気候の転換点を理解する
地球の温暖化に伴い、地球システムの多くの部分で大規模な変化が起きている。氷床は縮小し、海面は上昇し、サンゴ礁は死滅している。
気候の記録は次々と破られているが、これらの変化の累積的な影響は、地球システムの基本的な部分を劇的に変化させる可能性がある。気候変動のこれらの「転換点」は、超えると取り返しのつかない結果につながる可能性があるという点で重要な閾値である。
気候変動に関する政府間パネル(IPCC)によると、転換点とは「システム内の重要な閾値であり、それを超えると、システムの状態に大きな変化をもたらす可能性があり、多くの場合、その変化は不可逆的であることを理解している」。
要するに、気候の転換点とは、小さな変化が、ある安定した状態から大きく異なる状態へとシステムを「傾ける」強化ループを開始する地球システムの要素である。
例えば、化石燃料の燃焼による地球の気温の上昇は、熱帯雨林が乾燥したサバンナになるような変化を引き起こす。この変化は、システムの変化を推進していたものが止まったとしても、自己永続するフィードバックループによって推進される。システム(この場合は森林)は、温度が再び閾値を下回ったとしても、「傾いた」ままである可能性がある。
ある状態から別の状態へのこの移行は、新しい安定した状態を見つけるのに数十年、あるいは数世紀かかるかもしれない。しかし、転換点が現在、あるいは今後10年以内に超えられたとしても、その影響が完全に現れるのは数百年、数千年先になるかもしれない。
<ひとこと>: イメージのリンク先は動画 .mp4 です。緑のボールの動きをご覧ください。
<出典>: Week in images (ESA) --- ヨーロッパ宇宙機関の「今週のイメージ(Week in images: ESA)」は一度に複数の記事が掲載されます。上のリンク先から該当記事を探してください。
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