今回は雑談です。テーマは「切なくて読み返せない」。
こちらは、おまけ。
お花は手描きじゃなくて布ですよ~。
こういうカテゴリーをやっているからには、とりあげた作品をきちんと再読してからのぞむのがスジだとは思うのですが・・・。
実はあんまり、していないんですよね。してないというか、できないというか。
理由、ひとつめ。読み始めたら没頭するから、1年くらい軽くふっとぶ(比喩ではない)。
ふたつめ。いまとなっては、切なくて読めない内容のものが多々ある。
なんかねー。ここ数年、切なかったり虚しかったり死んじゃったり別れちゃったり、っていうエピソードのものが、すごく苦手になってきてまして。
若い頃はなんでもなく読めてたものが、胸に刺さるといいましょうか。
リアルでいろんなものを(体験でなくニュースとかでも)見てしまうと、たとえ二次元であれ、見過ごせなくなってしまったらしく・・・。
しかもリアル少年たちが、ベタベタくっついている現状ではね。
40後半あたりから、小説でもドラマでも後味が悪いものは徹底的に避ける姿勢になってきています。
たぶん、その年代年代に必要な物語というのがあるんですね。
で、少女マンガですが。思春期に必要だった物語って、かわいそうな題材が案外多いんですよ。大島さんにしろ萩尾さんにしろ。
まあ少女に限らず、少年マンガも考えてみるとひどいですけどね。「愛と誠」とか大流行りしてたけど、ひどいわ~、何あの悲劇的な話。
そういえば最近、萩尾望都さんの「バルバラ異界」を借りたんだけど、出てくる少年(キリヤくん)に感情移入してしまい、かわいそうすぎて読むのが苦痛なくらいでした。
おかげさまで、壮大な謎解きの醍醐味も全然理解できない始末。
短編で「春の小川」というのも読んだけど、あれも少年が気の毒で気の毒で・・・。
って、どうも「子ども」「少年」に異常に肩入れしてしまう傾向が。ははは・・・昔はまったく平気だったのに。
自分の子どもが大きくなったら、また平気になるのかも。
かの有名な「はみだしっ子」シリーズ、2冊ほどまだ持っていますが、いまはまず読めないにちがいない。子ども相手につらすぎますよ、あんなの(涙)。
あ、ちなみにサーニンが好きでした、美少年たちではなく(笑)。もちろん名作であるという評価に異存はありません。
でね。それじゃあ、そこまで深刻ではない清原さんみたいな作品が読めるかというと、これまた別の問題がありまして。
なんていうのかな・・・読んだ当時のういういしい自分、やわらかくてこわれやすい感情、みたいなものを思い出してしまって。
これはこれで、なーんか、すごく切ない気分になっちゃうんですよね・・・。
おばちゃんの心は若者たちより、ずっとセンチメンタルなのでありました。
昔、大好きだったマンガたちが単純に楽しめなくなってきているのかと思うと、ちょっとフクザツな気分かも。
ただ、昔のマンガってドラマチックさを強調してたから、いまどきのマンガに比べてびっくりするほど悲劇だったりしますよね。
フランス映画ですか~?みたいな。
それと、当然のことながら力量のない作品は、どんなに悲劇だろうと別に切なくありません。
いまのマンガにも言えることだけど、「感情が動く」というのは作家さんの力量の証明でもありますね。
雑文が長文になってしまいました。
そういうわけで次回は、ページをパラパラめくっただけなのに切なくて悶絶した、大昔の作品をご紹介します。
さて、なんでしょうか。古すぎて知らないかたも多いかな~(笑)。
左が原画。プリントごっこって色が思うようにいかないから、モノクロの
ほうが気にいってましたが、布の上においたらカラーも案外いけた。
右側は住所がはいってたので、ちょん切ってます。
ハッピーミレニアムって読めるので、2000年の年賀状だったらしいですね。
つづきます