今日は昨日の続きです。
アリス、あるいはアリスを演じる自分について。
今回の『あるいは四風荘殺人事件』は再演ではありましたが、
僕なりに苦戦した作品でした。
ブラジル蝶の謎
英国庭園の謎
スイス時計の謎
動物園の暗号
不在の証明
あるいは四風荘殺人事件
約6年間で6作品、再演を入れると…もう何を何回上演したのか、
把握出来ておりません(^^;
作家アリスについて、
トークショーでお話したり、
このブログでも何度か書いていると思うのですが、
原作を読んでいても、
僕にはアリスの姿がまったく思い浮かびません。
それはアリスが語り手であるが故でもあるのですが…
おそらく自分が演じるキャラクターであるという思いが強い故に、
一種盲目的になってしまうのかも知れませんね。
自分が演じる役は見え難くなるものなんです、役者って。
全ての役者がそうだとは言いませんが、
少なくとも僕はそんな感じです。
それでも演じる。
初めてアリスを演じると決まった時点で、
役作りに入る前に“リサーチ”をしましたから(^^;
僕の個人的な解釈で、
原作ファンの皆さんのイメージを壊したくなかったし、
PT企画さんの火村シリーズもすでに始まっていて、
こちらのお客様の期待にも応えたかったので、
「自分がどう演じたいのか?」ではなく、
「自分はどう演じるべきなのか?」と考えたのでした。
こんなアプローチは役者をするようになってから初めてのことでした。
※たぶん初めてアリスを演じた時の写真。2009年頃かな?二人とも若い(笑)。
「原作のイメージに近いです」
そう言って貰えるのが最大の喜びです。
でもね、やっぱり自分としては…
未だに小説を読んでもアリスの姿が思い浮かびません(^^;
火村はオオサワくんの姿と声で、
船曳警部はつかささんの姿と声で脳内再生されるのですが、
アリスはまるで透明人間です。
先日、試しに自分の姿を当てはめながら小説を読んでみました。
『不在の証明』で。
そしたら…まあ、当てはまらなくもないのですが、
なんだか頭の中が混乱してしまいました(^^;
これから先もこんな感じなんでしょうね。
一生追いかけるのでしょう。
アリスは空気のような、雲のような、水のような存在。
正直言えば、
僕にあと5センチ身長があればなって思います。
僕の演じ方も変わるだろうし、
アリス単体で見ても、
オオサワ火村とのコントラストを見ても、
アリス度がもっと上がるだろうに…と思うのです。
これは役者の宿命ですね。
髪型やメイクを変えたり、
痩せたり太ったりは出来るけど、
自分の身体以外の“物"は使えない。
田中悟を使って、アリスを表現するのみです。
ハートで勝負です(笑)。
※これは去年の秋。『あるいは四風荘殺人事件』の初演。田中悟
今日のブログの最初の部分で、
~今回の『あるいは四風荘殺人事件』は再演ではありましたが、
僕なりに苦戦した作品でした~
と書きました。
回を重ねるうちに、
自分が演じる作家アリス像というものが、
随分と自分の中に定着してきたんです。
それはいいことでもあるのですが、
パターンをなぞるような芝居になると、
何か物足りなくなってしまうと思うんです。
だから自分が作った演技に抗いたい。
「アリスってどんなやつなの?」
毎回真摯に向き合わねばと思います。
火村とアリスは永遠ですが、
役者は1年1年、年齢を重ねて変化していきますからね。
役へのアプローチは一定ではありません。
これも役者の宿命。
とても幸せな宿命。
「俺の芝居!俺の演技!俺の役!」
って感覚がないんです、アリスに関しては。
皆のアリスをシェアしてる。
原作も、舞台も、テレビも、
火村とアリスは大切な存在。
あと何回アリスを演じることが出来るだろう?
