12月の庭

 庭の百日紅の木がいつのまにかきれいに紅葉していると思ったら、そのあとに降った雨のせいか、あっというまにほとんどの葉っぱがもう落ちてしまった。したがっていま庭の地面は、赤や黄色や橙色の葉っぱが降り積もって、鮮やかである。あとあと掃除が大変だけれど、その赤や黄色の上に、みゆちゃんの白い背中やふくちゃんの黒い背中が行ったり来たり、立ち止まったりするのを見るのは可愛らしい。
 山茶花の木は、それより少し前に、この冬一番目の花がまず咲いて、そのあと、あちらこちらの枝の先にちらほらと咲き始めているが、土曜日の朝に、ふくちゃんが窓辺にお行儀よく座ってじっと外を見つめているから、何かいるのかしらと思って見ると、メジロが花の蜜を吸いにやって来ていた。
 春以降、ほとんど姿を見なかったけれど、寒くなって山茶花の花が咲いたから、またこうして戻ってきてくれたようである。数えると3羽いる。前の冬にはたいてい2羽のつがいで来ていたが、3羽というのは珍しい。互いに関係のない3羽なのか、あるいは、つがいと、親離れできていない子供なのだろうか。小さな軽いからだで花にぶら下がって、蜜を吸っては、またちょんちょんと枝を渡る。
 メジロと一緒に、シジュウカラも来ていた。白い頬っぺたに黒いネクタイを締めたような模様をつけて、小さな虫でも探しに来たのかもしれない。
 さらに午後には、鮮やかなオレンジ色のお腹をしたジョウビタキが飛んできた。
 小さな庭が、すっかり冬模様になったようである。
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