2014年5月30日公開 112分
男(藤原竜也)には、視界に入っている人間を意のままに操る能力があった。子供の頃、その力を忌み嫌い虐待する父を殺し、それに絶望した母(木村多江)から見捨てられた男は、その力を使って必要最低限の金を手に入れ、ひっそりと絶望を抱えて生きてきたが、ある日、自分の能力が通じない男に出会う。彼、田中終一(山田孝之)は、一見ごく普通の男だが、どんな大怪我を負っても治るという尋常ならざる回復力を持っていた。自分の思い通りにならない終一に苛立つ男は、終一の周囲の人間を操り、叶絵(石原さとみ)の父親を死に追いやる。事態に気付き男を追う終一と男の間にやがて激しい戦いが・・・。
何だか言葉足らずというか違和感が残るなぁ~コミックが原作?と思ったら2010年の韓国映画「超能力者」のリメイクでした。本家観てないので比較はできないけれど、国が違えば背景も異なるし違和感はそこからくるのかも。
松重豊演じる刑事は、終一が子供の頃に家族が事故死した現場にいた警官で、彼を見守ってきた人物のようですが、同時に「男」と終一の能力に気付き監視し害を与えるようなら抹殺しようともしていて、一介の刑事じゃない様子。その割にあっさりやられちゃったけど
自分を化け物扱いした父を殺して以来、存在を消してひっそりと生きてきた男が、初めて自分の力が効かない人間に出会って憎悪を抱くというのはいかにも捻くれた感情だな。
自分の存在を認めて欲しいという願望の裏返しとはいえ、思い通りにならない人間が気に食わないから周囲の人間を巻き込んで苦しめてやろうなんて思うのは、いかにもガキの精神構造です。おそらくは学校もまともに行かず、他人との関わりを拒んで生きてきたであろう男の哀しさとも言えますが、だからと言って許される行為ではないからね。
孤独といえば、終一も天涯孤独で生きてきた人間ですが、彼には職場の同僚であるオカマのジュン(落合モトキ)や晃(太賀)といった友人がいて、彼を好いてくれる叶絵や見守ってくれる刑事もいます。コインの裏と表のような二人は互いに補完し合う存在として描かれているようです。
男の目を見た者が操られるというより、男の視界に入った人間が操られるというのがミソで、つまり男を意識していなくても操られてしまうというのが怖いね。二人の戦いがエスカレートしていく劇場のシーンはありえね~~!!展開ですが、まぁフィクションですから。そもそも日本の警察ってあんなに簡単に銃の発砲許可与えられていないと思うぞ
あれだけのことをしでかした男を助けちゃうってのもどうよ!と思うのですが、互いに補完しあう関係ならば、彼を殺してしまうと終一も存在できないってことになるのかも。
(このラストは韓国版とは異なっているそうです。)
ただ「男」とか「化け物」と呼ばれる彼にとって、名前は重要なアイデンティティーです。
彼が肌身離さず持っていたのは、昔母親が与えたコミック本です。それには彼の名前が記されていて、男にとってこの本は母親の愛情と自己の存在の象徴なだったのでしょう
男(藤原竜也)には、視界に入っている人間を意のままに操る能力があった。子供の頃、その力を忌み嫌い虐待する父を殺し、それに絶望した母(木村多江)から見捨てられた男は、その力を使って必要最低限の金を手に入れ、ひっそりと絶望を抱えて生きてきたが、ある日、自分の能力が通じない男に出会う。彼、田中終一(山田孝之)は、一見ごく普通の男だが、どんな大怪我を負っても治るという尋常ならざる回復力を持っていた。自分の思い通りにならない終一に苛立つ男は、終一の周囲の人間を操り、叶絵(石原さとみ)の父親を死に追いやる。事態に気付き男を追う終一と男の間にやがて激しい戦いが・・・。
何だか言葉足らずというか違和感が残るなぁ~コミックが原作?と思ったら2010年の韓国映画「超能力者」のリメイクでした。本家観てないので比較はできないけれど、国が違えば背景も異なるし違和感はそこからくるのかも。
松重豊演じる刑事は、終一が子供の頃に家族が事故死した現場にいた警官で、彼を見守ってきた人物のようですが、同時に「男」と終一の能力に気付き監視し害を与えるようなら抹殺しようともしていて、一介の刑事じゃない様子。その割にあっさりやられちゃったけど

自分を化け物扱いした父を殺して以来、存在を消してひっそりと生きてきた男が、初めて自分の力が効かない人間に出会って憎悪を抱くというのはいかにも捻くれた感情だな。


孤独といえば、終一も天涯孤独で生きてきた人間ですが、彼には職場の同僚であるオカマのジュン(落合モトキ)や晃(太賀)といった友人がいて、彼を好いてくれる叶絵や見守ってくれる刑事もいます。コインの裏と表のような二人は互いに補完し合う存在として描かれているようです。
男の目を見た者が操られるというより、男の視界に入った人間が操られるというのがミソで、つまり男を意識していなくても操られてしまうというのが怖いね。二人の戦いがエスカレートしていく劇場のシーンはありえね~~!!展開ですが、まぁフィクションですから。そもそも日本の警察ってあんなに簡単に銃の発砲許可与えられていないと思うぞ

あれだけのことをしでかした男を助けちゃうってのもどうよ!と思うのですが、互いに補完しあう関係ならば、彼を殺してしまうと終一も存在できないってことになるのかも。

ただ「男」とか「化け物」と呼ばれる彼にとって、名前は重要なアイデンティティーです。
彼が肌身離さず持っていたのは、昔母親が与えたコミック本です。それには彼の名前が記されていて、男にとってこの本は母親の愛情と自己の存在の象徴なだったのでしょう
