田中悟の片道旅団

大阪で芝居と弾き語りをしています。

ちっぽけで無力

2023年05月06日 | 日記
おっさんは自分の話しばかりする。
聞かれてもいないのに我が人生を語り、求められてもいないのに講釈を垂れる。
しかし語る人生は薄っぺらくて垂れる講釈は的外れだったりする。
そして必ず昔は悪(ワル)だったことになっていてありがちな武勇伝を一通り語った後に、家族の為に夢を諦めて自分を犠牲にして生きてきたという筋書きを辿ってゆく。確かにそれもまた人生だ。しかし傍から見れば所々に改竄があるであろうことは否めない。
やがて「若いうちにやりたいことをやれ」と言いながら「いつまでも甘えてないで現実を見ろ」という驚くほど素直にテンプレートそのままの人生訓を述べて勝者の気分を味わうのだが虚しさは増すばかり。その虚しさを埋める為に日夜同じことを繰り返し、気づけば周囲から若者が消えていく。それでも「俺ってそんなに近寄り難い?」「遠慮しなくていいんだよ」と自らハードルを下げる素振りをSNSで露見させる始末。

なんてちっぽけで、なんて無力なんだろう。

かく言う私も自分のことばかりを語っているおっさんだ。
若い頃からそうだった。というか子供の頃からそうだった。
小学生の頃は幼少期を語り、
中学生になれば幼少期から小学生の頃の話を語り、
10代後半になれば幼少期から10代前半を語り、
成人してからは幼少期から10代までを語り、
中年真っ只中の現在も同じくそうやって記憶の反芻を続けている。

ちっぽけで意味がなくて無力だ。



矢沢永吉の「成り上がり」は読んだことがないが、ARBの「This is ARB」と尾崎豊の「未成年のまんまで」は中学生の時に読んだ。
人生そのものが作品になるのだと思い込んでいた。だけどそもそも作品を作る力がなかった10代の頃。
やがて歌を作り、台本を書き、芝居を創るようになったけど、いまだに”Like a complete unknown, like a rolling stone”だ。
作品があっても無力なのだ。

そしてほとんど病気のように自分の人生を語ることでなんとか創作意欲を保っている。
かなり重症だ。



YouTubeを貼り付けました。

初めて東京に行った日のことを振り返っています。
たぶん20歳になるかならないかの頃だったと記憶しています。
10代のうちにやりたかったことが一切何も出来ないまま成人してしまったあの頃。
「19、20歳を過ぎたらやりたいことは諦めろ」が常識だった時代。その一方でフリーターという生き方も認知されつつあったような気がします。
ケジメをつけないためのケジメ、なんて言ったら変でしょうか。
何となく一度ぐらいは東京の空気を吸ってみようと思ったのでした。
なんてことないエピソードです。下手な喋りですがお暇つぶしに聞いて頂ければ幸いです。











【スケジュール】
瓢箪山MK2
【日時】5/10(水)18時半オープン 19時半スタート
【料金】800円 + 1drink (500円〜)
【場所】瓢箪山MK2
【出演】田中悟 Sohey あゆみ アッサンズ・ラブ ひーやん
ロージー心斎橋NEO
【日時】5/13(土)19時オープン19時半スタート
【料金】2000円(ドリンク別途要オーダー)
【場所】ロージー心斎橋NEO
【出演】MICHI 田中悟 ぱむぷきん 他
京都 Second Rooms
【日時】5/20(土)※詳細未定
【場所】京都 Second Rooms
【出演】田中悟 他
総持寺チェンノガット
【日時】5/28(日)※詳細未定
【場所】総持寺チェンノガット
【出演】田中 悟 他
ロージーABENO
【日時】5/30(火)19時オープン19時半スタート
【料金】2,000円(別途オーダー要)
【場所】ロージーABENO
【出演】ピストル天使 田中悟 久松優太 他
コメント
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