2017年10月20日公開 アメリカ 115分
1989年、東西冷戦末期のベルリン。イギリスの諜報員ガスコイン(サム・ハーグレイブ)が殺され、世界情勢に多大な影響を及ぼす極秘情報が記載されたリストが奪われる。MI6は、凄腕の女性エージェント、ロレーン・ブロートン(シャーリーズ・セロン)にその奪還を命じる。ベルリンに潜入中のエージェント、デヴィッド・パーシヴァル(ジェームズ・マカヴォイ)と共に任務を遂行するロレーン。だが彼女には、リスト紛失に関与したMI6内の二重スパイ“サッチェル”を見つけ出すというもうひとつのミッションがあった。リストを狙って、ベルリンに集結する世界各国のスパイ。誰が味方で誰が敵なのか。敵味方の区別がつかない状況の中、ロレーンと世界の運命は……?(MovieWalkerより)
アントニー・ジョンソンのグラフィックノベルを映画化した冷戦時代のアクションスリラーで、西ドイツ(英米)と東ドイツ(旧ソ連)の組織による探り合い、騙し合い、殺し合いの連続するドキドキ展開です。
パーシヴァルは味方の筈ですが、二人の間にある緊張感と疑惑の空気感がどうにも落ち着かない気持ちにさせられます。案の定、パーシヴァルはロレーンを敵方に売ったりもしますし
ロレーンはといえば、彼女を尾行していたフランスの諜報員デルフィーヌ(ソフィア・ブテラ)と恋仲になったり・・男性スパイじゃなく女性と、ってのが現代風な味付けでしょうか
二転三転する攻防の中、リストを記憶しているというスパイグラス(エディ・マーサン)を西側に脱出させるべく行動を起こしますが、敵に情報が漏れていたため殺されてしまいます。任務に失敗したロレーンをMI6は尋問しますが、彼女はパーシヴァルこそが裏切り者のサッチェルだったと告発するの。
でもね・・・ロレーンこそがMI6に所属しながらKGBに情報を渡していた二重スパイ・・・いや、そう演じていたCIAの諜報員だったというのがラストで明かされる衝撃的な展開なんですね~~ 実は三重スパイだったと判明して、それまでの疑問が一気に解決というオチでした。
007シリーズのような華麗な銃撃戦ではなく、女性なのに肉弾戦 の多いアクションで、観ているだけでも痛そう傷だらけのヒロインですが、それだけに美しさも際立っていました。
ベルリンの壁崩壊の前後の数日間が舞台で、平和が訪れる前夜のスパイの攻防戦という意味でも興味深かったです。アメリカ製作だけあって、最後に勝つのはアメリカってのがな~~