あらさき美枝(新崎美枝)いのちかがやく大阪を日本共産党大東市議会議員

日本共産党大東市議会議員で看護師のあらさき美枝(新崎美枝)が思い、感じる政治のこと

息子との政治談議

2019年06月27日 | 私の子育て
大学生の息子とよく政治の話をする。

先日息子が「3流大学に行ったら3流の就職先しかないという事を実感している」「貧困の連鎖は止められないんだ」と話し始めた。

なんで?学歴社会やから?と聞くと、「違う」と息子。

就職活動はその大学によって代々先輩方がどんな形で就職活動してきたのか情報が入ってくる。

息子は3回生に入ってすぐに就職活動を始めた。

インターンとして希望の企業で見習い体験ができるように応募する。合格した人のみ体験が許されるそうです。

そうやって、今から自分を売り込み就職活動をしているようです。


新卒採用については企業側にルールがあり、経団連に入っている企業は卒業年度の6月から内定を出しても良いという決まりになっているそうです。

息子曰く、3流大学では先輩方からの情報も少なく、就職活動を開始するのが遅くなりがちなんだそうです。

情報が無いため、4回生の6月頃就活を開始した時には既に有名企業の枠は埋まっているそうです。

貧困家庭で育つと一流大学に行くには至難であり、統計上でも学力には親の経済力が比例するとされている。


貧困の連鎖が止めれないと実感した息子

経済力に学力が比例して3流大学にしか行けなかったら、就職活動も出遅れ年収1千~2千万と言われる大企業にも就職できず、結局低賃金ブラック企業にしか就職できない。

だから貧困の連鎖が続くと実感したとのことです。

私は大手企業に入らなくても自分に合った自分らしく働ける職場でいいのではないか?と聞くと、

息子は「3流の会社にはブラック企業が多い。」という。

でも、大手の電通やNHK、大手の建設会社、大病院で過労死を出してだくさんの方が苦しんでいるよ。と、伝えるが、私はその苦しさを伝えきれず、息子はそれは一部であって…長時間労働している人の殆どは働きたくて仕事が好きでやっているんだ」と、さらに突っ込むと自己責任論となるので、この考え方は本当に悲しいと思いました。

まだ未熟で経験不足なのだと思わざるを得ませんでした。


つぎに私は貧困の連鎖を止めるにはどうしたら良いか。

今の日本の政治の何を変えれば良いのかを今回の参議院選挙の日本共産党の政策を基に話をしました。

まず、経済力によって学力の差が出ないように、学費の無償化。

高校・大学と学費を無償にしていく事ですべてとは言えないが経済力という壁を乗り越えることができる。

同時に貧困家庭という状況を改善するために賃上げを行う事が必要!

ひとり親家庭で長男に生まれるなどの環境下では親がめいいっぱい働き兄姉は弟妹の面倒を見たり家事をするため、勉強時間も取れない。
なので、学力にも次第に差が生まれてしまいます。

生まれ育った家庭の環境改善の為にも賃上げは絶対に必要。

息子は「賃上げは難しいだろう」と言う。

財源の確保について、大企業の法人税を中小企業並みにして4兆円、富裕層の株の儲けに応分の課税をして3.1兆円と説明するが、新自由主義にどっぷりと浸かっている息子は「なんだかしっくりこない」という。

「お金を持っている人からさらに税金をとっても経済が回復するとは思えない。」と言う。

「それよりも、起業して頑張りたいという方に2000万円なり3000万円なりを投資する事に使ってもらい、起業した人たちが儲けることができるようにする方が経済は良くなる」
と言う。

それって、アベノミクスの考えやん。

トリクルダウンは今は作用していないよ。

わたしがいつも社会保障をもっとしっかりと整えなあかんねん!って口をすっぱくして言っているがイマイチその必要性を実感できない息子。

では、自分に引き付けて考えてみたらどうか…

明日、私が事故に会い、もう議員も仕事もできない状態になり、来月から収入がありません。

となった時、あなたの大学の学費は払えなくなります。

学費が払えなかったら大学を辞めなければなりません。

続けようと思ったら朝から晩までバイトして学費稼いだらいいけど、インターンも行けなければ就職活動すらまともにできなくなるやろうな。

でも、共産党が言っている政策である大学の授業料無償化ができれば、安心して大学に通い続けることができるんやで?

と、伝えると、息子は少し真剣な顔つきになりました。

息子は税金の使い方に関して、「まずは教育にもっとお金を使うべきだ」と言う。

そして「AIやRPAの開発・導入にもっと税金を投入すべきだ」と言う。

それは何で?と尋ねると

「働きすぎや人手不足を解消できる。」とのこと。

確かに、AIやRPAという人が作り出した高度な技術は人のために最大限役立てれば良いと私も思う。

しかし、同時にやらなければいけない事がある。

AIやRPAを使いこなし、人が8時間かかっていた仕事が4時間でできるようになれば、社会もそれに順応して4時間働けばまともに暮らせる賃金がもらえる社会にしなければ意味がないのだ。

今、利潤追求の社会の中では賃金や働き方に一定のルールを作らなければせっかくの高度な技術が儲けの道具だけになってしまう。

息子は「利潤追求の弊害については認識している」と、話す。

このあと、ベーシックインカムについても話をした。

息子との政治談議は面白い。

資本主義社会にどっぷり浸かった息子なので、大衆の感覚をもっていて、私が外に出て色んな人と対話をする時、同じような感覚の方がたくさんいるので、どう話をしたら伝わるのか、など勉強になる。