書けないからって、なんでそんなに悩むのだろうか?
自分でも不思議だった。
何がなんでも詩を書きたかったし曲を作りたかった。
今思ってもなぜそこまで思い詰めていたのか分らない。
それは十四歳から始まり、
十代後半も続き、
二十歳を過ぎると更に強大な苦しみとなっていった。
二十代半ばになったある日『24人のビリーミリガン』という本を読んだ。
著者はダニエル・キイス。
実際に起きた犯罪事件と解離性同一性障害を抱えた犯人について書かれたノンフィクションだ。
解離性同一性障害、つまり多重人格者。
絵を描く趣味のない人間の中にいる別の人格が絵を描く。
空手をしたことのない人間の中にいる別の人格が空手をする。
悪意のない人間の中にいる別の人格が犯罪を犯す。
それらの不思議な現象に驚いた。
不謹慎かも知れないが自分も多重人格者になりたいと思った。
「作詞作曲が出来る別の人格を宿してでも作詞作曲がしたい」
その時、本気でそう思ったのだ。
そうでもしなければ不可能だと思っていた。
目を閉じる。
頭の中を空っぽにする。(もともと空っぽだけど)
空っぽになった頭蓋骨の中に部屋があることを想像する。イメージは「カリオストロの城」のクラリスの部屋だ。
その部屋の真ん中にピアノを置く。
白いワンピースを着た金髪の少女が現れる。
あまりリアルに想像すると怖いので昔のファミコンなんかに出て来そうな二頭身のカクカクした絵を思い浮かべた。
その少女がピアノに座って歌い出す。
僕は耳を済ませた。
少女が歌うままに僕も口ずさみギターでコードをつけながら追いかけてゆく。
歌い出しから歌詞とメロディが一緒に出てくる。
どんな内容の歌詞なのか、メロディやコードがどう展開していくかなんて僕には分らない。
全ては少女が歌ってくれる。
それをそのままアウトプットする。
そうやって一曲完成した。
「名曲なんて作れないし作ろうとも思わない。でもこれでやっと歌が作れる」
そう思った。
それは震え上がるほどの喜びだった。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/72/26/f0ef9e56a502d99ece3fc5e92d00bc37.jpg)
ラブ
目を閉じて耳を澄ましてほら
唄をうたって好きな色描いて
君はもう辿り着いたの?
あの頃目指してた世界へ
手をつないで息を切らしても
夢の中でしか今は逢えないんだけど
君はまだ可愛い笑顔
どこかの誰かさんにだけ見せているの?
空は遠く高く果てしのない道を
それぞれに映すけど
今も僕は君のこと好きだなんて
誰にも言えないし言いたくないし
言える訳もないし
目を閉じて耳を澄ましてほら
君のことだけをどうか幸せを
ラララ…
君の声 君の影
キャンドルライトの中揺れていた
今も記憶は思い出に変わらないよ
川辺りの散歩道
藍色のチェック 君がくれたこのマフラーも
一人じゃ巻けないし巻きたくないし
負けるもんか僕は
地球は回る僕はここにいる
宇宙って広いんだろう?君はどこにいる?
それはラブ
それはラブ
それは何なのかな?
たぶんラブ
自分でも不思議だった。
何がなんでも詩を書きたかったし曲を作りたかった。
今思ってもなぜそこまで思い詰めていたのか分らない。
それは十四歳から始まり、
十代後半も続き、
二十歳を過ぎると更に強大な苦しみとなっていった。
二十代半ばになったある日『24人のビリーミリガン』という本を読んだ。
著者はダニエル・キイス。
実際に起きた犯罪事件と解離性同一性障害を抱えた犯人について書かれたノンフィクションだ。
解離性同一性障害、つまり多重人格者。
絵を描く趣味のない人間の中にいる別の人格が絵を描く。
空手をしたことのない人間の中にいる別の人格が空手をする。
悪意のない人間の中にいる別の人格が犯罪を犯す。
それらの不思議な現象に驚いた。
不謹慎かも知れないが自分も多重人格者になりたいと思った。
「作詞作曲が出来る別の人格を宿してでも作詞作曲がしたい」
その時、本気でそう思ったのだ。
そうでもしなければ不可能だと思っていた。
目を閉じる。
頭の中を空っぽにする。(もともと空っぽだけど)
空っぽになった頭蓋骨の中に部屋があることを想像する。イメージは「カリオストロの城」のクラリスの部屋だ。
その部屋の真ん中にピアノを置く。
白いワンピースを着た金髪の少女が現れる。
あまりリアルに想像すると怖いので昔のファミコンなんかに出て来そうな二頭身のカクカクした絵を思い浮かべた。
その少女がピアノに座って歌い出す。
僕は耳を済ませた。
少女が歌うままに僕も口ずさみギターでコードをつけながら追いかけてゆく。
歌い出しから歌詞とメロディが一緒に出てくる。
どんな内容の歌詞なのか、メロディやコードがどう展開していくかなんて僕には分らない。
全ては少女が歌ってくれる。
それをそのままアウトプットする。
そうやって一曲完成した。
「名曲なんて作れないし作ろうとも思わない。でもこれでやっと歌が作れる」
そう思った。
それは震え上がるほどの喜びだった。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/72/26/f0ef9e56a502d99ece3fc5e92d00bc37.jpg)
ラブ
目を閉じて耳を澄ましてほら
唄をうたって好きな色描いて
君はもう辿り着いたの?
あの頃目指してた世界へ
手をつないで息を切らしても
夢の中でしか今は逢えないんだけど
君はまだ可愛い笑顔
どこかの誰かさんにだけ見せているの?
空は遠く高く果てしのない道を
それぞれに映すけど
今も僕は君のこと好きだなんて
誰にも言えないし言いたくないし
言える訳もないし
目を閉じて耳を澄ましてほら
君のことだけをどうか幸せを
ラララ…
君の声 君の影
キャンドルライトの中揺れていた
今も記憶は思い出に変わらないよ
川辺りの散歩道
藍色のチェック 君がくれたこのマフラーも
一人じゃ巻けないし巻きたくないし
負けるもんか僕は
地球は回る僕はここにいる
宇宙って広いんだろう?君はどこにいる?
それはラブ
それはラブ
それは何なのかな?
たぶんラブ