komaの こまごまひとりごと

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「飛鳥昔語り」清原なつの

2016年05月01日 | イラストなどなど

             

 

「飛鳥昔語り」清原なつの(1978.5)

 好きなマンガ家は誰ですか?と聞かれたときに、迷わず答えていたのが、清原なつのさん。
「りぼん」の常連さんでしたが、大ファンでした。


 萩尾望都さんとか大島弓子さんのことは、手の届かない巨匠って感じでとらえていましたが、なつのさんはも少し身近な雰囲気で。
 デビュー当時から知ってるし、作品も読み切り短編ばかりで、読み切り好きの私にはぴったり。
 短編なので、舞台とかキャラとかがその都度変わり、楽しみも倍増でした。


「飛鳥昔語り」は歴史上に実在した有馬皇子を主人公にしたお話で、飛鳥時代の髪形や衣装をこれではじめて知りました。
 目新しくてかわいくて、当時、真似して描いてたなあ。
 実際は悲劇的な皇子さまですが、こちらはSF風味でハッピーエンド。そういう趣向も「りぼん」らしくてよかったです。

 
 もう一冊、「真珠とり」のほうは、はっきりとSFです。主役がちがう3連作。
 けっこう甘くない世界で切ないラストなんだけど、なつのさん流のおとぼけタッチというか、あっさりさっぱりな描き方で、深刻でなく読ませちゃう。
 難しい説明もないから、アタマのついていかない読者でも大丈夫(笑)。
 でも実はすごく深いことを言っているので、時間がたっても妙に記憶に残るんですよね。
 SF界でも認知されている証拠に、早川書房から文庫本が出ています。
「りぼん」や「ぶ~け」に描いてたマンガ家さんだと思うと、すごーい! 読む人はちゃんと読んでくれてたんだわー、なんてうれしくなってしまったりして。

 なつのさんの単行本はたくさん持っているので、次回にどーんと出しますね。

 

                つづきます

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