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Filmの逆襲          RODINAL 1:50 20℃ 1hour Stand development (無攪拌・静止現像法考)

2011年02月01日 23時46分45秒 | フィルムカメラ・現像・RODINAL・XTOL

Canon F-1 New FD 85mm F1.2L Agfa APX100 RODINAL 1:50 20℃ 15min(Normal development)



いま深夜にフィルム現像をしているが、ロジナールという海外の現像処方で1時間なにもせずに、無攪拌・静止現像というのを試している。

普通は店でモノクロフィルムの現像を頼むとたいていD76という現像処方で仕上がってくる。

現像所ではフジドールかD76という現像液の原液処理で補充剤を加えながら高温(自動現像機でだいたい30℃以上)で処理されている。

この30℃という高温は自動現像機に冷却装置を取り付けると、とんでもない複雑なシステムになるために、ヒーター熱によって沖縄から北海道まで一年中を一定の温度で簡易に保つためだ。

自分も仕事上、自動現像機(僕の場合はリスフィルムというシート状の完全な白と黒に分離した製版用フィルム)を使ってきたが、高温のため現像時間はとてもシビアでローラーの管理や液の疲労に神経を使った。

ただ僕らのようなアマチュア写真家が自家フィルム現像をする場合は原液を倍程度に薄めて20℃~24℃程の温度で、せいぜい5分~10分で処理しているのが普通だ。

海外ではこのロジナールを原液に1対して50倍または100倍200倍というとてつもない薄さで(結果コストはバカ安)長時間現像するという処方で素晴らしい写真が多く発表されている。

コストは安くつくが手間は企業ではとても実現不可能なので、アマチュア現像家の独壇場だ。

ここではその効果や利点は省くが(概ねハイライトからアンダーまでの豊かな階調と鮮鋭な描写)、一度でも自家現像をやった人なら、液を注いでから1時間タンクにいっさい手を触れないで温度を管理する、というのがどれほど勇気(笑)とたいへんな労力がいるか判ってもらえるだろう。

先ほど、おそるおそるタンクを開けてみるとムラもなく(フィルム現像には攪拌〈タンクをゆすって液を混ぜることによって現像ムラを防ぐことが出来る〉ほど大切なことはないと一般では語られる)
思ったより黒いネガにもならず(先ほどの一般的な現像時間が6分だとすると、時間が2分か3分オーバーすると硬調な黒いネガになる)美しいネガができました。

上の写真は同じロジナールを50倍に薄めて(初めて使う人はほとんど水なのでめっちゃ不安)前攪拌なしだが3分おきに1回の割で極めて静かに倒立攪拌していて、15分で仕上げたが、それを長時間放置プレイ(笑)だからもっと真っ黒やカリカリのネガになるはずなのだがここが不思議だ?

この、詳しい原理は知識派の説明に任すとして自分は、いちかばちか派なので自分なりにデーターを積んでいこう。

日本ではググッても、RODINAL Stand developmentという極めて特殊な現像法なので実際のネガ濃度やデーターがあまり紹介されておらず、後ほど詳しいデーターや結果を載せてみます。

ところで、なぜか最近は書店でフィルム式カメラ本(若者・女子向け)がたくさん出版されています。

ひところのデジタルブームでフィルムそのものがあわや消えてしまいそうな気配だったのに?で、ふと気づきました。

これってフィルムの逆襲が始まったのでは、と。。

世界中にはまだまだこんなにもたくさんフィルムあるんだよ♪『みらいフィルムズ
コメント (4)
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