2023年9月3日(日曜日)午前3時:[ 24c/35c/10% ]{ Getup0200 } 快晴、真夏日、クソ暑い猛暑、酷暑、列島は、全部危険な暑さ
30kgの玄米を車から下ろせない。腰を痛めそうで、空の袋を持っていって、二つに小分けして、家の中に運んだ。
昨日の午後は、さあてのんびりステップアップの中継でも見るか、とテレビの前に座ったら、5日に予定していた稲刈りを、急遽、朝からやっていると妹から電話が入った。近所の人に手伝いを頼んだから、「あんちゃんは、もういい」という主旨だったが、暇なので、すぐに着替えて出かけた。午後2時。
妹が3代続く農家に嫁に行ってから50年ほどにもなるが、我が家は百姓とは程遠い士族なので(嘘だが、百姓はしたことがない)今年初めて、稲刈りの手伝いを頼まれた。と言っても、軽トラックの運転をして、コンバインで刈り取った籾のコメをカントリーエレベーターに運ぶ往復をするだけのこと。「いいよ!」と気楽に返事しておいたのだ。
圧倒的な速さで、コンバインがタンボの中を走り回って「稲刈り」と「脱穀」と「稲ワラの粉砕」をする。その肝心な脱穀後の籾(もみ)をコンバインは腹に溜め込んで、いっぱいになると、吐き出さなきゃいけない。細長い筒状の吐き出し口から、軽トラックに積み込んだ大きな空袋に吐き出す。それを農協が経営する巨大施設に運び込むのだ。
2台の軽トラックが交代で運ぶ。1台は近所の手伝いを頼んだ人(高齢者と見た)。1台は妹が運転するのだが、それを交代して、私は2度往復しただけで、稲刈りが終わってしまった。積載量350キロの軽トラックに、一つの袋で運び込むコメの量が、500kgだった。びっくりだ。妹は車を飛ばすから、ハンドルが取られそうになるらしい。当たり前だ、積載量オーバーに軽トラックの重心が高くなる。「最近、疲れる」と言う。それも当たり前。70歳はとっくに超えているのだ。朝からコンバインを運転して、暑さで真っ赤な顔をしている妹の旦那は、私より一つ上だ。立派な後期高齢者。明日も元気だという保証など、アフラックでも出すまい。
大きな袋では、1トン、1000Kgほども運ぶ。カントリーエレベーターの巨大施設では、この時期の最盛期には、あちこちで稲刈りが行われ、大勢が一斉にトラックで運ぶので、車が数珠つなぎになって順番待ちをする。それが合理的に流れるような仕組みになっていて、実に面白い。コメ大国日本の原風景だ。衰退しつつあるとはいえ。
詳しくは書かないけれど、昔は脱穀が大変だった。脱穀の後は、乾燥させて、籾殻を外して、玄米にする。玄米は精米して、米糠と白米に。何せ「コメ粒」というほどの大きさの粒が小さいだけに、手作業でやってきた百姓の千年の歴史はすごい。
あれこれ、興味深く遊びに行っただけなのだが、昨年の余った玄米30キロを貰って帰った。当分、餓死はしないだろう。