栗本薫 著 早川書房 発行
世界最強の国家として知られるケイロニアの首都サイロンが、黒死病の脅威にさらされ、壊滅の危機にあり、グインの安否も不明だという驚くべき知らせに、ヴァレリウスは苦悩を深める。一方、聖地ヤガに潜入したヨナとスカールは『ミロクの兄弟の家』の虜囚とされてしまう。さらに、フロリーたちの行方を捜しながらヤガの様子を探る彼らは、ミロク教がなにやら不可解な変貌を遂げつつあることに疑念と不安を抱くのだった。
前半はヴァレちゃんの受難がクローズアップ。
盗賊上がりと内心軽くみていたイシュトが意外にも一国の王として論理的にフロリー母子の行方とリンダへの求婚についてヴァレちゃんに返答を求めてくるんですね~~。二人の生い立ちにも似たところがあることがわかり、イシュトの成長を目にして考えを少しだけ変えていくヴァレちゃんの頭の中を覗いているようでした。しかしこの会話の中に、後の展開のヒントが秘められているような気が致します。何巻先になったのか・・筆者が健在ならまだまだあっと驚く展開があっただろうにと、残念でなりません。
後半はスカールとヨナがヤガに潜入する様子が描かれ、ここでも新たな脅威となっていく予感漂う終わり方になっています。
このミロク教はキリスト教が原型になっているんだろうけれど、新興宗教が信者が増えるにつれて次第に階級ができ、上層部が腐敗していくという一連の図式をここでも辿っているようで・・・だ~~か~~ら、宗教なんて嫌いなんだよ(^^;
グインは不在ですが、新たな展開の芽が見えて先への期待が高まる巻となっています。
世界最強の国家として知られるケイロニアの首都サイロンが、黒死病の脅威にさらされ、壊滅の危機にあり、グインの安否も不明だという驚くべき知らせに、ヴァレリウスは苦悩を深める。一方、聖地ヤガに潜入したヨナとスカールは『ミロクの兄弟の家』の虜囚とされてしまう。さらに、フロリーたちの行方を捜しながらヤガの様子を探る彼らは、ミロク教がなにやら不可解な変貌を遂げつつあることに疑念と不安を抱くのだった。
前半はヴァレちゃんの受難がクローズアップ。
盗賊上がりと内心軽くみていたイシュトが意外にも一国の王として論理的にフロリー母子の行方とリンダへの求婚についてヴァレちゃんに返答を求めてくるんですね~~。二人の生い立ちにも似たところがあることがわかり、イシュトの成長を目にして考えを少しだけ変えていくヴァレちゃんの頭の中を覗いているようでした。しかしこの会話の中に、後の展開のヒントが秘められているような気が致します。何巻先になったのか・・筆者が健在ならまだまだあっと驚く展開があっただろうにと、残念でなりません。
後半はスカールとヨナがヤガに潜入する様子が描かれ、ここでも新たな脅威となっていく予感漂う終わり方になっています。
このミロク教はキリスト教が原型になっているんだろうけれど、新興宗教が信者が増えるにつれて次第に階級ができ、上層部が腐敗していくという一連の図式をここでも辿っているようで・・・だ~~か~~ら、宗教なんて嫌いなんだよ(^^;
グインは不在ですが、新たな展開の芽が見えて先への期待が高まる巻となっています。