杏子の映画生活

新作映画からTV放送まで、記憶の引き出しへようこそ☆ネタバレ注意。趣旨に合ったTB可、コメント不可。

ニューヨーク 最高の訳あり物件

2020年02月09日 | 映画(DVD・ビデオ・TV)

2019年6月29日公開 ドイツ 110分

マンハッタンの超高級アパートメントで暮らすモデルのジェイド(イングリッド・ボルゾ・ベルダル)は、デザイナーとしての華々しいデビューを企画していた。ところが、スポンサーでもある夫のニックから一方的に離婚を告げられる。傷心の中、さらに夫の前妻のマリア(カッチャ・リーマン)が転がり込み、部屋の所有権の半分は自分の物だと主張する、あり得ない事態に。同じ男と結婚したこと以外は、ファッションもライフスタイルも性格も、すべてが正反対のジェイドとマリアのプライドとこの先の人生をかけた闘いが幕を上げた! そんな折ジェイドのブランド経営が暗礁に乗り上げる。部屋を売って資金に充てたいが、マリアの返事はもちろんノー。争いはますますヒートアップしていく。だが、積年の想いをぶつけ合う二人は、自分たちの特殊だけれど特別な絆に気付き始めるのだった―。果たして<訳あり>な二人の人生と物件の行方は?(公式HPより)

 

ひょんなことから共同生活を送ることになった対照的な2人の女性が巻き起こす騒動を描いたドイツのコメディドラマです・・え??ドイツ製作だったのねと今頃気付いた私。イマイチ盛り上がらないと言うか、コメディとして消化不良だったわけがわかりました

ジェイドはマリアからニックを略奪して結婚しています。40歳を迎え、デザイナーとしてもうひと花咲かせようとしますが、ニックから突然離婚を突きつけられるの。相手は若いモデルです。ニックのような男は何度も同じことを繰り返すんですよね~~これはもう一生治らない病気みたいなもの。昔自分がしたことを棚に上げて怒鳴り込むジェイドに正直共感は持てません。

一方、マリアは40歳の時にニックに捨てられて故郷のドイツに戻り、二人の子供を育て上げて第2の人生を模索中です。どういういきさつでマリアがやってくることになったのか、部屋の所有権をなぜ「今」主張するのか全く意味不明なんですけど・・・

二人は趣味やこだわりも全く違います。その象徴としてジェイドの絵が行ったり来たり少々しつこい 

マリアがジェイドに向かって毒舌を吐くのがちょっと小気味よいと思う時点で、どうやらマリアに肩入れしているらしい自分。

ジェイドの冷凍食品やダイエット食品を捨てて、代わりに新鮮な野菜を詰め込むマリア。料理を盛りつけた皿はジェイドが「アート」として飾っていたもので、ここでも一悶着。

ドイツで取得した博士号を武器に職探しを始めたマリアでしたが、子育てでキャリアを築けなかったことを同情されながらも「アメリカの女性は早くから自立を学ぶ」と嫌味を言われてしまいます。(ん?養育費をたっぷり貰っていたから仕事しないでこれたの?)一方ジェイドも「働く女性が気楽に着られる服」というコンセプトをスタッフに理解してもらえず苛々が募ります。

ニックとの仲がもう元には戻らないと悟ったジェイドはアパートを売ろうとしますがマリアは何故か大反対し娘を呼び寄せます。後でわかるのですが、この部屋はマリアにとっても結婚生活を送った懐かしい思い出が詰まっていたのですね。

ジェイドがマリアの娘のアントニアが着ている洋服にヒントを得てデザインしたものがスタッフに好評となり、さらにアントニアが趣味で香水を作っていると知ると自分のブランドの香水開発に誘います。仕事を通して娘とジェイドの仲が急接近し、孫(これが自由というか手に負えないというかなかなかのキャラ)の世話で仕事探しも出来ないマリアの心中のもやもやは理解できるなぁ。香水が絶賛され、正式にアントニアと契約しようとするジェイドでしたが、アントニアは「お金と成功が全てのこの国で息子を育てたくはない」と言い、母が翻意(アパートを売ることを承諾)したのは自分のためだと告げます。

アパートの売却で一致した二人は、協力して部屋の模様替えをして買い手を探しますが、ニックが若いモデルと別れたと聞いて、彼に未練が残るジェイドが渋り出します。おぃおぃ!!

突然家に現れたニックがよりを戻そうと提案するあたりからの展開もちょっと置いてけぼり感が出てしまいました。

さしもの浮気亭主も、そろそろ若い子に翻弄されることに疲れて安らぎを求めるという何とも自分勝手な。そんな最低男なのに、二人とも心底愛想尽かし出来ない、心のどこかでまだ愛しているんですね~~。経済力はともかくとして、そんなに魅力的な男には見えないんだけど ジェイドが出した答えがまたぶっ飛んでる。二人一緒ならってどういう意味ですかぁぁぁ

ラストはジェイドのコレクション発表の場。これってハッピーエンドなの?? 


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