そろそろ役作りより、若作りの努力が必要になってくるかも知れません。
頑張りますよ(^-^)
またフィールドワークで会いましょう☆
アリス、あるいはアリスを演じる自分について。
今回の『あるいは四風荘殺人事件』は再演ではありましたが、
僕なりに苦戦した作品でした。
ブラジル蝶の謎
英国庭園の謎
スイス時計の謎
動物園の暗号
不在の証明
あるいは四風荘殺人事件
約6年間で6作品、再演を入れると…もう何を何回上演したのか、
把握出来ておりません(^^;
作家アリスについて、
トークショーでお話したり、
このブログでも何度か書いていると思うのですが、
原作を読んでいても、
僕にはアリスの姿がまったく思い浮かびません。
それはアリスが語り手であるが故でもあるのですが…
おそらく自分が演じるキャラクターであるという思いが強い故に、
一種盲目的になってしまうのかも知れませんね。
自分が演じる役は見え難くなるものなんです、役者って。
全ての役者がそうだとは言いませんが、
少なくとも僕はそんな感じです。
それでも演じる。
初めてアリスを演じると決まった時点で、
役作りに入る前に“リサーチ”をしましたから(^^;
僕の個人的な解釈で、
原作ファンの皆さんのイメージを壊したくなかったし、
PT企画さんの火村シリーズもすでに始まっていて、
こちらのお客様の期待にも応えたかったので、
「自分がどう演じたいのか?」ではなく、
「自分はどう演じるべきなのか?」と考えたのでした。
こんなアプローチは役者をするようになってから初めてのことでした。
※たぶん初めてアリスを演じた時の写真。2009年頃かな?二人とも若い(笑)。
「原作のイメージに近いです」
そう言って貰えるのが最大の喜びです。
でもね、やっぱり自分としては…
未だに小説を読んでもアリスの姿が思い浮かびません(^^;
火村はオオサワくんの姿と声で、
船曳警部はつかささんの姿と声で脳内再生されるのですが、
アリスはまるで透明人間です。
先日、試しに自分の姿を当てはめながら小説を読んでみました。
『不在の証明』で。
そしたら…まあ、当てはまらなくもないのですが、
なんだか頭の中が混乱してしまいました(^^;
これから先もこんな感じなんでしょうね。
一生追いかけるのでしょう。
アリスは空気のような、雲のような、水のような存在。
正直言えば、
僕にあと5センチ身長があればなって思います。
僕の演じ方も変わるだろうし、
アリス単体で見ても、
オオサワ火村とのコントラストを見ても、
アリス度がもっと上がるだろうに…と思うのです。
これは役者の宿命ですね。
髪型やメイクを変えたり、
痩せたり太ったりは出来るけど、
自分の身体以外の“物"は使えない。
田中悟を使って、アリスを表現するのみです。
ハートで勝負です(笑)。
※これは去年の秋。『あるいは四風荘殺人事件』の初演。田中悟
今日のブログの最初の部分で、
~今回の『あるいは四風荘殺人事件』は再演ではありましたが、
僕なりに苦戦した作品でした~
と書きました。
回を重ねるうちに、
自分が演じる作家アリス像というものが、
随分と自分の中に定着してきたんです。
それはいいことでもあるのですが、
パターンをなぞるような芝居になると、
何か物足りなくなってしまうと思うんです。
だから自分が作った演技に抗いたい。
「アリスってどんなやつなの?」
毎回真摯に向き合わねばと思います。
火村とアリスは永遠ですが、
役者は1年1年、年齢を重ねて変化していきますからね。
役へのアプローチは一定ではありません。
これも役者の宿命。
とても幸せな宿命。
「俺の芝居!俺の演技!俺の役!」
って感覚がないんです、アリスに関しては。
皆のアリスをシェアしてる。
原作も、舞台も、テレビも、
火村とアリスは大切な存在。
あと何回アリスを演じることが出来るだろう?
そろそろ役作りより、若作りの努力が必要になってくるかも知れません。
頑張りますよ(^-^)
またフィールドワークで会いましょう☆