田中悟の片道旅団

大阪で芝居と弾き語りをしています。

デザイン

2009年11月07日 | 日記
 デザイン

胸の内側の

白い雲に

何かが突き抜けて

さらに高く

さらに遠くの空へと

不確かな意志を飛ばして行く

ああ

だけど人は

すべてをカタチにしようとしてしまう

不確かな叫びを

わざわざ言葉にしてしまう

人はデザインせずにはいられない子供なのだよ

出来ればこの永遠が

落書きの様に無邪気な季節であります様に

僕はどうしても

カタチを欲する魂なんだ
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ラブソング

2009年11月07日 | 日記
 ラブソング

鋼鉄が網目の様に突き刺さる

その上を

何トンものトラックが走り去る

君の声も聞こえない

俺の歌も聞こえない

それでも歌うのはなぜ?

いいや

それでいいんだ

聞こえちまったらすべてが終わりさ

歌っている様で

さっぱり俺は歌っちゃいない

君と俺はジャンクションの下で

コンクリートと

砂埃の

ラブソング
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宝石泥棒

2009年11月07日 | 日記
『宝石泥棒』

神様から貰った宝石を
泥棒に盗まれました  
また神様に宝石を貰うと
また泥棒がやって来ました
泥棒と私で宝石の取り合いになったのですが
結局また泥棒に宝石を奪われてしまいました  

今度は神様と宝石を取り合う練習をしました
神様はすぐに宝石を手放し
私は神様から宝石を奪うことに成功したのですが
私の手の中で宝石はただの石ころに変わってしまいます
神様は言いました
「宝石なんてただの石ころです」

私の手の中には神様から貰った宝石があります
とても綺麗に光り輝く宝石です
私が宝石を眺めていると
またまた泥棒がやって来て
私の手から宝石を奪おうとしました
私が宝石を手放すと
宝石は泥棒の手の中でただの石ころに変わりましたが
泥棒はそのことに気がつきません
もう一度私の手の中を見ると
そこにはちゃんと神様から貰った宝石がありました  

私は何度でも手の中に神様の宝石を見ることが出来ますが
今ではわざわざ宝石を手に持って眺めることはありません
だからでしょうか
泥棒もやって来ません
全ては胸のうちに
心がポカポカして
私自身がまるで宝石の様なのでした


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