々と聞かされるのもバカバカしいので二年で退社。
でも次に働こうにも、
もう既に求人を出している会社も少なく、
求人雑誌をめくって電話をかけてもそういい返事はもらえない状態。
そこで職探しの前に、就職する為の技術を身に着けようと思い、
職業訓練校へ行こうと資料を集め、
高校へ卒業証明書をもらいに行ったりしていたが、
昼間にまた学校通いすることに抵抗を感じてもいたので、
同時にいい所があればと職探しもチラホラとはしていた。
そんな折に電話をした会社で、
簡単に面接してくれるということになり、直ぐに面接日と時間を取り付け、
職業訓練はもうないかと思っていたその矢先、
今度は自宅に大きな封筒が届いた。
封筒には一冊の簡単なパンフレットが入っていて、
差出人は卒業したのとは別の工業高校になっている。
内容は
来年度から新しく定時制の専門課程を設けることになったという紹介と、
その入学案内。
つまり概略は、
昼間は働き夜は学校で勉強。
普通の4年制の定時制と違うところは、
5教科などの単位は全日制で単位取得済の者が入学対象で、
授業も専門過程のみなので通学期間は2年間だけという点。
それとおまけに夕食付き
これに食いついた私は、
即入学願書を出し工業高校定時制の面接を受け(テストは無し)、
さっさと入学することになった。
それで、面接を受けるはずだった会社はどうしたかというと・・・
それはドタキャン。
そしてその後その会社は強引な勧誘等で訴えられることになり、
結果オーライって感じ。
でもね、一つ分からないことは、
どうしてその定時制の専門課程のパンフが突然うちに届いたかということで、
それは未だに不明。
入学後に先生に聞いても
「分からない」
と言ってたんで、
うーーーーーーーーん
不思議なこともあるもんだ。
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