晴海ヶ丘の空の下

大阪から淡路島に引っ越したアロマピアの 
“おばさんセラピスト” のひとりごと

ハーブ豆知識:オレンジ(ビターオレンジ)

2019年10月20日 | ハーブ豆知識
オレンジといえば、ハーブよりも
フルーツのイメージが強いと思いますが、
中国原産の薬用植物です。

今も昔も中国では盛んにオレンジを薬として用いています。

あの七味唐辛子に入っている陳皮は完熟果の果皮を、
乾燥させたもので、消化を助ける漢方薬です。

日本では温州みかんがリンゴと共に日本人に愛され、
良く食べられている果物ですが、
オレンジが日本に伝えられたのは、
明治の中頃で、意外と歴史の浅い果物だったのですね。

ハーブティーとして飲まれている
オレンジブロッサム(オレンジフラワー)は、
ビターオレンジの花で、果実よりも甘い濃厚な香りで、
和名はダイダイです。

オレンジには、結婚にまつわる伝説が多く、
花言葉も『花嫁の喜び』です。

ギリシャ神話でゼウスが結婚の時、
妻ヘラにオレンジを贈ったことから、
花嫁の髪に、この花を飾る習慣が生まれたと言われています。

甘い香りが漂う清らかな白い花は、
花嫁の初々しさを引き立て、
繁栄と多産のシンボルであるオレンジは
「花嫁を飾る花」として、非常に大事にされました。

『オレンジの花とつぼみの冠は結婚のシンボルで、
同時に純潔のしるしである』というフランスの言語学者
エミール・リトレの言葉があるぐらいですから。

オレンジは十字軍によって、世界に広まっていき、
中世では貴重な薬としてアラブの医師のお気に入りだったようです。

16世紀に初めて、花からオイルが抽出されるようになり、
とても甘い芳香はイタリアの王女アンナマリー・デ・ネロリの
大のお気に入りとなり、いつも手袋にこの香りをつけ愛用したので、
現在もこの精油は王女に由来してネロリと呼ばれています。

しかし、たくさんの花からわずかしか採れない精油は、
現代でもローズオットーなどと共に、とても高価な精油です。

また、オレンジブロッサム(オレンジフラワー)のハーブの香りは、
間脳を刺激し、勉学する意欲が湧いて来る香りです。

オレンジブロッサムハーブ

勉強やお仕事の前には、ぜひオレンジブロッサム(オレンジフラワー)の
ハーブティーを飲んでみて下さいね。

効能
果実だけでなく、花、葉、樹皮など、
全てが薬用になる植物です。
オレンジブロッサム茶(花の浸出液)や
葉の浸出液は、穏やかな味と香りで、
緊張や不安をほぐして気分を落ち着かせてくれます。

ストレスによる下痢症状を緩和したり、
消化器の不調を和らげるので、
幼児やお年寄り、病人には、
ハチミツとお湯で薄めた果汁がおすすめです。

料理
果汁を搾っただけでもおいしく、
また鴨料理のオレンジソースは、あまりにも有名ですね。

果皮のブランデー漬も、食欲増進になるので、
食前に召し上がるのもいいでしょう。

[果皮のブランデー漬]
オレンジの皮    50g
ブランデー     250cc
ハーブはちみつ   10g 
            
◎作り方
オレンジの皮を適当な大きさに切り、
密閉容器にハチミツとブランデーを入れ、
冷暗所で保存する。
1ヶ月ぐらいで食べられる様になりますが、
2ヶ月ぐらい熟成させるほうがよいでしょう。

[ハーブティー入りオレンジジュース]
カモミールや、ペパーミントは、オレンジと相性が良いので、
ぜひミックスして召し上がってみて下さい。

◎作り方
ハーブティーは、通常よりも濃いめに出し、
冷やしておき、フレッシュジュースに混ぜて下さい。

割合いは
カモミール3 :オレンジジュース7    
ペパーミント2:オレンジジュース8
◎ハーブティーを作るときに、少しハチミツを加えるのも、
 風味が出ておいしいので、おすすめです。

[ブレンドハーブティー]
-ゆったりリラックスして眠りたいときに-
ドライハーブ
オレンジブロッサム   小さじ1/2
リンデンフラワー    小さじ1/2
パッションフラワー   小さじ1/2                   

[ブレンドハーブティー]
-ヘトヘトに疲れて眠れないときに-
ドライハーブ
カモミール       小さじ1
オレンジブロッサム   小さじ1/2
ラベンダー      小さじ1/4


美容
精油ネロリは、乾燥した肌やあかぎれを
改善させるための皮膚細胞成長促進特性があり、
肌の弾力性を取り戻してくれると言われています。

ちょっと贅沢ですが、お肌がトラブルっているときには、
お使いのスキンクリームに1~2滴混ぜて
塗ってみるのはいかがでしょうか。

また手軽なオレンジフラワーウォーターで
蒸気浴や手浴、足浴してみるのも、おすすめです。


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