山頭火つれづれ-四方館日記

放浪の俳人山頭火をひとり語りで演じる林田鉄の日々徒然記

子供握ってくれるお米がこぼれます

2009-07-13 22:18:40 | 文化・芸術
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―山頭火の一句― 昭和5年の行乞記、10月6日の稿に
10月6日、晴、油津町行乞、宿は同前-肥後屋-

9時から3時まで行乞、久しぶりに日本酒を飲んだ、宮崎鹿児島では焼酎ばかりだ、焼酎は安いけれど日本酒は高い、私の住める場所ぢやない。
十五夜の明月も観ないで宵から寝た、酔つぱらつた夢を見た、まだ飲み足らないのだらう。
油津といふ町はこぢんまりとまとまつた港町である、海はとろとろと碧い、山も悪くない、冬もあまり寒くない、人もよろしい、世間師のよく集まるところだといふ。-略-
※表題に掲げた句のほか3句を記している


―四方のたより―
今日のYou Tube-vol.20-

KASANE-襲- Scene.2-連句的宇宙by四方館 Vol.2



―世間虚仮― リアルな夢?

都議会選挙は民主の圧勝となり、いよいよ衆院解散、8月30日投票、と選挙関連が紙面を占めるなかに、「300万円で夢を買う」と見出し。サマージャンボ宝くじ発売の記事だが、なんと府内会社の女子社員が仕事仲間の代表で300万円分を購入したという話題、1万枚の籤券を段ボールで受け取って帰った、と。

以前から仲間内での団体買いが流布していたのは先刻承知だが、300万の投資で仮に3億円を手にしたとしてもたかが100倍にすぎないではないか、ここまでくると「夢を買う」とは到底云えたモンじゃなかろう。
不況の底から這い上がる気配は見えず、夏のボーナスも大幅カット、いまだ八方塞がりの世間を映した、いかにも世知辛い噺ではないか。


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